W杯日本対ブラジル戦|佐野海舟の先制弾も96分被弾、世界王者を追い詰めたW杯R32の死闘と善戦|FIFA2026北中米ワールドカップ
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時計の針は、後半アディショナルタイム96分を指していた。
筆者は、テレビの前で祈るように手を組んでいた。あと数十秒、あと数十秒で——日本代表が、世界王者ブラジルを相手に、決勝トーナメントで延長戦へ持ち込む。そう、本気で信じていた。
その瞬間だった。途中出場のガブリエウ・マルティネッリの左足が、静かに振り抜かれた。ボールは鈴木彩艶の手をかすめ、右ポストに当たり、そして——ゴールの中へ。
現地ヒューストンのスタジアムが、黄色い歓声で揺れた。同時に、日本中のリビングから、声にならないため息が漏れた。筆者の口からも、ただ「ああ……」としか出てこなかった。
ブラジル 2-1 日本。世界ランキング最上位の王国に、日本は前半45分間リードを奪い、後半も互角に殴り合い、そして最後の最後に沈んだ。
だが、断じて惨敗ではない。これは、誇り高き善戦であり、悔しすぎる惜敗だった。この90分間に何が起きたのか、筆者が見届けた全てを、熱が冷めないうちに書き残しておきたい。
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まず結論|ブラジル2-1日本、日本はベスト16の壁に届かず

FIFAワールドカップ2026、決勝トーナメント1回戦(ラウンド32)。舞台は米テキサス州ヒューストンのNRGスタジアム。日本時間6月30日(現地時間6月29日)に行われたこの一戦は、ブラジルが2-1で勝利し、ベスト16へと駒を進めた。
得点経過は次のとおりだ。前半29分・佐野海舟(日本)がカウンターから先制。後半11分(56分)・カゼミーロ(ブラジル)が同点ヘッド。そして96分・マルティネッリ(ブラジル)が決勝弾。PK戦はなく、90分+アディショナルタイムで決着がついた。
日本はこれでベスト16進出はならず。長年越えられずにいる「決勝トーナメント1回戦の壁」を、今回もまた、あと一歩のところで越えられなかった。
両軍スターティングメンバー|3-4-2-1で世界王者に挑んだ日本

この歴史的な一戦に、森保監督は3-4-2-1の布陣で臨んだ。GKは鈴木彩艶。3バックは谷口彰悟、冨安健洋、伊藤洋輝。両ウイングバックに堂安律と中村敬斗。中盤の底に佐野海舟と鎌田大地を並べ、2列目に前田大然と伊東純也、1トップは上田綺世。久保建英を欠く中での、最大限の総力戦だった。
対するブラジルは、アンチェロッティ監督が4-3-3で構えた。GKアリソン。最終ラインはダニーロ、マルキーニョス、ガブリエウ・マガリャンイス、ドウグラス・サントス。中盤にカゼミーロ、ブルーノ・ギマランイス、ルーカス・パケタ。前線はハイアン、マテウス・クーニャ、そしてヴィニシウス・ジュニオール。まさに世界最高峰のタレント集団である。
数字の上では、誰がどう見ても力の差は歴然としていた。それでも日本は、この強大な布陣を相手に、前半を1点リードで折り返してみせる。その事実こそが、この試合のすべてを物語っていた。
映像で振り返る|ブラジル戦までの「道のり」
まずは、この死闘に至るまでの日本代表の歩みを、映像で振り返ってほしい。グループステージを勝ち抜き、世界王者との一戦にたどり着くまでの緊張感が、画面から伝わってくるはずだ。
🎬 ブラジル vs 日本|決勝トーナメントへの道のり(Road to R32)
世界が警戒していた「過去最強の日本」
試合前、海外の反応は割れていた。
一方では、ブラジルの絶対的タレントたちが、王者としての絶対的な自信をのぞかせていた。世界ランキング最上位の王国にとって、日本は「順当に倒すべき相手」のはずだった。
だが、もう一方で——現地のブラジル人記者は、まったく逆のことを口にしていた。「森保ジャパンは危険なチームだ」「今の日本は、過去最強だ」と。彼らは本気で日本を警戒していたのだ(出典:Olympics.com)。
その温度差が、この試合の伏線になる。下に貼った映像で、ブラジル側がどれだけ日本を意識していたかを、ぜひ自分の目で確かめてほしい。
🎬 「今の日本は過去最強」ブラジル記者が警戒した日本代表
そして筆者は思う。慢心していた者と、警戒していた者。どちらの読みが正しかったのかは、キックオフからわずか29分で証明されることになる。
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前半29分|佐野海舟が、世界王者の心臓を刺した

