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思わず誰かに話したくなる唯一無二の個性を放て…!「おちらしさんアワード2024~舞台版~」結果発表&上位チラシ解説・受賞コメント

こんにちは、おちらしさんスタッフのしみちゃんです!

今年で5回目となる“チラシの祭典”、「おちらしさんアワード2024」結果発表の季節がやってきました!!

「おちらしさんアワード」とは、その年に配られた全国の舞台公演・美術展のチラシから年間大賞を決めるイベントです。WEB投票にて、舞台・美術展・チラシファンの皆さまに一推しチラシへ投票していただき、多くの票数を集めたチラシとその作り手の方々を表彰いたします!

自由記述による10~11月の一次投票、そして選ばれたノミネートチラシ全97点による12月の決戦投票では、たくさんのご参加や応援をいただき、本当にありがとうございました!!

皆さまのおかげで、例年以上にググ~ッと盛り上がりを見せた2024年シーズンのおちらしさんアワード。こちらの記事では結果発表として、舞台版で上位1~10位に輝いたチラシ全11点をご紹介します。それでは、どうぞたっぷりとお楽しみください!!

▽この記事のオススメの読み方!▽

★上位チラシ11点はそれぞれ、チラシ写真、おちらしさんスタッフによる解説、決戦投票にてお寄せいただいた投票コメント、主催者・デザイナーの方による受賞コメントを掲載しています。(※一部掲載なしの場合がございます)
★大ボリュームとなっていますので、まずは下の目次より気になるチラシのご紹介部分に飛んでいただくのがオススメです!! どのチラシも素晴らしい作品ばかりですので、ひとつずつゆっくりとお進みください。

▽「おちらしさんアワード2024~美術版~」結果発表はこちら▽



第1位 『女の友情と筋肉 THE MUSICAL -幸せの上腕二頭筋-』

■ <プレビュー公演>なかのZERO 大ホール
2024年5月17日 (金)
■ <大阪公演>森ノ宮ピロティホール
2024年5月25日(土)~26日(日)
■ <東京公演>品川プリンスホテル ステラボール
2024年5月30日(木)~6月9日(日)

見事、今年の舞台版第1位に輝いたのは、『女の友情と筋肉 THE MUSICAL -幸せの上腕二頭筋-』です!!

こちらの公演は、大人気コミック『女の友情と筋肉』を原作としたミュージカルの第2弾。ハードに身体を鍛える幼馴染の女性3人組を中心に、彼女たちが仕事やプライベートに全力投球する姿が描かれるコメディ作品です。

チラシの見どころはなんといっても、ドラクロワがフランス7月革命を描いた名画《民衆を導く自由の女神》がオマージュされ、勇ましくポジティブなパワーに溢れているところでしょう!!!!!! 民衆を導く三色旗……ではなく3人の友情と筋肉をラブリーに模した旗を掲げるイオリ、武器のようにバーベルを持ち上げるユイと、ハンドグリップを握るマユ。凛々しい3人と対照的に、足元に転がるのは彼女たちの上司や恋人……。イオリの浮気性の彼氏・ユウヤはガレキに手をつき、跪いてプロポーズしているようですね?!

ルーブル美術館公式の子ども向けページで紹介されているドラクロワの《民衆を導く自由の女神》と、チラシに登場する一人一人をぜひ見比べてみてください!! すみずみまで面白くなってしまうこと間違いなし(笑)。

自由の道を切り開く女神と人々のように、現代に生きるムキムキの女性たちが手を携え、逞しく自分の生きる道を突き進もうとする姿はカッコよく、けれどやっぱりどこかおかしくてキュート!!!!! このパンチにやられて思わずチケットを取ってしまったという方も多数いらっしゃり、おちらしさんアワードでも圧倒的な支持を集めました!!

『女の友情と筋肉 THE MUSICAL -幸せの上腕二頭筋-』決戦投票コメント
★こんなチラシ見ちゃったら、舞台見に行くしかなくない!?って勢いでチケットを取ってしまった、あまりに衝撃的なビジュアルでした!インパクトもあるのに見れば見るほどディテールの気づきもたくさんあっていまだに取り出して眺めて舞台を思い出してふふ、と1人幸せな余韻に浸っています!(ちさ/20代/千葉県)
★チラシ作ってた人、絶対楽しかったと思うんですが!(139(いさく)/40代/東京都)
★強いのは、“女”でも“男”でもなくて、“友情”と“筋肉”なんだってことを教えてくれた舞台でした。そのテーマを力強く訴える素晴らしいチラシ。おちらしさんの中に入っていてとても嬉しかったです!(のんびり/50代/東京都)

