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レジェンド1700の音を残したくて ― のせでん「ひとりじめ福袋」で挑んだ人生初の一眼動画

能勢電鉄との出会い

関西地方との縁は、父方の実家がある奈良くらいで、乗る電車といえば近鉄でした。無論、大阪梅田にはほとんど縁がなく、一人で訪れたのもほんの数年前のことです。

そんな自分と能勢電鉄を結びつけたきっかけは、YouTubeの「【公式】のせでんチャンネル」でした。
広岡さんや神原さんによる、鉄道ファンから一般の方まで幅広い層に向けたトークが魅力的です。なにより、これが鉄道会社の公式チャンネルでありながら、撮影から編集までを社内の広報担当(田中さん)で全て行っている点が、クリエイターとしてとても素晴らしいと感じました。

そんなのせでんチャンネルで紹介されていたのが、還暦をとうに超えた1700系電車。通称「レジェンド1700」。車両から繰り出されるレトロな音に惹かれ、実際に現地へ赴いて乗りに行ったが最後、すっかり虜になってしまいました。

動画で残したい想いを福袋に乗せて

能勢電鉄では毎年、運転体験や撮影会などを盛り込んだ体験型福袋「ひとりじめ福袋」を、抽選6組限定で発売しています。
2026年は1700系のラストイヤーということで、「Legend1757記念回」として発売されました。

抽選6組という狭き門。
当たれば御の字という気持ちで応募したところ、運良く当選しました。

応募した当初は、運転体験や特別撮影会が目的でした。
しかし、先方からの連絡を待っている間に、ある思いが次第に強くなっていきました。

1700系の最大の魅力は、やはり「音」ではないか。
コンプレッサー、ブレーキ排気音、モーター音。
この車両が奏でる音こそが、他にはない個性なのではないか。

それならば、運転体験として自分の記憶に残すだけではなく、動画として残すべきではないか。
そしてその動画で、1700系のラストイヤーを少しでも盛り上げることができたら。
この車両の魅力を、より多くの人に伝えるきっかけになれたら――

そう考えた瞬間、この福袋は単なる体験ではなく、「動画を作るための機会」に変わりました。

音を最大限に引き出すテーマとして選んだのは「出庫点検」。
その夜、人生で初めてのプロット作りに取り掛かりました。

先方に提出したプロット

撮影のようす

提出したプロットは、まさかのオールOK。何かしらNGが出ると思っていただけに、その寛容さに驚きました。同時に、絶対に失敗できない、満足のいく作品に仕上げたいという思いが湧き上がりました。

撮影前日。早番勤務を終えたあと、総重量16kgの機材を抱え、夕方の羽田空港から関西空港へ向かい(※伊丹便が満席だったため)、そのまま豊中のホテルへ。ホテルでは、持ち込んだ機材の最終確認を行いました。

持ち込んだ機材 トランシーバーは先方で用意していただいたので使用せず

今回はシネマティックな映像に仕上げたかったため、24fpsで撮影することにしました。そのため、NDフィルターや関連するアダプター類も新たに購入。カメラハンドルに装着しているマイクも、今回導入した32bitフロート対応のZOOM M3です。

撮影当日。平野駅で待ち合わせた営業課の方にご案内いただきホームへ降りると、レジェンド1757と広岡さんがお出迎え。なんと広岡さんが乗務員として撮影に臨んでくださることになりました。

撮影の様子

事前にプロットも読み込んでいただいていたようで、90分という限られた時間の中でも撮影はとてもスムーズに進みました。
ご対応いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

撮影終了後の記念撮影 福袋特製ヘッドマーク付き

編集のようす

空席便の都合もあり、正午前に体験が終了すると、とんぼ返りでそのまま帰京することに。関西に滞在していた時間は、正味14時間ほど……本当に名残惜しい時間でした。

Premiere編集画面

帰宅してからすぐに編集を開始。今回は初めて映像と音声を別撮りにしたため、音声の編集を行ったあと、映像と同期させるという流れで作業を進めました。

PremiereとAuditionを同時進行すると意味不明なメモリ容量が悲鳴を上げたこともあった

慣れない作業ではありましたが、翌朝には編集が完了。無事に動画をアップロードすることができました。

完成した動画

感想と反省点

・思い描いていた通りの作品には仕上がったものの、時間の都合もあり、すべてのカットを撮影することはできなかった。

・撮影では、使う予定の尺よりも長めに回し続けておいた方が、編集時に使いやすいと実感した。

・ピントワークにはまだまだ不慣れだった。静止画モードと動画モードでAF-Lボタンの作動条件が異なっていたことにも、撮影中に気付くことになった。

・今後はMF(マニュアルフォーカス)にも慣れていきたい。

・そして何より、もっと色々撮ってみたい。

こうして完成した動画は、1700系の音を記録した、自分なりの小さな記録になりました。

長い年月を走り続けてきたこの車両の魅力を、少しでも映像として残すことができたなら。
そしてその魅力が、動画を通して誰かに伝わったなら。
それ以上に嬉しいことはありません。

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