DJI Osmo Pocket 4P実機レビュー|使ってわかった良い点・惜しい点、Pocket 4との違い
発売前、私はDJI Osmo Pocket 4Pを買う理由を探していました。
Pocket 4は、すでに旅行Vlog用カメラとして完成度が高い。
Pocket 3も、今なお十分に使えます。
そこへ上位モデルが加わっても、
性能が高いというだけでは買い替える理由になりません。
DJIが、私に「これなら欲しい」と思わせる答えを見せてくれるのか。
実際にPocket 4Pを購入し、旅行、街歩き、料理、夜景、
花火まで撮ってみました。
広角と中望遠を使い分け、
ズームのカクつきやフォーカスの迷いにも何度か遭遇しています。
そこで分かったのは、
Pocket 4Pの価値は単純な高画質化ではないということです。
遠くのものを大きく撮れるからではなく、
広角だけでは作れなかった映像の流れを、1台で作れること。
これが、私が見つけたPocket 4Pを買う理由でした。
ただし、その変化に魅力を感じない人まで、
無理に4Pを選ぶ必要はありません。
※記事内では、DJI Osmo Pocket 4Pを「Pocket 4P」、DJI Osmo Pocket 4を「Pocket 4」と略して表記します。
結論|Pocket 4Pは「中望遠を使いたい人」のための上位モデル
先に結論です。
Pocket 4Pを選ぶ一番分かりやすい理由は、60mm相当の中望遠カメラです。
広い風景や自撮りは20mm相当の広角で撮る。
少し離れた人物、料理、建物の一部、運動会の子どもは中望遠で切り取る。この2つを使い分けると、同じ旅行を撮っても映像の単調さが減ります。
一方、歩き撮りや自撮りが中心で、中望遠をほとんど使わないなら、
Pocket 4でも十分です。Pocket 3をすでに持ち、
画角に不満がない人も、急いで買い替える必要はありません。
選び方を短く整理すると、次のようになります。
Pocket 4Pがおすすめ
旅行先で風景と人物の両方を撮りたい
運動会、舞台、建物など、近づけない被写体を撮りたい
料理や人物を広角とは違う距離感で見せたい
撮影時から広角と中望遠を使い分けて構成を作りたい
Pocket 4で十分
初めてジンバルカメラを買う
自撮り、家族撮影、街歩きが中心
軽さ、価格、扱いやすさを優先したい
望遠カットを撮る場面が思い浮かばない
4PはPocket 4の完全な上位互換というより、
撮影の選択肢を増やしたモデルです。中望遠を使うかどうかで、
必要性は大きく変わります。
Osmo Pocket 4Pはどんなカメラ?
Pocket 4Pは、20mm相当の広角カメラと60mm相当の中望遠カメラを搭載した、デュアルカメラの小型ジンバルカメラです。
広角側には1インチCMOS、
中望遠側には1/1.28インチCMOSを搭載しています。
動画は通常撮影で最大4K/60fps、
広角側のスローモーションでは最大4K/240fpsに対応します。
購入判断に関わる主な仕様は、次のとおりです。
広角カメラ
20mm相当、f/2.0、1インチCMOS
中望遠カメラ
60mm相当、f/1.8、1/1.28インチCMOS
動画
通常撮影は最大4K/60fps
手ブレ補正
3軸メカニカルジンバル
内蔵ストレージ
103GB
microSDカード
最大1TBに対応
本体重量
約230g
カラー
ノーマル、D-Log、D-Log2
急速充電
公式測定では18分で80%、32分で100%
数字の中で最も目立つのは、やはりデュアルカメラです。
103GBの内蔵ストレージは、microSDカードを忘れた時の保険になります。急速充電も、移動中に短時間で残量を戻したい旅行では助かりました。
しかし、これらは撮影を支える便利さです。
撮れる映像そのものを変えるのは、20mmと60mmの使い分けでした。
良かった点1|広角と中望遠でVlogに変化を付けやすい
Pocket 4Pを使って最初に楽しいと感じたのは、
同じ場所でも撮り方を変えられることでした。
広角では、場所全体の雰囲気を見せられます。
竹林なら道と竹を一緒に入れ、温泉街なら建物と通りを広く残せます。
中望遠へ切り替えると、目に留まったものだけを抜き出せます。
遠くの看板
建物の装飾
少し離れた人物
料理の一部分
花火や運動会の被写体
広角で状況を見せ、中望遠で気になったものへ視線を寄せる。