『女の友情と筋肉 THE MUSICAL -幸せの上腕二頭筋-』宣伝美術
デザイナー・
山下浩介さんより受賞コメント

ビジュアルが発表された日、予期せずYahoo!トレンドの一位になり、おそらく宣伝的に成功してしまった「女の友情と筋肉 THE MUSICAL」。その続編となる今作品、故にまたインパクトのあるビジュアルを作らねばというプレッシャーが非常にかかる中、プロデューサー様がこんなのどう?と提案してくださったイメージの一つが、ドラクロワ作「民衆を導く自由の女神」。
幸い私は高校生の時、好きな絵を模写という油絵の課題で、この絵を本気で描いたことがありました。描いても描いても終わらず、なんでこんな絵を選んだ…と若干の後悔をしつつも、毎日居残り休日も登校し、数十時間この絵と向かい合ったあの経験が活かせる日が来ようとは……「この絵のパロディがやりたいです!」と即答です。
早速ラフの製作に取り掛かってみると、元の絵画に描かれた人物や持ち物に、今作品に登場する個性的なキャラクターやキーアイテムが面白いようにはまっていきます。唯一改変したのは、女神が見えた人物に、指輪を持たせたことでしょうか。これにより、私の中ではこのビジュアルの影の主役は彼になり、彼の物語が乗っかってより多層的な世界観になり、単なるパロディではなくなったと思っています。
あとは、ラフ通りに撮影して、合成して、あれよあれよという間に完成です。
この度おちらしさんアワード2024第一位を頂けたとのことで、今回のビジュアルも一つ大きな結果を残せたことに安堵と感謝です。
楽しんで演じてくださった演者の皆様(困惑する方もいらっしゃいましたが…)、大事な演者様が死体になったりすることを快諾くださったマネジメント様、このために亀甲縛りを習得してくださった制作様(しばらくSMのグッズや出会い系サイトの広告に苦しまれたそうです…)、どこかから怒られたらどうしようというビビリな私の不安を全く問題なしと一掃してくださった法務部様、このようなデザインを製作できる場を与えてくださったプロデューサー様、何より、面白がり、応援、投票してくださったたくさんのお客様、そして数年に渡りお世話になりましたおちらしさん、誠にありがとうございました。




第2位 2024年劇団☆新感線44周年興行・夏秋公演 いのうえ歌舞伎『バサラオ』

■ <福岡公演>博多座
2024年7月7日 (日)~8月2日(金)
■ <東京公演>明治座
2024年8月12日(月・休)~9月26日(木)
■ <大阪公演>フェスティバルホール
2024年10月5日(土)~17日(木)

続く第2位は、2024年劇団☆新感線44周年興行・夏秋公演 いのうえ歌舞伎『バサラオ』です。

チラシを手に取ってまず飛び込んでくるのは、こちらを目ヂカラで刺す妖艶な視線……! 麗しき姿で人の心をさらい、天下を取ろうと画策する主人公・ヒュウガです。目を逸らせないまま二つ折りを開くと、寝そべるヒュウガの後ろに構えるのは、幕府に追われ彼と手を組むことになったカイリ。中央には、彼らと対峙するゴノミカドの怪しげな横顔が見えます。

2024年劇団☆新感線44周年興行・夏秋公演 いのうえ歌舞伎『バサラオ』チラシ見開き表面

さらに中面を見ると、キメキメのキャラクターが6人に増え、ドドンと並んでいる大・大・大迫力!!!!! ビビッドピンクの色合いで舞い散る桜、圧倒的な存在感を誇る題字とともに感じさせる、大胆で力強いエンタメ性は、まさに劇団☆新感線らしさでしょう。

2024年劇団☆新感線44周年興行・夏秋公演 いのうえ歌舞伎『バサラオ』チラシ見開き中面

チラシを開きながら物語が始まるように、3つの展開が楽しめるドラマティックな演出。楽しませてくれる心意気に、謎めいた“豪華絢爛ピカレスクロマン”への期待で胸が膨らみます。もう劇場へ足が向かってしまそう……!

今年旗揚げ45周年を迎える劇団☆新感線では、春夏、秋冬と2つの公演が予定されています。いつも以上に熱い新感線45周年イヤーでは、一体どんな物語を見せてくれるのか。まずはチラシから楽しみですね!!

劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎『バサラオ』決戦投票コメント
★バサラオ初日の博多まで行こうか迷っていた舞台だったのですが、このチラシを見て絶対に行こうと決意。それくらいビジュアルが好みでした。強いピンクにド派手メイクがバッチリハマって、広げるとバディも後ろに控えていて、とにかくワクワクしました!このチラシがなかったら博多はまだ未踏の地でした。(みよん/50代/大阪府)
★妖艶な彼?彼女?は誰?と思わせる素敵な魅せ方。どんなストーリーで展開するのか、ワクワクして初日を待った。(さくら/50代/北海道)




第3位 PARCO PRODUCE 2024
『破門フェデリコ ~くたばれ!十字軍~』

▽チラシデザインは、公演HPにてダウンロードしてご覧いただけます▽
破門フェデリコ | PARCO STAGE -パルコステージ-

■ <東京公演>PARCO劇場
2024年8月6日(火)~9月1日(日)
■ <愛知公演>Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
2024年9月7日 (土)~8日(日)
■ <大阪公演>森ノ宮ピロティホール
2024年9月11日(水)~16日(月・祝)
■ <福岡公演>久留米シティプラザ ザ・グランドホール
2024年9月21日 (土)~22日(日)

第3位は、PARCO PRODUCE 2024『破門フェデリコ ~くたばれ!十字軍~』です。

本作の主人公は、神聖ローマ皇帝・フェデリコ。中世ヨーロッパの最高権力者・ローマ教皇から3度も「破門」を言い渡された彼が、息子や世界までを敵に回し、前人未到の道を突き進む壮大なスケールの歴史物語です。

チラシの表面には、フェデリコを演じる佐々木蔵之介さん、彼と対立する息子・ハインリヒ役の上田竜也さんら、キャスト7名の扮装写真がデザインされていますが、どんなことを思い、何を抱えているのか、皆揃って読み取れない表情を浮かべています。特に規格外の天才であるフェデリコは、目の前にいる相手の頭の中まで見通しているような、凄みを利かせた眼差しが印象的! 敵に回したら怖そうだなぁ……。「くたばれ!十字軍」という副題は、まさしく彼自身の言葉なのでしょう。7名の配置もなんだかとっても意味深です……。

フェデリコの顔を囲う八角形は紋章のように見えますが、実は彼が建設し、世界文化遺産にも登録されているイタリア南部のお城「カステル・デル・モンテ」の平面図だそう!! 中世ヨーロッパの知と美の結晶である彩飾写本のようにデザインされた金色の題字に惹きつけられチラシを見つめていると、少しずつじわじわと思惑や謎が隠されていることに気づいて、知らぬ間にハマり込んでしまう……。そんな厳威とともに、大変ミステリアスな1枚です!

