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音楽と物語が繋がる瞬間

『夜に駆ける』
前回に続きYOASOBIとコラボされた小説を読みました。
YOASOBIの音楽に興味を持ち、「夜に駆ける」を聴いて初めて心を奪われたあの日を、今でも鮮明に覚えています。そんな彼らの原作小説を読めると聞いて、期待とワクワクが入り混じった気持ちで手に取りました。

この本には、YOASOBIの楽曲「夜に駆ける」「あの夢をなぞって」「たぶん」、そして未発表曲の原作小説4作が収録されています。作家は星野舞夜さん、いしき蒼太さん、しなのさん、水上下波さんという多彩な顔ぶれで、それぞれが独自の世界観を持ち寄っています。

YOASOBIコラボ小説


夜に駆ける YOASOBI
星野舞夜 (著), いしき蒼太 (著),
しなの (著), 水上下波 (著)

コンポーザーのAyase、ボーカルのikuraからなる「小説を音楽にするユニット」 YOASOBI。

第1弾楽曲「夜に駆ける」は、Billboard Japan Hot 100で1位を獲得し、各種音楽配信でも1位となるなど勢いを増すばかり。

そんなYOASOBIの楽曲(「夜に駆ける」「あの夢をなぞって」「たぶん」及び未発表曲)の原作小説4作を収録!

【収録内容】
第一章 「夜に駆ける」:小説「タナトスの誘惑/夜に溶ける」(星野舞夜 著)
第二章 「あの夢をなぞって」:小説「夢の雫と星の花」(いしき蒼太 著)
第三章 「たぶん」:小説「たぶん」(しなの 著)
第四章 未発表曲:小説「世界の終わりと、さよならのうた」(水上下波 著)

夜に駆ける YOASOBI
星野舞夜 (著), いしき蒼太 (著),
しなの (著), 水上下波 (著)
Amazonより

✻あらすじ✻

🌙 第一章「夜に駆ける」

原作:タナトスの誘惑 / 星野舞夜
夜の街を走り抜けると、胸の奥の痛みも、もどかしい想いもすべて吹き飛ぶ気がする。
私はただ、彼と出会ったこの瞬間を、逃げるように抱きしめたくて――。
世界の果てまで駆け抜ける、あの夜の気持ちを忘れられない。


🌟 第二章「あの夢をなぞって」

原作:夢の雫と星の花 / いしき蒼太
夢の中で見たあの景色を、現実で確かめたくて歩き続ける私。
彼の声や笑顔が、どうしても頭から離れない。
もしかしたら、夢はまだ終わっていないのかもしれない――そんな予感を抱きながら、私は歩き続ける。


🌈 第三章「たぶん」

原作:たぶん / しなの
たぶん、私の気持ちは間違っていない。
でも言葉にすると、途端に壊れそうで、胸の奥に押し込めてしまう。
たぶん、彼も同じ気持ちなのに、だからこそすれ違うんだ。
それでも私は、たぶん、信じてみたい。


🌌 第四章「アンコール」

原作:世界の終わりと、さよならのうた / 水上下波
世界が終わるかもしれないと思ったとき、私は誰に何を伝えたいんだろう。
さよならの言葉も、伝えられなかった想いも、夜の空に溶けていく。
それでも私は、この瞬間を生きるしかなくて――。

◆感想◆

第一章「夜に駆ける」

原作:タナトスの誘惑(星野舞夜)
読み始めてすぐに、胸の奥に小さな緊張感と高揚感が芽生えました。
夜の街を駆け抜ける主人公の気持ちは、楽曲のリズムそのままに心に響きます。もどかしさや切なさ、そしてほんの少しの勇気が混ざった感情が、まるで私自身が夜風に吹かれているかのように伝わってきました。
この章を読んでいる間、まさに「音楽を聴きながら物語を体感する」感覚を味わえました。


第二章「あの夢をなぞって」

原作:夢の雫と星の花(いしき蒼太)
夢と現実が交錯する、儚くも美しい章でした。
主人公の「夢の続きを確かめたい」という気持ちに共感しながら、ページをめくる手が止まりませんでした。YOASOBIの楽曲「あの夢をなぞって」を脳内で流しながら読むと、まるで音楽と小説がひとつになったようで、物語の一瞬一瞬が鮮やかに胸に残ります。


第三章「たぶん」

原作:たぶん(しなの)
タイトル通り、もどかしい想いが「たぶん」という言葉に集約されている章でした。
自分の気持ちを言葉にすると壊れてしまいそうな不安と、それでも信じたい気持ちのせめぎ合い。読んでいて、胸がぎゅっとなる感覚が何度もありました。
音楽「たぶん」の静かな情熱とリンクさせながら読むと、より深く主人公の心の動きが伝わってきます。


第四章「アンコール」

原作:世界の終わりと、さよならのうた(水上下波)
ラストの章は、少し哲学的で、でも切実な人間の想いが詰まっていました。
「世界が終わるかもしれない」という非日常の中で、伝えられなかった言葉や、胸に抱えた感情が夜空に溶けていくように描かれていて、読み終えたあともしばらく心が震えていました。
YOASOBIの音楽と重ねると、物語の一音一音が心の中で共鳴するようで、とても印象的でした。


まとめ

正直、ただ読むだけの小説ではなく、音楽と物語がシンクロする新しい読書体験でした。
ページをめくるたびに、楽曲のフレーズが頭の中で再生され、まるで主人公たちの感情を自分の体で感じているかのよう。音楽好きにも小説好きにも、間違いなく刺さる一冊です。

YOASOBIの楽曲が好きな人なら、「あの曲はこんな物語から生まれたんだ!」と感動すること間違いなしですし、逆に小説から物語を楽しむことで、曲を聴くときの印象もぐっと深まります。

読むだけでも、聴くだけでもなく、両方を組み合わせることで初めて完成する体験――まさにYOASOBIならではの魅力が詰まった一冊です。


Kindle版


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