この2種類があるだけで、編集した時にカットの役割が分かれます。


中望遠は、単に遠くを大きく撮るための機能ではありません。
余計なものを画面から外し、見せたいものを決めるためのレンズです。
旅行Vlogが広角の歩き撮りばかりになってしまう人ほど、
4Pの違いを感じやすいと思います。
良かった点2|人物や料理を自然な距離から撮れる
広角カメラで人物や料理を大きく撮ろうとすると、かなり近づく必要があります。
近づけば迫力は出ます。
ただ、人物の顔や料理の形が広角らしく見えたり、
撮られる側がカメラを意識したりすることもあります。
60mm相当の中望遠なら、少し離れた位置から画面を整理できます。
私は暗い店内で料理を撮った時、中望遠が便利だと感じました。
テーブルの周囲を入れすぎず、料理を中心に構図を作りやすかったからです。

人物撮影でも、相手のすぐ近くにカメラを出さずに済みます。
旅行中の自然な表情や、少し離れて歩く姿を残すなら、
この距離は使いやすいです。
ただし、中望遠は広角よりピントの位置が目立ちます。
料理や手元を撮る時は、録画前に画面をタップし、
狙った場所へピントが合っているか確認した方が安心です。
良かった点3|夜景から花火まで1台で対応しやすい
夜の温泉街や夏祭りでは、広角と中望遠の役割がはっきりします。
広角は、提灯、屋台、人の流れを含めて場所全体を残すのが得意です。
中望遠は、遠くの提灯や人物、打ち上がった花火を切り取る時に使えます。
私はPocket 4Pで実際に花火を撮影しました。
広角だけでは小さく見える花火も、
中望遠へ切り替えると画面の中で存在感を出しやすくなります。

ファームウェア更新後は、
低照度動画でも1倍の広角と3倍の中望遠を切り替えられるようになりました。
デジタルズームには対応していませんが、
夏祭りや夜景で暗所向けの撮影と中望遠を組み合わせられる場面は増えています。
ただし、低照度動画がすべての夜景で正解とは限りません。
光量、被写体の動き、
編集方法によって通常動画の方が扱いやすい場合もあります。
夜だから自動的に切り替えるのではなく、
撮影前に短く試し撮りして選ぶのが確実です。
良かった点4|内蔵103GBと急速充電が旅行で効く
画質とは別に、使ってみて助かったのが内蔵ストレージと充電速度です。
Pocket 4Pには103GBの内蔵ストレージがあります。
microSDカードを忘れても撮影できるため、
実際にカードを持たずに出た日も撮影を続けられました。
もちろん、4K動画を長く残すにはmicroSDカードが必要です。
内蔵ストレージは主力というより、
忘れ物や容量不足から撮影を救う予備と考える方が合っています。
バッテリーについては、4K撮影を重ねると残量の減りは早く感じました。
バッテリーハンドルなしで一日撮り続ける運用は厳しく、
私は移動中に充電して再び使う形になりました。
その代わり、充電はかなり速いです。
短い移動や休憩の間に残量を戻せるため、
バッテリーを大きくして長時間持たせるというより、
素早く補給しながら使うカメラに感じます。
撮影時間が長い人は、
Osmo Pocket 4 バッテリーハンドルを用意した方が安心です。
DJI公式でもPocket 4Pとの完全な互換性が明記されています。
良かった点5|ノーマルからD-Log2まで上達後の余地がある
Pocket 4Pは、最初から難しい色設定を使う必要はありません。
ノーマルカラーなら、
撮影後に大きな色補正をしなくても使いやすい映像になります。
ジンバルカメラが初めての人は、
まずノーマルで構図と撮り方に慣れる方が失敗しません。
編集にも挑戦したくなったら、通常のD-Logを使えます。
DaVinci Resolveなどで公式LUTを適用し、
明るさや色を整えるところから始められます。
D-Log2は、広角側でより本格的に色を作り込みたい時の選択肢です。
ただし、通常のD-Logと同じものではなく、ズームや撮影機能にも条件があります。
広角と中望遠を頻繁に切り替える旅行Vlogでは、
ノーマルか通常のD-Logに揃えた方が編集しやすい場面もあります。
初心者向けの使いやすさと、慣れた後の色編集。
その両方が残されている点は、長く使うカメラとして評価できます。
惜しい点1|1倍から3倍の切り替えは完全にはつながらない
Pocket 4Pで最も気になったのは、広角から中望遠へ切り替わる瞬間です。
1倍からズームして3倍付近へ入ると、物理的に使用するカメラが変わります。そのため、画角、色、ピントの見え方が一瞬で切り替わり、
映像がカクついたように見えることがあります。
ゆっくりズームすれば、すべて滑らかにつながるわけではありません。
私が使いやすいと感じたのは、ズームを演出にしない撮り方です。
広角で1カット撮る
録画を止める
中望遠へ切り替える
別の構図として撮る
編集で2つのカットをつなげば、レンズ切り替えの不自然さは見えません。
Pocket 4Pは、1本の映像の中で滑らかにズームするカメラというより、
広角と中望遠を2本のレンズとして使い分けるカメラだと考えた方が扱いやすいです。
惜しい点2|中望遠ではピント確認が必要になる
広角では、多少ピント位置がずれても気づきにくい場面があります。
中望遠では背景が整理される分、
見せたい被写体にピントが来ていないと失敗が目立ちます。
特に注意したいのは、次のような撮影です。
・料理や小物へ寄る
・手に持った商品を見せる
・人の間を抜いて奥の被写体を撮る
・暗い場所で人物を追う
通常の連続フォーカスで迷う時は、画面をタップして被写体を指定します。手元の商品を見せるなら、製品展示モードも候補になります。
高性能なカメラだから、いつでも自動で完璧に合うとは限りません。
中望遠を使う場面では、録画前に数秒だけ画面を見る習慣が必要です。
惜しい点3|Pocket 4より大きく、持ち運びにも気を使う
本体重量は約230gです。手持ち撮影では十分に小型ですが、
Pocket 3やPocket 4の延長で考えると、カメラヘッドの大きさを感じます。
私はバッグへそのまま入れるのが不安でした。
購入したパッケージには、
ジンバルを固定して持ち運べる保護ケースが付いていなかったためです。
現在はジンバルを固定できるハードケースを使っています。
アクセサリー一式を持ち歩く日は、
PGYTECH OneGo Pocket スリングバッグへまとめる運用が収まりやすく感じました。
バッテリーハンドル、三脚、マイク、NDフィルターまで追加すると、Pocketという名前から想像するより荷物は増えます。
4Pの性能を使い切ろうとするほど、軽快さとの交換になります。
持ち出す回数を最優先するなら、Pocket 4の方が自分に合う可能性があります。
惜しい点4|バッテリーハンドルなしでは心細い
公式の最大駆動時間は、
画面とWi-Fiを切った1080p/24fpsという条件で測定されています。
実際の旅行では、4K撮影、画面確認、レンズ切り替え、
ActiveTrackなどを使うため、同じ時間を期待しない方が安全です。
私は4Kで撮影していて、想像より早く残量が減ると感じました。
短いカットを重ねる旅行Vlogなら途中充電で運用できますが、
イベントや定点撮影では不安が残ります。
Osmo Pocket 4 バッテリーハンドルを付けると本体は長くなり、
重量も増えます。それでも、花火、運動会、長時間の旅行では、
撮れない時間を作らない方が重要です。
軽さを取る日は本体だけ。長時間撮る日はバッテリーハンドル。
この使い分けが現実的でした。
Pocket 4との違い|画質より「中望遠が必要か」で決める
Pocket 4Pが発売されても、Pocket 4の価値は下がりません。
Pocket 4は1インチCMOSを搭載し、4K動画、D-Log、3軸ジンバル、
内蔵ストレージ、急速充電に対応しています。
旅行Vlog、自撮り、家族撮影、街歩きなら、1台でかなりの範囲を撮れます。
4Pとの違いを、上位・下位だけで見ると迷います。
Pocket 4
広角中心で失敗を減らしたい
初めてのジンバルカメラとして使いたい
本体の軽快さと価格を優先したい
撮影後の編集をできるだけ簡単にしたい
Pocket 4P
広角と中望遠を1台で使いたい
人物、料理、運動会、建築物を切り取りたい
撮影時からカットの役割を考えたい
D-Log2を含め、色編集にも踏み込みたい
私が初めてジンバルカメラを買う人へ無条件で4Pをすすめるかと聞かれれば、答えは「いいえ」です。
迷った時の基準は単純です。
60mm相当で撮りたいものを、すぐに3つ思い浮かべられるか。
思い浮かぶなら4Pを選ぶ意味があります。思い浮かばないなら、
Pocket 4の方が持て余しにくいでしょう。
▶DJI Osmo Pocket 4
Pocket 3ユーザーは買い替えるべき?
Pocket 3ユーザーも、
望遠に不満がなければ急いで買い替える必要はありません。
Pocket 3は、1インチセンサー、3軸ジンバル、D-Log M、
ActiveTrackを備えています。旅行や日常のVlogを撮る道具として、
現在も完成度の高いカメラです。
4Pへ替えて分かりやすく増えるのは、中望遠で撮る選択肢です。
遠くの人物を撮れなかった。運動会で子どもが小さく写った。
料理を撮るたびに広角らしい見え方が気になった。
そうした経験があるなら、買い替えによって撮れる映像が増えます。
反対に、歩き撮り、自撮り、家族との距離が近い撮影が中心なら、
Pocket 3を使い続ける方が自然です。
新製品が出たことと、
今のカメラが撮れなくなったことは同じではありません。
Insta360 Luna Ultraと迷っている人へ
Pocket 4PとInsta360 Luna Ultraは、
どちらも広角と中望遠を搭載したジンバルカメラです。
しかし、実際に2台を持って歩くと、撮影後の流れに違いがありました。
Luna Ultraは、Insta360アプリへ素材を送り、
AI編集からSNS投稿まで進めやすいカメラです。
今回の歩き撮り比較では、縦揺れもLuna Ultraの方が少なく見えました。
Pocket 4Pは、撮影時に広角と中望遠を使い分け、
D-LogやD-Log2を使ってパソコンで仕上げる流れと相性が良いです。
スマホで早く完成させたいならLuna Ultra。
撮影時から構図を作り、パソコンで仕上げたいならPocket 4P。
画質の勝敗だけでは決めにくい2台です。
歩き撮り、夜景、料理の実写比較は、別の記事で詳しくまとめています。
Pocket 4Pの価格と在庫を確認する
Pocket 4Pは、標準構成とVlogコンボで付属品が異なります。
すでにDJI Micやバッテリーハンドルを持っている人は、
標準構成から必要なものだけ追加する方が無駄を減らせます。
初めて一式を揃える場合は、Vlogコンボの同梱品と単品価格を比べてください。
▶ DJI Osmo Pocket 4P
▶ DJI Osmo Pocket 4P Vlogコンボ
発売直後や在庫が少ない時期は、価格と出荷日が変わる場合があります。
購入前に販売元、価格、納期を確認してください。
結局どれを買うべき?
初めてジンバルカメラを買い、
旅行や家族撮影を失敗少なく始めたいなら、
Pocket 4が選びやすいモデルです。
Pocket 3をすでに使っていて、広角だけで困っていないなら、
そのまま使い続けて構いません。
一方、広い景色だけでなく、遠くの人物、料理、看板、花火、
運動会まで1台で撮り分けたいなら、Pocket 4Pを選ぶ理由があります。
私は発売前、Pocket 4Pを買う理由を探していました。
使ってみて見つけた答えは、3倍という数字ではありませんでした。
広角で場所を見せ、中望遠で記憶に残ったものを拾う。
その2つを、バッグから別のカメラを出さずに続けられることです。
その撮り方をしたいなら、
Pocket 4Pは高価でも意味のある上位モデルです。
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