『破門フェデリコ ~くたばれ!十字軍~』決戦投票コメント
★圧倒的なオーラを放つ佐々木蔵之介さんが演じるフェデリコとは、どんな人物なのか知りたくなるチラシです。(NAOTAROU/50代/神奈川県)
★佐々木蔵之介さんの表情が天才肌曲者フェデリコ役をよく表してると思います。十字軍遠征の時代の荘厳な雰囲気と、よくよく見たら八角形の形も。改めて見るとあの物語世界に浸れます。(ICE/30代/京都府)




第4位 花組ペルメル
『長崎蝗駆經~岡本綺堂「平家蟹」による~』

■ <東京公演>下北沢 小劇場B1
2024年11月20日(水)~26日(火)

第4位は、花組ペルメル『長崎蝗駆經~岡本綺堂「平家蟹」による~』です。

花組芝居が劇団外から出演者を招く新シリーズ「花組ぺルメル」による本作は、2028年の夏の長崎を舞台に、五億匹のアメイロバッタが襲来するというパニックストーリーです。平家蟹がわらわらと登場する、岡本綺堂の怪奇物『平家蟹』をベースに作られています。

さて、すでにお気づきだと思いますが、チラシにも集まっていますよね。 中央にある琵琶が隠れそうなほど大量のバッタが!!!!!! でも、よく見ると緑と黄色の折り紙のバッタなんです――。

想像するだけで恐ろしいバッタの大群も、折り紙だとむしろ手にして遊びたくなるような親しみを持ってしまうからびっくり。形はちょっとリアルですが、虫が苦手でも折り紙なら大丈夫な方も多いのではないでしょうか。公演本番でも、バッタの襲来は折り紙で表現されたそう。観客の想像力をフル活用する舞台ならではの演出がチラシでも発揮されていたんですね!

決戦投票コメントによると「お洒落な題字と、色合いのコントラストが綺麗だな……」とチラシを手にしたあとに、折り紙のバッタに気づいて驚いた方も多いようですよ。

『長崎蝗駆經~岡本綺堂「平家蟹」による~』決戦投票コメント
★一瞬ぎょっとする虫の集合体だけど、折り紙の美しさと琵琶の荘厳さが相まって不思議な魅力を感じました。(ランガスタラム/40代/神奈川県)
★見る前は美術的にしか見えなかったが、見た後に180度チラシのイメージが変わってしまった。群れた緑色の恐ろしさ、美しさ、色鮮やかさが素晴らしい。数多のバッタが琵琶に群がって見えなくなりそうなのも象徴的で、見る前にストーリーを想像して楽しめるのも良かった。美しいチラシです。(鳥号/40代/東京都)

花組ぺルメル『長崎蝗駆經~岡本綺堂「平家蟹」による~』
宣伝美術・小川真理さんより受賞コメント

数あるチラシの中から、花組ペルメルvol.1『長崎蝗駆經~岡本綺堂「平家蟹」による~』のチラシをお選びいただきましたこと、心より御礼申し上げます。また、投票を通じて応援してくださった皆様のお気持ちが、大きな励みとなりました。
今回は作中に大量のバッタが印象的な存在として登場してくるのですが、演出の加納さんから「舞台を折り紙バッタで埋め尽くしたい」というのがありました。仮チラシの段階ではこのバッタをキービジュアルとして決め、概念的なデザインで表現しました。それが本チラシでは、琵琶の周りを折り紙バッタで埋め尽くすデザインとなりました。そして舞台美術の大量の折り紙バッタは、カンパニーの皆さんで作ることとなり、大変なご苦労もあったかと思いますが(ちなみに私も30匹折りました)、結果的にこのバッタが作品世界全体をリンクするものとなり、このチラシも評価していただけたことを、繰り返しになりますが大変嬉しく思っています。
演劇における公演チラシは、お客様が作品と最初に出会う大切な存在です。私は、劇場で手にするチラシの束を開く時間が大好きで、そこからたくさんの作品と出会ってきました。 これからも作品に寄り添い、チラシを手に取ってくださった方が観劇の日まで、作品への期待を膨らませていただけるよう、心を込めて創作に取り組んでまいりたいと思います。




第5位 日生劇場 絢爛豪華 祝祭音楽劇
『天保十二年のシェイクスピア』

■ <東京公演>日生劇場
2024年12月9日(月)~29日(日)
■ <大阪公演>梅田芸術劇場メインホール
2025年1月5日 (日)~7日(火)
■ <福岡公演>博多座
2025年1月11日 (土)~13日(月・祝)
■ <富山公演>オーバード・ホール大ホール
2025年1月18日 (土)~19日(日)
■ <愛知公演>愛知県芸術劇場大ホール
2025年1月25日 (土)~26日(日)

第5位は、日生劇場 絢爛豪華 祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』です。

シェイクスピアの全作品と、江戸時代の人気講談「天保水滸伝」を掛け合わせた、井上ひさしさんの傑作戯曲である本作。“豪華絢爛 祝祭音楽劇”の意味をひしひしと感じる、桜舞う艶やかなビジュアルと、力強い題字が目を惹きます。

一方、舞台上から抜け出てきたような扮装で写るキャストの皆さんは、綺麗なだけではない人間の悲しみや苦しみも背負っているかのように見えるのが面白いところ。表情やポーズ、手にしているアイテムから、キャラクターひとりひとりのドラマティックな命運が伺える、素晴らしい躍動感です。