前半29分。スタジアムの空気が、一瞬で変わった。
きっかけは、ブラジルの緩慢なパスだった。ダニーロの軽率な横パスを、佐野海舟が鋭く読み切る。カゼミーロが寄せきれずに後ずさりした、その一瞬の隙を、彼は見逃さなかった。
ペナルティーエリア手前、約25ヤード。佐野の右足が振り抜かれる。低く、速く、正確な一撃。GKアリソンの伸ばした手の先を抜け、ボールは左ポスト内側に吸い込まれた。
1-0。日本が、世界王者ブラジルから先制した。

筆者は、思わず立ち上がっていた。あの佐野が、世界最高峰の舞台で、世界最高峰のGKを撃ち抜いたのだ。鳥肌が止まらなかった。地味だが、効く。彼の運動量と読みの鋭さが、ついに世界の頂点で結実した瞬間だった。
この歓喜を、形に残したい人もいるだろう。この夏、日本代表の青を身にまとって戦士たちと気持ちをひとつにするなら、まずはここからだ。
鈴木彩艶という守護神|1-0で折り返した前半の意味

リードを奪った日本に対し、当然ブラジルは牙を剥いた。ヴィニシウス、ハイアン、マテウス・クーニャ。世界最高クラスのタレントが、波状攻撃を仕掛けてくる。
それでも、日本の最後尾には鈴木彩艶がいた。谷口彰悟、冨安健洋、伊藤洋輝が築く3バックの壁の後ろで、彼は冷静に、そして勇敢に、ゴールマウスを守り抜いた。
前半を1-0で折り返す。スコア以上に大きかったのは、「自分たちは世界王者から守り切れる」という確かな手応えだったに違いない。
スタンドでは、海を越えてきたサポーターたちが、声を枯らして選手を後押ししていた。その熱量が、ピッチの戦士たちを支えていた。
🎬 日本代表に届け|サポーターの大エール
観戦のお供に、選手たちの表情を間近に追いたいなら、こういう道具が一つあるだけで没入感がまるで違う。
後半11分|カゼミーロの同点ヘッド、忍び寄る不安

だが、世界王者はやはり甘くなかった。
後半に入り、ブラジルの圧力は一段と増す。その予兆はあった。ブルーノ・ギマランイスのヘディングシュートを鈴木彩艶が弾くと、こぼれ球の混戦から、相手のヘッドがゴールライン上で冨安健洋に当たり、間一髪でクリアされる場面もあった。
そして後半11分(56分)。ついにこじ開けられる。右サイドからの崩しでフリーになったカゼミーロが、自身の代表通算90キャップ目の試合で、力強いヘディングを叩き込んだ。
1-1。同点。
筆者の胸に、すっと冷たいものが走った。流れは、明らかにブラジルに傾いていた。あの王国が本気のギアを上げたとき、果たして日本は耐えられるのか——不安が、リビングの空気を重くした。
こういう痺れる試合展開を、移動中や寝る前にもう一度「耳で」追体験したい人には、サッカーを題材にしたノンフィクションをAudibleでBGMのように聴くのがいい。朗読のプロが読み上げる戦術論や代表の物語は、文字で読むのとは別の没入感がある。
同点弾の前のジャッジをめぐる議論(報道・SNS・解説者の指摘)
実はこのブラジルの同点弾(後半11分=56分)の前のワンプレーをめぐっては、報道やSNS、そして解説者の間で判定への疑問の声が上がっている。中村敬斗のクロスがブラジルDF・ダニーロに当たってラインを割った場面が、日本のコーナーキックではなくブラジルのゴールキックと判定され、そのゴールキックから2プレー目に、あのカゼミーロの同点ヘッドが生まれた——という経緯への指摘だ。
解説を務めた本田圭佑氏もこの場面に言及し、SNS上でも判定を惜しむ声が広がった。もしコーナーキックであれば、局面は違っていたかもしれない。ただし筆者・編集部としては、この判定の是非を断定するつもりはない。あくまで「報道・SNS・解説者からこうした指摘の声がある」という事実関係を、中立にお伝えするにとどめたい。(出典:報道/SNS/本田圭佑氏の解説)
<大会の規模>なお、FIFAによると決勝トーナメント1回戦(ベスト16)で敗退したチームには賞金約1,100万ドル(約17億8千万円)が支払われ、日本の全4試合はリアルタイムで全国推計約6,850万人が視聴したと報じられている(出典:ビデオリサーチ/報道)。
運命の58分|ヴィニシウスの“ワンダーゴール”を、彩艶が弾いた
同点に追いつかれた直後、後半58分。この試合最大の山場が訪れる。
左サイドでボールを受けたヴィニシウス・ジュニオールが、いつもの魔法を見せる。鋭いカットインから、ゴールへ突き刺さるはずの一撃を放った。誰もが「決まった」と思った、ワンダーゴール級のシュート。
しかし——そこに、鈴木彩艶の左手があった。彼は飛びつきながら、決定的なシュートに指先で触れ、コースをわずかに変える。ボールはポストを叩き、ゴールの外へと逃げていった。
スーパーセーブ、という言葉では足りない。あれは、神懸かりだった。
筆者は、ソファから転げ落ちそうになった。1点を失った直後に、世界最高のアタッカーの必殺の一撃を防ぐ。この若き守護神の名前を、世界はこの夜、はっきりと記憶しただろう。
ゴールを守る者たちの孤独と矜持に胸を打たれたなら、その世界をもっと深く知りたくなるはずだ。
森保監督の采配|久保建英不在の中で、ベンチも戦った

この試合、日本は久保建英を欠いていた。森保監督が明言したとおり、彼は全体練習に合流できておらず、ベンチにも入らなかった。中心選手を欠く、苦しい台所事情だった。
それでも指揮官は、勝負に出た。後半21分、堂安律と中村敬斗に代えて菅原由勢と鈴木淳之介を投入。後半33分には伊東純也と鎌田大地を町野修斗と田中碧へ。後半52分には前田大然を下げ小川航基を送り込む。
攻撃のカードを切り、最後まで「勝ち越し」を狙いにいった。引き分け狙いの守備固めではなく、前へ。その姿勢を、筆者は心から讃えたい。
試合前日、選手たちはどんな表情で決戦を見据えていたのか。前日の練習とインタビューの映像から、彼らの覚悟が伝わってくる。
🎬 決戦前日|日本代表の最終調整
🎬 決戦前日インタビュー|選手たちの覚悟
そして96分|マルティネッリ、最後の最後に日本の心を砕く

1-1のまま、試合はアディショナルタイムへ。延長戦が、現実味を帯びてきた。
世界王者を相手に、120分へ持ち込む。それだけでも、途方もない快挙だった。スタジアムの日本サポーターも、テレビの前の筆者も、その夢を見ていた。
だが、96分。ほんの一瞬の隙が、命取りになった。日本にとっては らしくない、痛恨のボールロスト。それを拾ったブルーノ・ギマランイスが、ペナルティーエリア内の途中出場マルティネッリへ繋ぐ。
マルティネッリは、ファーストタッチで前を向くと、迷わず左足を振り抜いた。鈴木彩艶の手をかすめたボールは、右ポストの内側を叩き、ゴールへ吸い込まれた。
2-1。万事休す。
延長戦まで、本当にあと少しだった。120分の死闘を覚悟していた選手たちにとって、この一瞬の失点はあまりに残酷だった。それでも彼らは、笛が鳴るまで足を止めなかった。その姿に、嘘は一つもなかった。
英メディアOneFootballは、この一撃を「マルティネッリが日本の心を打ち砕いた」と表現した。米メディアamNewYorkは「マルティネッリの土壇場の一撃がブラジルを救った」と報じた。「救った」——それはつまり、ブラジルがそれだけ追い詰められていたという、何よりの証拠だ。
笛が鳴った。日本の選手たちは、ピッチに崩れ落ちた。筆者も、しばらく言葉が出なかった。あと数十秒。本当に、あと数十秒だったのだ。

海外の反応|「森保ジャパンは世界を魅了した」

試合後、世界のメディアが、敗れた日本に最大級の賛辞を送った。これは、強がりでも気休めでもない。海の向こうのプロたちが、本気でそう評したのだ。
フランスのFrance 24は、「森保ジャパンは、大胆で自由なスタイルのサッカーでファンを魅了した」と記した。そして「日本は96分間、アンチェロッティ率いるブラジルに激しく抵抗し続けた」と、その奮闘を称えた。
OneFootballは「日本の心を打ち砕いた」という見出しを掲げながらも、本文では、世界王者をギリギリまで追い詰めた日本の戦いぶりを詳細に伝えている。
そう、思い出してほしい。試合前にブラジル人記者が言っていた「今の日本は過去最強」という言葉を。彼らの予言は、正しかった。日本は、世界王者を最後の最後まで震え上がらせたのだ。
この夜の興奮と、世界が認めた日本サッカーの成長。その物語を、もっと深く味わいたい人へ。歴代の名将や名選手が語る勝負論、日本代表の歩みを描いた一冊は、この余韻にそっと寄り添ってくれる。
監督・選手の声|両軍ベンチとピッチの証言

