黒人男性が性暴力冤罪に遭う確率は白人の約8倍
性暴力冤罪は、男性の権利において重要なテーマだ。
痴漢冤罪は幾度となく話題になっているし、近年は草津MeToo冤罪事件などがしばしば話題になる。
これは、海外でも同様だ。特に米国では人種差別と相まって、黒人男性は性暴力の冤罪に遭いやすい事が分かっている。
黒人が冤罪で有罪になる確率は白人の約8倍
米国には国内の無罪判決をまとめた「National Registry of Exonerations(訳:全国無罪判決登録簿)」というプロジェクトがある。
これは、ミシガン大学ロースクール、ミシガン州立大学ロースクール、カリフォルニア大学アーバイン校ニューカーク科学社会センターが共同で取り組んでいるプロジェクトだ。
このデータによれば、黒人が性暴力の冤罪で有罪判決を受ける確率は、白人の約8倍である。
米国内の免罪事件をまとめた「National Registry of Exonerations」のデータは、黒人が性暴力の冤罪で検挙される確率は、白人に比べて約8倍も高いと発表している。
男性というだけで周囲に信じて貰えない。黒人であれば尚の事...という訳だ。
黒人差別と不当判決の特徴
National Registry of Exonerationsは、「Race and Wrongful Convictions in the United States 2022(訳:米国における人種と不当判決 2022年版)」というレポートを発表している。
このレポートには、黒人と性暴力冤罪について様々なデータが載っている。そのうちのいくつかを簡単に紹介する。
黒人は強姦冤罪に遭いやすい
ほとんどは白人女性に訴えられた場合。
無罪判決の59%が黒人。人口比の4.5倍。
無実の黒人がレイプで冤罪になる確率は白人の約8倍。
性的暴行で服役している囚人が黒人である場合、白人である場合よりも無実である可能性が3倍以上高い。
強姦冤罪で収監された場合、白人よりも刑期が長く、釈放されるまでの期間も長い。
冤罪の主な原因は目撃者の誤認
誤認された被告人の3分の2は黒人男性。
被害者の98%が女性。
誤認による冤罪の44%が、黒人男性が白人女性をレイプした罪に問われていた。この組み合わせは、米国における性的暴行の11%未満。
白人は黒人を識別する能力が低く、それが冤罪の原因の中で特に大きいと考えられている。
性的暴行の加害者は友人、知人、家族が多いため、自然と被害者と同じ人種が加害者の可能性が高い。
冤罪事件の75%は誤認。25%は性暴力自体が無く、嘘やでっち上げた事件。
DNA鑑定の普及により逆転無罪が増えた
1989年にDNA鑑定が始まり、多くの冤罪を明らかにした。
捜査段階でのDNA鑑定が普及した事により冤罪は減少した。
被害者の訴えが誤認の場合、性行為自体が存在しないので、DNA鑑定は絶大な効果がある(美人局のような性行為が存在するケースでは意味がない)。
DNA鑑定の普及により黒人男性を中心に何百人もの罪なき容疑者が有罪になるのを防いだ。
レポートに書かれているの事は大体こんな感じである。
詳細を知りたい方は、ぜひ元のレポートを読んで見て欲しい。性暴力に関するデータはレポートの18ページだ(しかし、表紙等がある為、PDF上では25ページになっている)。
冤罪が無くなった訳では無い
米国ではDNA鑑定の導入により、強姦冤罪が大幅に減少したと考えられている。
しかし、冤罪がゼロになった訳ではない。昨年も、少女に噓を吐かれ、無実の罪で投獄された黒人男性が話題になっていた。
黒人の学生が、金目当ての女に性暴力をでっち上げられた。
— Nero (@neroopinion) February 8, 2024
黒人差別も相まって、DNA等の証拠も無いのに学生は有罪となった。
判決は最大で終身刑の可能性があったが、司法取引の結果、最終的に懲役5年となった。
出所後に元学生自ら冤罪を明らかにするが、でっち上げた女はお咎めなし。 https://t.co/2aHX4Nes2A
状況は昔と比べて改善している。しかし、冤罪が無くなった訳では無いという事だ。
まとめ
これまでどれだけの黒人男性が冤罪に遭い、性犯罪者として裁かれたのか...
途轍もない悲劇だ。
DNA鑑定の普及により冤罪が大幅に減ったというが、逆に言えば、DNA鑑定が導入されるまで数多の黒人が無実の罪で投獄されてきた(可能性が非常に高い)という事だ。
いや、投獄なら幸せな事だ。米国の黒人は、しばしば私刑に遭っていた。何十年も前から問題になっていた。
1955年8月、ミシシッピ州マネーでドナムさんの夫と夫の兄が就寝中だった当時14歳のエメットさんを連れ出し、トラックに乗せて暴行。頭部を銃撃して遺体を川に投げ捨てた。当時20歳だったドナムさんはこれより前、エメットさんが自分に向かって口笛を吹いたと訴えていた。
夫と夫の兄の2人は殺人罪に問われたが、裁判でドナムさんがエメットさんにつかみかかられて言葉で脅迫されたと証言。全員白人の陪審団は、2人を無罪とした。
天国ではなく、牢屋で過ごせるなら、"ラッキー"なのだ。
本当に酷い話だ。
自分はかつて、Black Lives Matter運動を冷めた目で見ていたが、 女性の告発を鵜呑みにする男性差別的な社会と、それを加速させる人種差別的な社会を見て、Black Lives Matterを訴える人の気持ちが少し分かった。