日生劇場 絢爛豪華 祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』チラシ中面

二つ折りのチラシを開くと、中面は花札を模した配役紹介。表面に比べると淀んだようなエンジ色が基調になっていますが、2色の「赤」は動脈を流れる鮮血と、静脈を流れる赤黒い血のように思えます。畳に広がるシミや、焦げのようにデザインされたキャッチコピーからも不穏な予感が……。

はたして彼らが辿り着く結末は、喜劇なのか、悲劇なのか。エネルギッシュな華やかさとともに、危うさや切なさまでも心に余韻を残してくれる美しいチラシです。

日生劇場 絢爛豪華 祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』チラシ裏面(部分)
囲うようにシェイクスピア全作品のタイトルが、チラシを縁取っています。

絢爛豪華 祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』決選投票コメント
★2020年のコロナ禍下中止を経て、蘇った舞台。煌びやかなデザインと裏腹に、登場人物の表情が人間臭くて、業を感じさせる。伝説の舞台になる予感。(シルバ/60代/東京都)
★演出家の藤田さんが自ら立ち回り一人一人ポーズを着けた力作。役者の総力戦、力業を見せてくれそうなチラシ。(Kaoriさん/40代/千葉県)
★出演者の写真を使いながらも、作品の世界観と独自性が感じられるチラシだと思った。何かをこちらに訴えかけてくる迫力がある。(シン×2/40代/東京都)

日生劇場 絢爛豪華 祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』
TOHOマーケティング株式会社 デザイン制作部
デザイナー・菅沼結美さんより受賞コメント

数ある作品の中から選出していただきありがとうございました。 宣伝チームの皆で作り上げたビジュアルが、お客さまのお目にとまったこと とても嬉しく思います。 メインビジュアルは和洋折衷を意識し、キャストの皆さまは役と関連するシーンを演じています。 作品を観た方はお気づきいただけましたでしょうか。 動きやストーリーのあるポーズを撮るのはとても難しいのですが、今回それを再現することができたのは、 カメラマンの森崎恵美子さんとキャストの皆さまの表現力がすばらしかったのだと思います。 自分の仕事が誰かの記憶に残っているのだと気づく良い機会になりました。 この度は本当にありがとうございました。




第6位 CAT-A-TAC Presents『こころ』

■ <東京公演>神楽坂セッションハウス
2024年11月3日(日)~4日(月・祝)

第6位は、CAT-A-TAC Presents『こころ』です。

「心理4原色」とも呼ばれる色の組み合わせ、赤・青・黄・緑が映えるチラシの表面は、一つの作品のようにアーティスティック。実はこう見えて本作は、誰もが知る夏目漱石の『こころ』をダンスで描いているんです! 大正時代の文学や踊りとはぱっとは結びつかない、インダストリアルデザインのように洗練された雰囲気には「おお!」と驚かされます。

冷静さを感じる広い青の空間に、ハグするようなトルソーのイラスト。これってもしかして、『こころ』に登場する「先生」と「私」のことなのでは……?! 本来は見たり、触れたりできないはずの他者の内面に入り込み、寄り添い合う姿は、お互いしか分かり合えない心の距離感を表しているのでしょう。

『こころ』という物語の本質をシャープに見せるチラシから、劇場ではどんなダンス劇が観られるのか、豊かに想像が広がります。ちょうど2025年4月末まで舞台映像の配信も行われていますので、気になった方は公演本編もお楽しみください!

CAT-A-TAC Presents『こころ』決戦投票コメント
★情報量が最低限にとどめられシンプルで分かりやすく、色彩にもインパクトがあって目を惹きました。1度見たら忘れられない!(chacha/50代/広島県)
★無機質なようで、どこか人間味も感じる。ビビッドな色彩が目を引くが、表現しているものの奥深さを感じる。(kima/60代/大阪府)
★配色のインパクトとトルソーが内面とハグしているかのようなデザインがとても目を引いたからです!このチラシを見つけた時、わあ!好きなやつだ!と思い保管してあります!!(ぽん/20代/東京)

CAT-A-TAC Presents『こころ』宣伝美術
デザイナー・中田亘哉さんより受賞コメント

おちらしさんアワードにノミネートされている数々の素晴らしいチラシの中から、このチラシに投票していただいた皆様に心より御礼申し上げます。チラシ自体は主宰・藤田さんのインパクトのあるイラストやコンセプトのおかげで、なんだかんだであっという間に完成しました。
CAT-A-TACさんは毎回アイデアに驚かされる、おもしろい公演ばかりです。
この機会に興味を持たれた方は、ぜひ次回の公演に足を運んでいただいたり、配信をご覧いただければ幸いです。

CAT-A-TAC Presents『こころ』イラスト
CAT-A-TAC 主宰・
藤田善宏さんより受賞コメント

ええっ、6位ですか⁉ 本当に嬉しいです!
数あるチラシの中から投票してくださった皆様に心から感謝申し上げます。
今回のチラシは、僕が描いたイラストを基に、デザイナーの中田さんが素晴らしいデザインに仕上げてくださいました。
CAT-A-TACが舞台で表現するポップさと、夏目漱石「こころ」から読み取れる人の心の深淵の闇が絶妙に融合した、印象的で面白いチラシになったと思います。特に明快で大胆な色使いが皆様の目に留まったのではないかと感じています。
ちなみに今回の無声ダンス劇作品「こころ」のオンライン配信が4月末までございます。チラシ以上に魅力たっぷりの作品ですので、気になった方はぜひ特設サイトをご覧ください!




