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エネルギードリンクのような小説

「店長がバカすぎて」
「店長がバカすぎて」シリーズは、てっきり2巻で完結したと思っていました。あの破天荒すぎる店長と、主人公・京子の奮闘の日々を見届けて、「もう十分振り回されたからこれで終わりだな」と勝手に思っていたんです。

ところが先日、オーディブルでまさかの3巻目を発見! タイトルは『さらば!店長がバカすぎて』。さらばって…何に? 誰に? あの店長がいなくなるってこと? いや、そんなはずない。タイトルを見た瞬間、「また絶対に笑わせてくれるやつだ!」と確信して、思わず再生ボタンを押しました。


さらば! 店長がバカすぎて
早見和真(著)

カリスマ書店員・谷原京子は、長いスランプが続いていた。そんな中、「おもしろい本の話と店長のグチを言い合える」唯一無二の元同僚・磯田さんの結婚式が行われた。京子の心配をよそに、マイクを握りしめ、颯爽と燕尾服を脱ぎ捨てた山本店長が高らかに歌う――その一週間後、磯田さんが京子を訪ねてきた。「谷原さんにはこれからもちゃんと戦い続けてもらわないと困るんです、書店を守ってもらわなきゃ」という彼女の言葉に、京子は複雑な気持ちに駆られる。ぶっ飛んだ店長や書店を取り巻く厳しい状況と日々闘いながらも、自らの人生と書店の未来を切り開いていこうとする京子だが……

さらば! 店長がバカすぎて
早見和真(著)
Amazonより

✻あらすじ✻

あたし、谷原京子。かつては“カリスマ書店員”なんて呼ばれたけど、今はスランプ真っ只中。売り場に立ってもテンション上がらないし、本と恋に落ちるあの高揚感もどこへやら…。

そんな中で出席したのが、元同僚・磯田さんの結婚式。彼女とは「面白い本の話」と「店長のグチ」を言い合える、あたしにとって貴重な仲間。ところが! 式場に現れた我らが山本店長、マイクを握ったかと思ったら燕尾服をバッと脱ぎ捨て、高らかに歌い出したのよ。…もう、新郎新婦より目立ってどうするの!?

で、一週間後。新婚ほやほやの磯田さんがわざわざあたしのところに来て、「谷原さんにはこれからも戦ってもらわないと困るんです。書店を守ってください」なんて真顔で言うのよ。え、ちょっと待って、あたしそんな正義のヒーローみたいな役回り?

でもまあ、本の世界は今や風前の灯火。バカすぎる店長と、クセ強すぎる日常に振り回されながらも、なんだかんだであたしは本と書店を守るために今日も戦うのである――!

◆感想◆


笑いの奥にあるもの

もちろん、ただのコメディで終わらないのがこのシリーズのすごいところ。本が売れにくい時代に「どうやって書店を続けていくのか」という切実なテーマがしっかり描かれています。

京子がスランプに悩み、迷いながらも書店を守ろうとする姿には共感しましたし、元同僚・磯田さんの「書店を守ってください」という言葉には胸を打たれました。バカすぎる店長が織りなすドタバタの中に、人と本への愛情が込められていて、気づけばジンとくる瞬間があるんです。

読み終えて感じたこと


『さらば!店長がバカすぎて』を読み終えて思ったのは、笑い飛ばすことも立派な力になるんだということ。店長の奇行は一見ただの迷惑行為だけど、その“バカさ”に救われる人もいる。京子だって、本当は店長の存在に背中を押されている。そう考えると、彼の存在は意外と大きい。

読んでいるあいだは何度も吹き出し、最後には不思議と前向きな気持ちになれる。これこそ、店長の“バカパワー”なんでしょうね。

まとめ

『さらば!店長がバカすぎて』は、笑いたいときに読むのに最高の一冊です。破天荒すぎる店長の奇行エピソードに腹を抱えて笑いながら、いつの間にか人生や仕事の大事なことまで考えさせられる。そんな贅沢な読書体験をさせてくれました。

シリーズを追ってきた人にはもちろんおすすめですが、「上司がバカすぎて困っている人」にもぜひ読んでほしい(笑)。きっと「うちの上司はまだマシかも」と思えるはずです。

本が好きな人、元気を出したい人、そしてちょっと笑いたい人に。『さらば!店長がバカすぎて』は、そんなすべての人に効くエネルギードリンクのような小説でした。

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