現時点で確認できた声を、出典付きで残しておく。
日本の声(森保監督/選手)
日本の声|森保監督、涙の謝罪と前を向く言葉
試合後、森保一監督は涙をにじませながら語った。「監督の力が足りなくて、すみませんと伝えたい」。そして「今は悔しいですが、結果を受け入れたい。ヒューストンのスタジアムにも日本のサポーターがたくさん来てくれた。テレビや配信を通して応援してくれた方に、勝利を届けられなかった」と頭を下げた。
一方で前は向いていた。「日本のサッカーは歴史が繋がって、間違いなくレベルが上がってきている」「世界一を目標にして、はっきりと目標を定めれば、日本は必ずそこにたどり着けると思っています」。自身の去就については「次の大きな大会はアジアカップ。そこで優勝できるようにフォーカスしていく」としつつ、「個人的には何も決まっていない」と明言を避けた。(出典:スポニチアネックス/日本経済新聞/中日スポーツ)
日本の声|先制点・佐野海舟「こんなところで終わるチームではなかった」
世界王者から先制点を奪った佐野海舟は、悔しさと手応えを口にした。「個のクオリティーや戦術的に対等に戦える内容にはできなかった。握られる時間も長かった。でも、トップレベルに食らいついていけるだけの力があることは証明できた大会。トロフィーを現実的な目標にしていけると、今日の試合でも実感できた」。
「どの国よりも一体感があると自負していた。このチームで優勝したかった。日本サッカーのレベルは確実に上がっている。いつかダークホースではなく、優勝候補と言われる国になれると思う」——「こんなところで終わるチームではなかった」という言葉に、悔しさのすべてが滲んだ。(出典:日本経済新聞)
(試合前会見より)森保監督は、昨年10月の親善試合でブラジルを破ったことに触れ「歴史が動いた」と振り返り、この一戦でも「歴史が変わるようなことが起こせるよう、ベストを尽くしたい」と語っていた(出典:日本経済新聞/中日スポーツ)。その言葉どおり、日本は前半に歴史を動かしかけた。
日本の声|久保建英、号泣の謝罪「チームメートに申し訳ない」/堂安律・鎌田大地の無念
初戦で左膝を負傷し、ブラジル戦のピッチに立てなかった攻撃の核・久保建英。試合後、彼は号泣しながら「チームメートに申し訳ない」と言葉を絞り出した。左膝の負傷で出場はグループステージ初戦のみにとどまり、2大会連続で決勝トーナメントのピッチに立てないまま、彼のワールドカップは終わった。(出典:Yahoo!ニュース/報道)
背番号10を背負った堂安律は、突破できなかった現在地を冷静に見つめた。「ここで負けてしまうのが僕らの立ち位置」。中盤で攻守に走り続けた鎌田大地も「みんなでもっと先に行きたかった」と、あと一歩届かなかった無念をにじませた。(出典:試合記録/報道)
試合後には、こんな一幕もあった。ミスに絡んで悔し涙を流していた田中碧に、ブラジル代表のストライカーが歩み寄り、そっと抱き寄せて慰めたのだ。国の威信を背負って戦った者同士の敬意がにじむこの光景は、ネット上で「感動した」と大きな反響を呼んだ。(出典:報道)
ブラジルの声(アンチェロッティ監督/選手)
ブラジルの声|アンチェロッティ「危うく落とすところだった」
勝った側のブラジルも、楽な試合ではなかったと認めている。カルロ・アンチェロッティ監督は試合後のインタビューで「非常にタフな試合だった。日本は決して簡単な相手ではない。インテンシティが高く、極めて組織的なチームだからだ。」「危うく落とすところだった(We nearly lost it)」と、日本の堅守に苦しんだことを率直に語った。
英メディア『Sports Mole』は「アンチェロッティの采配がブラジルを救った」と報道。就任後初めて先発を固定した指揮官は、日本の堅い守備ブロックを崩すためにエンドリッキとマルティネッリを途中投入し、攻撃を再構築した。その采配がアディショナルタイムの決勝弾に結実した。世界王者をここまで追い詰めた日本に、敵将も最大級の警戒を払っていた。(出典:Sports Mole/アンチェロッティ試合後インタビュー)
ブラジルの声|選手たちの本音「これほど苦しむとは思わなかった」
決勝点を決めたガブリエウ・マルティネッリは、試合後、感極まっていた。「この喜びは、言葉にできない。ブラジルの人々や僕の家族が、突破を祝ってくれている。その光景を見て、どう表現すればいいのか分からない」。グループステージでポストに嫌われていた彼は、「また必ずチャンスは来ると思っていた。今日、決勝点を決めさせてくれた神に感謝する」とも語った。(出典:Goal.com)
同点ヘッドのカゼミーロは、チームの精神力を強調した。「我々の最大の強みはメンタリティだ。攻撃的な位置でプレッシャーをかけ続けた。ワールドカップでは、ベンチから入ってくる選手を大事にすることが重要だ」。(出典:Goal.com)
マテウス・クーニャは、日本の堅守に手を焼いたことを率直に認めた。「難しい試合になるとは思っていた。でも、これほど苦しむとは思わなかった」。ブラジルメディアもこの勝利を「薄氷」「かなり際どかった」と表現しており、世界王者をそこまで追い詰めた日本の戦いが、敵将・敵選手の言葉からも浮かび上がる。(出典:サッカーキング/Goal.com)
試合後ハイライト動画
▲ 王国の意地|マルティネッリ決勝弾&カゼミーロ同点弾(ハイライト)
▲ FIFA公式・日本代表専用カメラで見る試合終了直後
▲ブラジル vs 日本 MATCH RECAP(DAZN)
(試合前会見より)アンチェロッティ監督は、日本側の挑発めいた言葉に対し「イングランドで言う『マインドゲーム』はやらない。我々はそこには行かない」と冷静に応じ、最後まで日本への警戒を崩さなかった(出典:ESPN/Newsweek)。
(試合前)ブラジルのエース、ヴィニシウス・ジュニオールは「日本に勝つのは大したことじゃない」と語っていたと報じられた。だが現実には、世界王者は96分まで勝ち越せなかった(出典:Republic World)。
数字と内容が示す「善戦」|日本は何を残したのか