第7位 レティクル座の〝サ劇〟
『真・バトルサウナー城崎』

■ <東京公演>王子小劇場
2024年8月7日(水)~12日(月)

第7位は、レティクル座の〝サ劇〟『真・バトルサウナー城崎』です。

今初めて目にした方にも、どんな作品のチラシなのか改まった説明は不要でしょう。そう、近年大旋風を起こす「サウナ」がついに「バトル物」になって演劇界にもやってきました。その名も『真・バトルサウナー城崎』!!! 見るからに暑苦しく、汗と熱気と蒸気が漂う〝サ劇〟のテンションが、ビリビリと伝わってきます。

このチラシのイラストや題字を手掛けられたのは、漫画家の上野顕太郎さん。昨年の「おちらしさんアワード2023」では舞台版1位となった、PSYCHOSIS「寺山修司没後40年記念認定事業『疫病流行記』」チラシでも、ゾワッとする赤いネズミが強烈なイラストを描かれていました。今回の『 真・バトルサウナー城崎』チラシでは、上野さんお得意のギャグマンガにも似た、勢いと覇気、シュールな世界観を作り上げています。

レティクル座の〝サ劇〟『真・バトルサウナー城崎』チラシ裏面
表面と同じイラストに文字が載っているデザインは、
バトル物のマンガやゲームっぽさを感じさせます。

一度見たら忘れられない、圧倒される熱量とアホらしさ。どんなに楽しい公演が待っているのか、ワクワクが止まらなくなるチラシです。

レティクル座の〝サ劇〟『 真・バトルサウナー城崎』決戦投票コメント
★インスピレーションで激アツ……と思ったので。(Lupin-Da/40代/神奈川県)
★こんなにふざけていて真剣で今時手描きでアナログで、しかも実はものすごい技術で描かれたチラシ(ロゴも手描き!!)絶対1位になってほしい……。(たぬきだもん/40代/東京都)
★とにかく絵から暑苦しさが溢れている。(ひろちゃん/50代/東京都)
★唯一無二のオーラを感じた。(じゅんことく/40代/東京都)

レティクル座の〝サ劇〟『 真・バトルサウナー城崎』イラスト
漫画家・
上野顕太郎さんより受賞コメント

不思議な縁があって、描かせて頂いたイラストでした。
妻が、妻の友人、中村つぐみさんが出演していた本作のプロトタイプとも言える「バトルサウナー城崎」を観劇し、その面白さを私に幾度となく暑く語ってくれました。興味を持った私は、レティクル座の過去作品の脚本を何作か読ませて頂き、この劇団の仕事が出来たらいいなと思っていたし、やりたいと公言もしておりました。
そんな折、中村つぐみさんを通じて、お住まいが近いという事もあり、レティクル座主催の阿部さんとお会いした席で、チラシイラストの依頼がありました。これは嬉しい。

前作を、よりパワーアップさせた「真バトルサウナー城崎」。お話しをいただいた段階ではメインの役が数名決まっているだけでしたが、今回のイラストでは、イメージでは無く、役者さんの顔を描きたかったので、主役の城崎、妖精のトントゥのお写真を撮らせて頂きました。スパフキンはご自身の写真を数点送って頂き、そのほかの役者さん達は、稽古の際に様々なポーズをとった写真を送って頂きました。それらの素材を組み合わせたラフを数点描いた中から選ばれたのが今回のチラシになりました。

同時にロゴも頼まれていたのですが、前作の、中村つぐみさんが描いたロゴがとても良かったので、影響を受けぬように、自分のロゴを描きました。(「真」の文字だけはデザイナーの津和野さんにお願いしました。)

劇場でイラストが大きなポスターになって貼られていたのはとても嬉しかったです。熱い物語を象徴するような暑苦しいイラストにしようと意気込んで仕上げましたが、舞台の内容はそれ以上に暑くて、こんな舞台に関われたのは望外の喜びでありました。
阿部さん、中村さん、津和野さん、妻に感謝すると共に、チラシを気に入って下さった方、店舗に張り出して下さった方、今回投票して下さった方にも感謝しております!

レティクル座の〝サ劇〟『 真・バトルサウナー城崎』宣伝美術
アガリスクエンターテイメント・
津和野諒さんより受賞コメント

宣伝美術として携わらせていただきました、津和野諒と申します。
今回まず、上野先生からイラストと題字をいただいた時点でそれはもう思わず立ち上がってしまうほどに『バトルサウナー城崎』で、その瞬間から私の使命は溢れる熱気をいかに冷まさず皆様に届けるかということでした。
また「真」の文字についてはこちらで担当することになっていたため、タイトルの重要な要素として際立たせつつも他の部分と比較して不自然に浮かないよう気を配りました。
手に取った方が「これ今まで見たチラシの中で一番サウナ!」と思ってくださったなら私個人としてはそれが「真のととのい」であります。

レティクル座の〝サ劇〟『 真・バトルサウナー城崎』
「レティクル座」主宰・
阿部慎一郎さんより受賞コメント

7位ランクイン嬉しいです!!!
「真・バトルサウナー城崎」は「熱気」のイメージを元に「バトル漫画調」のチラシデザインで攻めたいと思い漫画家・上野顕太郎さんにご依頼させて頂きました!
今回、公演チラシの他にポスターも制作したのですが、銭湯、サウナ施設、老人ホーム、飲み屋、VR空間に立てたサウナ小屋などたくさんの施設に張って頂き、演劇界以外の方にも作品が目に留まるきっかけになったと思います!ありがとうございました!




第8位 東京芸術劇場『Le Fils 息子』

■ <東京公演>東京芸術劇場 シアターウエスト
2024年4月9日(火)~30日(火)

第8位は、東京芸術劇場『Le Fils 息子』です。

複雑な関係の父親と息子を中心に家族の形を描く本作は、東京芸術劇場内の隣り合う舞台・シアターウエスト、シアターイーストで『La Mère 母』とともに同時上演されました。

チラシの表面は、白、青、緑によるクリーンな雰囲気。実の親子でもある岡本健一さん、岡本圭人さんによる、父と息子の近いけれど遠い距離感を静かに描いています。雑味のない静寂だからこそ、実際に血のつながったお二人の関係性が描き出す奥行きや、ゆるやかな歪みがすっと立ち上がってくる。シンプルイズベスト。引き算の美学とは、まさにこのことでしょう!

2021年の「おちらしさんアワード」では、日本初演時の『Le Fils 息子』チラシが第6位にランクインしています。こちらも同じくシンプルさに磨きをかけたデザインですが、親子を表す構図の違いに注目してみると、またひとつ味わい深さが増してくるようです。

東京芸術劇場『Le Fils 息子』決戦投票コメント
★深い青い背景と、家族写真のようでも父と息子の表情は硬く、物憂げで、円満な親子関係ではなく何か複雑な関係性を感じることができるから。(さんさい/30代/埼玉県)
★色味を抑えた静かな雰囲気、目線の合わない親子、シンプルな構成、どれも本舞台の実際のセットや物語とも雰囲気が一致していて、作品をよく表していて素敵だと思いました。(みこさか/30代/滋賀県)

東京芸術劇場『Le Fils 息子』宣伝美術
デザイナー・永瀬祐一さん(B A T D E S I G N)より受賞コメント

実の父と息子による、父と息子、そして家族の物語。再演。とても深く、重い作品なので真正面から対峙するにはあまりに困難なため、二人の関係性に甘えて、敢えてのシンプル(無機的)な表現を目指しました。こちらからのリクエストは「ここに座ってください」「ここに立ってください」のみ。 結果、父と息子、二人のあわひにほのかに感じる、緊張感と情愛のようなものが表現できたかもしれません。この素晴らしい作品に関わらせていただき、感謝いたします。




第9位 南極ゴジラ 第6回本公演
『バード・バーダー・バーデスト』

■ <東京公演>すみだパークシアター倉
2024年9月19日(木)~23日(月・祝)

第9位は、3つのチラシが同率ランクインとなりました。
1つめは、南極ゴジラ 第6回本公演『バード・バーダー・バーデスト』です。

新進気鋭の人気若手劇団が、おちらしさんアワードのベスト10に初登場! 読めないけれど鳥をかたどった可愛らしい題字(下には丁寧にフリガナが振ってありますね)、つやつやとした恐竜が小さな緑の島の上で目を輝かせている不思議な世界観。「なんだかよくわからないけどかわいい……」と胸がきゅんとした方も多いのではないでしょうか? 

南極ゴジラ 第6回本公演『バード・バーダー・バーデスト』チラシ裏面

裏面にチラシをめくってみると、緑の大地にピンク色のラブリーな恐竜たちが全部で17匹! 実はこの作品、登場人物は全員恐竜。キャストビジュアルならぬ“恐竜ビジュアル”での出演者紹介が、これまた一癖ありつつもキュートなのです。ユーモラスな世界観に、決戦投票では20代から熱い支持を受けました。

3月には超新作『wowの熱』を新宿シアタートップスにて上演する、南極ゴジラ。恐竜たちのこれからの活躍にも期待です!!

南極ゴジラ『バード・バーダー・バーデスト』決戦投票コメント
★キュートと壮大さのバランスが絶妙で見入ってしまう。(ふぉーる/20代/埼玉県)
★演劇に興味を持ったことがなかったのですがこのデザインに心を掴まれ、(劇場で見るチケットは購入できなかったため)配信チケットを購入して初めて演劇を見ました。新しい世界に触れるきっかけをくださりありがとうございました。(に/20代/千葉県)

南極ゴジラ 第6回本公演『バード・バーダー・バーデスト』宣伝美術
南極ゴジラ・
古田絵夢さんより受賞コメント

たくさんのチラシの中から投票してくださった皆様、ありがとうございます。なんとベスト10に入ることができ、とても嬉しいです。
『バード・バーダー・バーデスト』は恐竜の劇だったので、隕石を見上げる恐竜たちを粘土で製作しました。ドライアイスにお湯をかけてモクモクしている間の一瞬を青木裕基さんに撮影していただいたのですが、右上で照らしていたスマホのライトは光の筋になり、偶然何かが反射した光が真ん中に地平線のように写り、大昔に地球上できらめいていた本作の恐竜たちとどこか重なる素敵な写真になりました。青木さんありがとうございました。
タイトルロゴは少し読みにくいですが左から英語でBIRD、BIRDER、BIRDESTと書いています。鳥モチーフを可愛く入れるために鳩サブレーをイメージしました。本作に出てくる恐竜の高校生たちは私たちとは少し違う独自の文化を持っていて、なら恐竜はこんな文字を使っていたかもしれないねという架空の恐竜文字でもあります(人間にもわかるように下にふりがなを付けています)。
センスも技術も高いチラシが溢れている中で少しでも目に留まってほしくて、今の自分はヘンテコなチラシを目指すのが一番いいのかもと思いながら作ったチラシです。面白そう!と劇場に足を運んでもらえて、そのあとお家の壁に飾ってもらえるようなチラシを目指してこれからもっと進化していきたいです。 




第9位 ロロ 劇と短歌『飽きてから』

■ <東京公演>渋谷ユーロライブ
2024年8月23日(金)~9月1日(日)

2つ目にご紹介する第9位は、ロロ 劇と短歌『飽きてから』です。

本棚から溢れかえる本が所狭しと積まれた部屋に、3人の若者。彼らは本作でひょんな出会いを果たし、ともに住むようになった、あおちゃん、ゆきゆき、しっぽのようです。それぞれに本を読んだり、PCを触ったり、スマホを見ていたり……。同じ空間に一緒にいるけれど、お互いのパーソナルな時間には干渉し合わない、心地のよい関係が伝わります。

この部屋のイラストは見ている私たちにも、ほんわか優しい適温のクーラーのような風を感じさせますが、少しずつ奇妙なところも。窓の外はピンク色に染まり、フローリングは草むらのように緑、部屋のなかを回遊する5匹の立派なお魚。飾られた花はすべてドライフラワーなのか、しわしわとして見えます。外の世界とは、違う時間が流れているのでしょうか?

他者との暮らしのリアリティと、自由な想像を巡らせる余白が溶け合うようなこのチラシ。テーマカラーとなる群青色も、さまざまな青が幾重にも重なり、混ざり合った深みを感じさせます。

ロロ 劇と短歌『飽きてから』チラシ裏面

ロロ 劇と短歌『飽きてから』決戦投票コメント
★色味がとても素敵で、ずっと見てたくなるような繊細さがすきです。(はるよ/20代/東京都)
★デザインがかわいい。ずっと持っていたくなる。(ちはるん/25/埼玉県)
★デザイン性、創造性、期待感の三拍子が揃っているから。(レモンババロア/40代/千葉県)

ロロ 劇と短歌『飽きてから』
デザイナー・
佐々木俊さんより受賞コメント

ロロの演出家・三浦さんとの打ち合わせで、「部屋の中を描く」ということが決まり、であれば、中村一般さんの絵がピッタリだと直感的に思いました。「ひとつの狭い部屋で複数人が各々のことをしている」というふんわりしたオーダーを中村さんが見事に描き上げてくれました。ラフを見た三浦さんから、もう少し絵に違和感があってもいいかもしれないという意見もあり、中村さんが室内を泳ぐ魚を足してくれました。文字要素は、中村さんの素晴らしく密度のある絵を主役として邪魔しないように色や配置に気をつけました。イラストレーションの力をあらためて感じることができた仕事でした。ありがとうございます。

ロロ 劇と短歌『飽きてから』
イラスト・
中村一般さんより受賞コメント

演劇をあまりみたことがない方、比較的若い年代の方にも刺さるようなイラストにしよう、とご要望をいただきました。普段イラストを描く際地味な配色が多いのですが、今回の『飽きてから』では、カラフルなおもちゃ箱のように、かつ気だるいような影を潜めたような配色にしてみました。




第9位 ナイロン100℃ 49th SESSION
『江戸時代の思い出』

■ <東京公演>下北沢 本多劇場
2024年6月22日(土)~7月21日(日)
■ <新潟公演>りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場
2024年7月27日(土)~28日(日)
■ <兵庫公演>兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
2024年8月3日(土)~4日(日)
■ <北九州公演>J:COM北九州芸術劇場 中劇場
2024年8月10日(土)~11日(日)

3つ目の第9位であり、ご紹介のラストを飾るのは、ナイロン100℃ 49th SESSION『江戸時代の思い出』です。

驚くべきほどインパクト大な、このチラシが生み出す世界観!! カオスを掛け算し続けるイラストは、漫画家・イラストレーターの松田光市さんが描かれています。薔薇を振りまく富士山、青天からビームを発する武士、火を噴くひょっとこ、発光する神輿はどれもとってもおしゃべり。そこかしこからガヤガヤガヤガヤと、賑やかな声が聞こえてきそうです。

イラストは裏側にも続き、3つ折り仕様の全貌がこちら。ド派手なのにパステル調の背景色でまとめるなど、自由奔放でありながらプロの計算も垣間見えるギリギリ感……! まさに職人芸といった遊びが心憎いです!

ナイロン100℃ 49th SESSION『江戸時代の思い出』チラシ見開き表面

チラシ中面は、3D眼鏡を掛け忘れたかのように焦点が合わないブレブレの一枚絵。せっかくの扮装写真も「江戸時代なんだっけ????」と混乱せずにはいられません。ぜひ拡大してご覧ください!!

ナイロン100℃ 49th SESSION『江戸時代の思い出』チラシ見開き中面

そろそろ『江戸時代の思い出』のことを誰かに話したくなってきましたが、実はこのチラシにはあらすじが一言も書かれていないんです。ストーリーが分からないのに、劇場で体感できるであろう勢いや笑いは驚くほどにわかってしまう。このチラシの時点から突き抜けた世界観が、ケラリーノ・サンドロヴィッチさんの主宰するナイロン100℃の凄さなのでしょう!

「おちらしさんアワード2021」で第4位となった、ナイロン100℃ 47th SESSION『イモンドの勝負』チラシは、本作と同じくデザイナーの雨千砂子さんが宣伝美術を手掛けられています。こちらも絶品なカオスが味わえますよ!

ナイロン100℃ 49th SESSION『江戸時代の思い出』決戦投票コメント
★チラシだけ見た時は変なチラシやなぁ…と思いましたが、観劇した後にチラシ通りの変な舞台(褒めてます)やったので「世界観を表していた」と感じました。(masami/40代/兵庫県)
★ナンセンスな内容にピッタリな不思議さがかっこいい!(夏目漱石山/50代/愛知県)
★江戸時代っぽさと、江戸時代っぽくない感じの両方があって楽しい。(綾小路とめ/50代/長野県)

ナイロン100℃ 49th SESSION『江戸時代の思い出』宣伝美術
デザイナー・
雨 千砂子さんより受賞コメント

ナイロン100℃『江戸時代の思い出』のチラシを手掛けていたのは一年前ほど前になる。
2024年の年明けといえば……年末に利き手の手首を骨折してしまい、肘から手の甲まで簡易ギプスでガッチリ固定されマウスを指先で握るような状態で仕事の能率は恐ろしく悪かった。しかも不調だったMacが大晦日に死去して元旦からデータのバックアップ→OS再インストールという非常にヘヴィな作業をしていたとき、能登であの大地震が起きた。迫りくる数々の〆切たちを前にとても無力で焦燥感いっぱいだった自分に、そのニュースはズドンと重くどん底に突き落とされた気分だった。

