コレステロールの薬「スタチン」と横紋筋融解症|薬を飲む前に知っておきたいこと
日本人の約3人に1人が高コレステロールと言われ、多くの人がスタチン(コレステロールを下げる薬)を服用しています。
この薬は心筋梗塞や脳梗塞の予防に大きな効果がある一方で、ごくまれですが重い副作用が起こることがあります。
その代表が横紋筋融解症です。
厚生労働省も注意喚起している副作用で、発見が遅れると命に関わることもあります。
コレステロールは悪者ではない
「コレステロール=悪いもの」というイメージがありますが、それは正確ではありません。
コレステロールには重要な働きがあります。
* 細胞膜を作る
* ホルモンの材料になる
* ビタミンDの材料になる
* 健康な体を維持するために必要
つまり、体には欠かせない物質です。
そのため、どこまで下げるべきかは年齢や病気の有無によって異なります。
治療目標については、主治医と相談することが大切です。
スタチンはどうやって効くの?
スタチンは肝臓でコレステロールを作る酵素を抑えます。
すると肝臓は血液中のコレステロールを取り込みやすくなり、結果として血液中のLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が下がります。
怖い副作用「横紋筋融解症」
非常にまれですが、筋肉の細胞が壊れてしまう副作用です。
壊れた筋肉からミオグロビンという物質が血液中へ流れ出し、腎臓に大きな負担をかけます。
重症になると
* 急性腎障害
* 透析が必要になる
* 命に関わる
場合もあります。
初期症状
服用開始から約1か月以内に起こることがあります。
特に注意したい症状は
* 強い筋肉痛
* 太ももや肩、腰の痛み
* 足がつる(こむら返り)
* 力が入りにくい
* 筋力低下
などです。
スタチンでは、横紋筋融解症まで進まなくても、筋肉痛や筋症状がみられる人もいます。
尿の色にも注意
筋肉が壊れるとミオグロビンが尿に出ます。
すると
* 赤茶色
* コーラ色
* 赤黒い尿
になることがあります。
これは早急な受診が必要なサインです。
腎臓にも影響する
ミオグロビンが腎臓に負担をかけるため
* 尿が減る
* 足のむくみ
* 腎機能低下
などが起こることがあります。
放置すると透析が必要になるケースもあります。
リスクを高める要因
横紋筋融解症のリスクが高まる要因として
* 脱水
* 激しい運動
* 腎臓の病気
* 高齢
* 一部の抗生物質
* 中性脂肪を下げるフィブラート系薬との併用
* 一部の精神科薬やパーキンソン病治療薬
などが知られています。
血液検査で確認できる
筋肉が壊れると
CK(クレアチンキナーゼ)
という筋肉の酵素が大きく上昇します。
重症では数千〜数万という非常に高い値になることもあります。
異常が疑われた場合は、原因となる薬を中止し、速やかに治療することが重要です。
薬だけに頼らない生活習慣も大切
コレステロール改善には生活習慣の見直しも重要です。
おすすめされる食品には
* フィトステロールを含む食品(大豆、ごま、菜種、ナッツ類、アボカドなど)
* 水溶性食物繊維(海藻、オクラ、納豆、長芋、めかぶ、もずくなど)
* 青魚(EPA・DHA)
* 亜麻仁油(あまに油)
などがあります。
さらに
* 適度な運動
* 体重管理
* 禁煙
* 十分な水分補給
も大切です。
まとめ
スタチンは、心筋梗塞や脳梗塞の予防効果が十分に証明されている薬で、多くの人にとって大きなメリットがあります。一方で、ごくまれに横紋筋融解症などの重い副作用が起こることもあるため、筋肉痛や赤褐色の尿、尿量の減少などの異変があれば、自己判断で薬を続けず、速やかに医療機関へ相談することが重要です。
薬をやめる・減らすかどうかは必ず医師と相談しながら進めましょう。そして、食事や運動など生活習慣を整えることも、コレステロール管理には欠かせません。
※注意:スタチンは心筋梗塞や脳梗塞の予防効果が高く、多くの人に利益がある薬です。副作用を過度に恐れて自己判断で中止すると、かえって心血管イベントのリスクが高まる場合があります。服薬について不安がある場合は、必ず主治医や薬剤師に相談してください。
必死に纏めました!
よろしくお願いします!
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします。