バクテリアの力によって有機廃棄物を処理してしまう「葉坂プラント」に行ってきました
(ボネクタ2025/05/19より転載)
アメリカから訪れている映画プロデューサーNathanらと一緒に「葉坂プラント」に行ってきました。
「葉坂プラント」とは、自然の摂理に従い、有機廃棄物から「命ある土」を作り自然に還す、いわゆる「ゴミ処理場」です。

葉坂社長は昔から百姓が行っていた残渣物や排泄物を発酵させて堆肥に変える工程に注目しました。これを昔の人は5年かけて完熟堆肥にしていたわけですが、これをもっと短く、25日でできないかと考え、シンプルでありながら画期的な装置を開発してしまいました。
葉坂プラントにはゴミを燃やす煙も立っていなければゴミ処理するための複雑な機械もありません。ただ有機残渣物が発酵する環境を作ってあげて、バクテリアの力がゴミを分解し消滅させています。この40年間、何万台というトラックがプラントに来てはゴミを下ろしていきましたが、ゴミはここで分解され、土に還っているのです。
日本人の強さの秘訣は「江戸時代の暮らし」に象徴されると葉坂社長は言います。昔の人はこの資源の循環を当たり前の自然の営みと考え、人糞に至るまで、発酵させ、微生物の力によって、ミネラルたっぷりのいのちある土として蘇った堆肥をまた田畑に戻していました。
残念なことに私たちはそんな残渣物をゴミとして燃やしています。自然の循環が途切れているのです。結果として、ミネラルは土地から奪われるばかりで、私たちはそれを化学肥料で補填して、作物を実らせています。
それはまるでもう動けない馬に鞭を打って走らせているかのよう。
でももうこれ以上走れない。地球は悲鳴をあげていると思うのです。
もっと別の生き方があるはず。自然と和解して、酷使する代わりに感謝して、ますます豊かな農と健康な体を享受できる社会が。
「昔の人は立派だった。国と家族のために命を捨てる愛と覚悟があった。戦後荒れ果てた日本を経済大国にするまでの能力と胆力があった。それは土が良かったからだ」と葉坂社長は言います。

世界はますます科学的に進化しています。それと同時進行で「土」とのつながりを取り戻すことも可能なのでは。科学が進歩しても自分は人であって神ではないことを忘れなければ。
感謝して生きる、ということを忘れさえしなければ、その両立がバランスよく保たれる社会を構築することは可能だと思うのです。そして、日本人がそれを思い出すときに、日本は世界を導く役目として貢献できるほどのポテンシャルを持っている、と思うのです。
