世界に絶望すべきなのか?
『チ。―地球の運動について
―』第2巻
前巻から10年後の世界が舞台
です。
地動説の「火」を絶やさぬた
めに決断を下したラファウの
物語は、今度は代闘士として
生きる青年・オクジーへとバ
トンが渡されます。
殺人を繰り返し、極端にネガ
ティブな思考を持つオクジー
と、対照的に超ポジティブな
同僚グラス。
そんなグラスが「絶対の希望」
としてオクジーに見せたのは、
火星の観測記録でした。
この巻では、「絶望」を前提
に生きるオクジーが、「希望」
という言葉とどう向き合うの
かが大きなテーマとなります。
夢を持つこと、未来を信じる
ことは罪なのか――そんな問
いが読者に投げかけられます。
チ。―地球の運動について―(2)
(ビッグコミックス)
魚豊 (著)
私達はこの世界に絶望すべき
なのか――?
地動説を生き延びさせるため
に、神童ラファウが「決断」
を行ってから10年が経った。
代闘士として殺人を繰り返す
超ネガティブ思考の青年・オ
クジーは、同僚の超ポジティ
ブ思考の男・グラスに「絶対
の信頼がおける『希望』を見
つけた」と告げられる。
そしてグラスが取り出したの
は、「火星」の観測記録だっ
た――
あらかじめ絶望しておけばそ
れ以下の悲しみも苦しみもな
い。
ならばこの世界に絶望してお
くのが正解なんだろうか?
いや、そんなことはない。
まったく違う。
その理由はこの漫画に描いて
ある。
(ビッグコミックス)
魚豊 (著)
Amazonより
「絶望」と「希望」のコント
ラストに強く心を揺さぶられ
ました。
オクジーのように、あらかじ
め絶望しておけば傷つかない
という考え方は、現代にも通
じるリアルな心理です。
しかし、グラスが語る「希望」
は、理屈や損得を超えた人間
の本能的な光のように感じま
した。
火星の観測記録という科学的
な「証拠」が、単なる学問の
成果ではなく、人が未来を信
じるための「希望」になる。
この展開に、私は胸が熱くな
りました。
夢を持つことは決して罪では
ない。
むしろ、夢や希望があるから
こそ、人は絶望を乗り越えら
れるのだと、この漫画は教え
てくれます。
読後の余韻
2巻を読み終えた今、「世界
に絶望すべきなのか?」とい
う問いに対して、はっきりと
「NO」と答えたくなりまし
た。
絶望を知った上で、それでも
希望を持つこと。
その尊さと力強さを、この物
語は静かに、しかし確かに伝
えてくれます。
まとめ
『チ。―地球の運動について
―』2巻は、前巻以上に哲学
的で、心に響く一冊です。
夢や希望を持つことに迷いを
感じている人、現実に疲れて
しまった人にこそ読んでほし
い。
私はこの漫画を通して、もう
一度「希望を信じる勇気」を
もらいました。
知的好奇心と人間ドラマが絶
妙に絡み合う、唯一無二の歴
史漫画です。
Kindle版

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自己紹介
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