スコアは1-2。だが、内容は決して一方的ではなかった。前半は日本が1-0でリードし、後半も決定機を作り合う打ち合いを演じた。世界王者から先制し、80分以上にわたって互角に渡り合ったのだ。
鈴木彩艶のセーブがなければ、もっと早い時間に試合は決まっていたかもしれない。逆に、日本の決定機がもう一つ決まっていれば、勝っていたのは日本だったかもしれない。それほどに、紙一重の90分だった。
ここから先は筆者の見立てだが——この試合の経験は、4年後、そしてその先の日本代表にとって、計り知れない財産になる。「世界王者と殴り合えた」という確かな実感は、次のステージへの扉を開く鍵になるはずだ。
熱い試合のあとは、体も心も火照っている。今夜の死闘を反芻しながら、次の観戦をもっと楽しむためのお供を揃えておくのもいい。世界王者の一着を眺めて、相手の強さに改めて唸るのも一興だ。
それでも、誇れる|日本サッカーが世界基準に届いた夜

負けは、負けだ。悔しさは、簡単には消えない。決勝トーナメント1回戦の壁は、今回もまた、分厚かった。
だが、筆者は声を大にして言いたい。今夜の日本代表は、間違いなく「世界基準」に届いていた、と。
佐野が世界王者の心臓を刺し、鈴木彩艶がヴィニシウスの魔法を弾き、ベンチも含めた全員が最後の最後まで勝利を諦めなかった。久保建英という大黒柱を欠いてなお、これだけの戦いをやってのけたのだ。
思えば、日本サッカーはずっと、この瞬間のために積み上げてきた。多くの選手が世界中のトップリーグで揉まれ、若き才能が次々と台頭し、気づけば「世界王者と真っ向から殴り合えるチーム」になっていた。今夜の悔し涙は、その成長の確かな証でもある。
世界王者ブラジルが、96分まで勝ち越せなかった。これがどれほどの事実か。数年前の日本代表に、こんな試合ができただろうか。
涙を流した選手たちへ。そして、夜中に祈るように応援した全てのサポーターへ。この善戦は、確かに次へ繋がる。下を向く必要なんて、どこにもない。
この感動を、子どもと一緒に語り継いでいきたい親御さんもいるだろう。小さなサッカー少年・少女の胸に、今夜の青き戦士たちの姿は、きっと火を灯したはずだ。
W杯の余韻に浸る|眠れない夜と、ここからの祭典

正直、こんな試合を見たあとは、興奮して眠れない。筆者もそうだ。
そんな夜は、無理に寝ようとせず、サッカーの世界にどっぷり浸かってしまうのも一つの手だ。照明を落とし、目を閉じて、名作を「耳で」聴く。Audibleなら、サッカーの名著や代表の物語を、朗読のプロの声でゆったりと楽しめる。今夜の死闘の余韻に、これ以上ないBGMになってくれる。
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そして、4年に一度の祭典は、まだ続く。日本の夏はここで終わっても、世界の頂点を決める戦いは、ここからが本番だ。日本を退けたブラジルの次戦も、ベスト16以降の全試合も、見届ける価値がある。
スタジアム配信や見逃し配信を、外出先でも快適に楽しみたいなら、通信環境を見直すのも手だ。
そしていつか、4年後の現地観戦へ。今から世界のスタジアムと、その街の宿の相場を眺めておくのも、夢があっていい。
次の祭典に向けて、応援の準備を少しずつ整えておきたい人へ。アウェイユニや観戦ガイドも揃えておくと、楽しみがぐっと膨らむ。
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