だけど世界は動いている。
程なくして松田光市さんからヴィヴィッドでクレイジーなイラストのラフが届いて初笑いした。生きねば……いや、やらねば。「骨は折っても心は折らぬ」ふははっ……楽しくなってきたっ!身体は不自由だったけど頭と心は自由だった。骨折のせいで創作だけに集中できた。
斯くして『江戸時代の思い出』のチラシは無事に完成した――。

『江戸時代の思い出』のチラシの思い出は、思い起こすと書けない話ばかり思い出しちゃうので個人的な話になりました、あしからず。笑

最後に…自由にイラストを使用させてくださった器の大きい松田光市さん! 松田さんのおかげでチラシも完成したし今回入賞までできました!
そして半年も前の公演だったのに投票してくださったみなさん! 本当にありがとうございました☆




以上をもって、「おちらしさんアワード2024」の結果発表といたします。今年もたくさんのご投票とチラシへの熱い愛をお寄せいただき、本当にありがとうございました!!

今回ご紹介した受賞コメント、並びに決戦投票ページでは、ノミネートチラシの公演主催者・ご関係者の皆さまに多数のご協力をいただきました。この「おちらしさんアワード」を通して、改めて2024年に出会えた素晴らしいチラシの数々に想いを馳せていただけましたら幸いです。そして、これからの公演チラシとの出会いも、どうぞじっくりと味わってみてください!

劇場や作品へ向かう架け橋に、チラシとの楽しい時間がありますように!

おちらしさんアワード2024~舞台版~
全ノミネートチラシご紹介

チラシ画像はこちらの決戦投票ページでご覧いただけます

第1位 『女の友情と筋肉 THE MUSICAL -幸せの上腕二頭筋-』
第2位 2024年劇団☆新感線44周年興行・夏秋公演 いのうえ歌舞伎『バサラオ』
第3位 PARCO PRODUCE 2024『破門フェデリコ ~くたばれ!十字軍~』
第4位 花組ペルメル『長崎蝗駆經~岡本綺堂「平家蟹」による~』
第5位 日生劇場 絢爛豪華 祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』
第6位 CAT-A-TAC『こころ』
第7位 レティクル座の〝サ劇〟『 真・バトルサウナー城崎』
第8位 東京芸術劇場『Le Fils 息子』
第9位 南極ゴジラ 第6回本公演『バード・バーダー・バーデスト』
第9位 ロロ 劇と短歌『飽きてから』
第9位 ナイロン100℃ 49th SESSION『江戸時代の思い出』

(以下、決戦投票ページ掲載順 ※ランダム)
KERACROSS第五弾『骨と軽蔑』
コンプソンズ#12 『岸辺のベストアルバム!!』
ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』
果てとチーク 第8回本公演『害悪』
演劇企画集団Jr.5 第16回公演 『世界 、』
舞台『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』
ブロードウェイミュージカル『ハネムーン・イン・ベガス』
『ミセスフィクションズのファッションウィーク』
2024 K-BALLET Opto『シンデレラの家』
歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』
劇団ヅッカ #2『陽光』
世田谷パブリックシアター『セツアンの善人』
PARCO PRODUCE 2024『東京輪舞』
中野坂上デーモンズ『 か み 』
COCOON PRODUCTION 2024『ふくすけ2024-歌舞伎町黙示録-』
文学座9月アトリエの会『石を洗う』
テアトロコントspecial『寸劇の庭』
サーカス・シルクール『ニッティング・ピース』
PARCO PRODUCE 2024『ハムレットQ1』
新国立劇場 2024/2025シーズン 演劇『ピローマン』
柿喰う客 FULL CONTACT『愉快犯』
演劇ユニット鵺的 第18回公演『おまえの血は汚れているか』
PARCO PRODUCE 2024『ワタシタチはモノガタリ』
劇団スポーツ#10『略式:ハワイ』
彩の国さいたま芸術劇場開館30周年記念 彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1『ハムレット』
PARCO PRODUCE 2024『あのよこのよ』
KAAT×山田うん×池上高志『まだここ通ってない』
『かつてなく自由にダンスを名乗るための煙が立つ会』
第一回 高澤和歌子 現代舞踊公演『カミュなんて知らない』
KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『リア王の悲劇』
幻灯劇場 第11回公演『フィストダイバー』
ヨーロッパ企画第43回公演『来てけつかるべき新世界』
ワカバコーヒー『Little Red Riding Hood』
劇団俳優座 NO.358『慟哭のリア』
Bunkamura Production 2024『台風23号』
NODA・MAP 第27回公演『正三角関係』
PARCO PRODUCE2024『リア王』

▽「おちらしさんアワード2024~美術版~」結果発表はこちら▽

\主催・関係者・投票してくださった皆さまより/
▽【2/7追記】結果発表後にいただいたお声をまとめています!▽


▽過去4年間の「おちらしさんアワード」歴代大賞チラシもチェック!▽

◆2023年 舞台版◆
第1位 PSYCHOSIS「寺山修司没後40年記念認定事業『疫病流行記』」

◆2022年 舞台版◆
第1位 ミュージカル『キングアーサー』

◆2021年 舞台版◆
第1位 パルコ・プロデュース2021『Birdland』

◆2020年 舞台版(初開催)◆
第1位 ケムリ研究室 no.1『ベイジルタウンの女神』

▽これまでのおちらしさんアワード2020~2024 関連記事はこちら!▽

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