ぎゅウドn
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■セリフ
「ねぎ多めで」
■三題
・牛丼
・金髪
・デッキ
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「ね、ギュードンってなに?」
トモはテレビCMを見て言って来た。
『ん?牛丼か、薄くスライスして玉ねぎと一緒に甘辛く炊いた牛肉をご飯の上に乗せた丼だよ』
「へぇー、美味しそう。食べてみたい!」
『え?いいけど、どうやって食べるの?』
「あはは!食べれる訳ないじゃん!味だけね、味だけ」
トモは手から30センチほどの金属製の棒を出して言う。
「ふふ〜ん」
自慢げに金属棒をクルクル回した。
『あ、なるほど味覚センサーね、じゃ今晩は牛丼に決定だ。帰りに買って帰るよ』
「やったー!」
ガシャガシャと音をたてて小躍りするトモ。
仕事帰り、俺は大手牛丼チェーン店牛野家に寄った。
『すみませーん』
カウンター内の金髪の店員さんに声を掛けた。
「ハイ、ごチュウモンは おキマリですカ?」
外人かと思ったら今どき人型アンドロイドだった。
『持ち帰り、牛丼並、汁多め、ねぎ多めで』
「アリガとござマス!ギュードんナミ ツユだク、ネギだク おモチカエり、イッチょおー!」
俺はカウンターに座って出来上がりを待つ事にした。
腰を下ろすとさっきの金髪人型アンドロイドが話しかけて来た。
「いゃア、おキャクさンさいキンどーデすか?ハンしンかちマすかねー?ウッとーシーてんキがつヅきますネー、イくんですか?こんばンのハナびタイカい…」

あー、もうポンコツじゃないか。
よく見ると所々錆びてる。
会話パラメータが狂ってるようで、ほとんど独り言のように一方的に話す。
出来上がった牛丼を受け取り俺は家に急いだ。
『ただいまートモ、牛丼買って来たよー』
「わーい!おかえりなさーい!ギュードン!ギュードン!」
なんだそりゃ、俺より牛丼かよ。
ま、いいか。二人でデッキに出て牛丼の蓋を開けた。
『お先どうぞ!』
「わーい!」
トモは金属製の味覚センサーを牛丼に差し込んだ。
「ん〜!美味しい!」
センサーで成分を分析してるだけのはずなのに、とても旨そうに言う。
じゃ、俺も頂くとしよう。
『いっただきまーっす』
勢いよく口に放り込もうとしたら
箸の先に直径2センチほどのナットが入ってた。
あー、やっぱあいつポンコツじゃねーか。
空を見上げると花火が上がった。

はらとけいさんの企画に
参加させていただきました!
