プロジェクト途中での仕様変更どう対応する?|40代PMが使う「現場で効く実践的交渉術」
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はじめに
こんにちは、HASです。
まずは、あなたも一度は経験したであろう
「あの瞬間」から始めさせてください。
■ 金曜日の夜19時。
ようやく今週のタスクを片付け、
「今週末こそは休める」と椅子にもたれかかったその時。
右下に、Teamsの通知がピコンと光る。
送り主は、営業担当のAさん。
「クライアントが『この機能、なんとかならない?』と言っていて…」
「これが無いと競合に乗り換えられるリスクがあります。
至急検討してください」
その文章を読んだ瞬間、
あなたの胃がキュッと痛みませんでしたか?
■ “簡単な変更”なんて、現場には存在しない。
その要求を通すには、
設計書の書き直し
部品発注の変更
すでに終わった検証のやり直し
追加試験や規格認証の再取得
…まるでドミノのように地獄が広がる。
開発リーダーのBさんに伝えれば、こう言われるだろう。
「ふざけるな。納期どうする気だ?」
営業にも開発にも責められ、
板挟みのあなたはどんどん消耗していく。
私も、まったく同じ状況にいました。

■ なぜ、私たちのプロジェクトは「追加要求」で崩壊するのか?
特にハードウェア・組み込みの現場では、
調達リードタイムは数ヶ月
設計変更は数百万のコスト
試験はやり直し
量産スケジュールも遅延
たった1つの変更が、全体を破壊します。
営業はその恐ろしさを知らない。
開発は知っているから怒る。
そして、
その間で押しつぶされるのが PMであるあなた です。
■ あなたが悪いわけではありません。「武器」を持っていないだけです。
能力不足でも、スキル・経験の問題でもない。
「正しいアプローチ」と「納得させる交渉術」を
知らされてこなかっただけ。
精神論ではどうにもなりません。
必要なのは、変更に対して全員が納得する、
コンフリクトを解消する方法です。
私は40代後半になるまで20年エンジニアとして活動し、
そのあとPMとして泥臭い現場で交渉の修羅場をくぐってきました。
そこで磨かれたのが、
顧客側(営業)も納得し、開発からも信頼される「防衛術」 です。
明日からの会議でそのまま使える、
実戦仕様のノウハウだけをお渡しします。
もう週末の通知に怯える必要はありません。
ここから、
あなたがプロジェクトの主導権を取り戻す旅を始めましょう。
本日はこの記事のリライト版ですが、現場でのロールプレイやどう対処すべきかの具体的な方法まで書きました。是非ご覧ください!

1.【防衛術①】営業の「ちょっと」を鵜呑みにするな
「本気度」を一発で見抜く《問診票フレーム》
仕様追加が来たとき、PMが絶対にやってはいけない行動があります。
それは──
「とりあえず開発に聞いてみます」
と、そのまま持ち帰ってしまうこと。
これをやった瞬間、あなたは地獄に片足を突っ込んでいます。
開発:「また余計な仕事持ってきたの!?」
営業:「まだ返答ないの?急いでって言ったよね?」
誰も得しない三角関係の出来上がりです。
まずやるべきは “要求の解像度” を上げること
営業担当が持ってくる仕様追加の8割は、
言葉がザックリしすぎていて、要求として成立していません。
だからこそ、PMの最初の役目はたった一つ。
「これ、本当にやる価値ある話なの?」を徹底的に見極めること。
そのために使うのが、
あなたの手元に今日から追加される武器──
《本気度見極め問診票(キラークエスチョン3つ)》
営業担当の“温度感”を一瞬で暴くための、超実践ツールです。

質問1:
「この機能がないと、具体的にいくらの機会損失になりますか?」
営業担当は「お客さんが困っている」と主観で話しがち。
そこに対してPMは、ビジネスとしての「数字」で返します。
これは
Nice to have(あれば嬉しい) なのか、
Must(なければ失注する) なのかを切り分ける質問です。
●会話例(ロールプレイ)
あなた:
「Aさん、この機能を入れない場合、受注確度は何%下がりますか?
または、将来の売上にいくらの影響が出ますか?」
営業A:「いや…そこまでは…ただお客さんが…」
あなた:「なるほど。金額換算できないレベルなら、
今回のリリースにねじ込む優先度は低いですね。
次回バージョンで検討リストに入れておきましょう。」
この質問ひとつで、思いつきレベルの要求はほぼ消えます。
質問2:
「その追加に対して、それに見合った値上げを受け入れますか?」
仕様追加に「タダ」はありません。
リスク・コスト・工数は必ず発生します。
●会話例(ロールプレイ)
あなた:
「概算ですが、この機能追加には約200万円かかります。
追加見積もりをお客さまに出しましょうか?」
営業A:「え、追加費用はちょっと…」
あなた:「追加費用をいただけないなら、
継続ビジネスにはなりにくいです。
本部長判断が必要ですね。」
「上司判断カード」は営業の覚悟を引き出す最強の武器です。
質問3:
「では、代わりにどの機能を削りますか?」
プロジェクトはバケツと同じ。
水(タスク)を入れるなら、どこかの水を出さなければ溢れます。
これは トレードオフの原則 を営業に実感させる質問。
●会話例(ロールプレイ)
あなた:「この機能は追加できます。ただしリソースは足りません。
機能Bを削るか、納期を2週間延ばすか、どちらを顧客に提案しますか?」
ここでのキモは、
「できない」と言わず、「できる。ただし選択して」と返すこと。
ボールを営業に投げ返すことで、
あなたは「断る側」から「判断の枠組みを提供する側」へ昇格します。
■ この3つを問うだけで、PMの立場は一気に強くなる
営業も顧客を大切にしたい気持ちがあるのは分かりますが、
その要求には「本気度ゼロ」であることがほとんどです。
しかし、PMが曖昧に受け取ってしまうと──
それは正式要求に「昇格」し、あなたのプロジェクトに多大なるインパクトを残します。
だからこそ、この3問はあなたの防衛線なのです。

要求を本気度でフィルタリングする
不要な追加を入口で封じる
PMが悪者にならず営業に選択させる
この3点が、一気に実現するのです。
ここから先は、
実際に私が現場で使っている『影響度可視化WBS』の現物図解と、
相手を納得させる『松竹梅提案』の実例フォーマットを公開します。
精神論ではなく、
論理という武器を手に入れたい方のみ、先へお進みください。

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