ハルカカナタ
ぱやっと。
レンズフレアの虹色。
直視しちゃってくらっくら。
あたし今日大学はサボりだな。
アパートの屋上で太陽直視したから、
目ぇチッカチカしとるし。
それより、カナタでも呼ぼうかな?
バケツに水をたっぷり汲んで、
真っ昼間っから、手持ち花火に興じてた。
青とかピンクとか、
ブシュゥゥゥゥっ!て噴射すんだが、
なにぶん、陽ぃの光で火華が視えず。
紫煙ばかりがモクモクやべぇ。
「はんっ!」
やっぱカナタ呼ぶ。
「もしぃ?カナちゃん?屋上来なさい」
「ん?講義中?屋上来なさい」
「あぁ?っらねぇよ!屋上来い!」
「……」
「カナタさん、屋上来たら口淫とかされます?」
ったく、エキサイトしたらヘアゴム切れたわ!
まあ、ポッケにね。
五十本くらいはあるんですけどね?
そんなこんなで、
あの娘がやってきてくれる。
……あたし幸せもん。
「ハルちゃん、講義中は呼ばないでよ?」
あたしのカナタ、
あたしと違って、いつもガーリーだよね。
そのチェックのショーパン、
誘ってんの???
「……なにこの惨状?」
「いや?ふたりでね、花火でもしたいなって」
「バカなの?」
「そーゆーなし!恋人を楽しませたい努力!」
流石に呆れ顔。
あーあ、俯いて首振っちゃってら。
「ハルカ氏はイチャイチャしたいんでしょ?
わかったから部屋戻ろ?」
「んー、部屋まで我慢できん」
「ハルカ氏バカなの?」
んーたしかに、
部屋二階だから階段降りたらすぐなんだよねぇ。
シャワーもあるし、ベッドもあるしねぇ。
でもなんだろう?
ここだからみたいな感覚もあるし、
カナタきてくれたのが嬉しいんだな、きっと。
とかなんとか、
極めてもっともらしい理由をこじつける。
そうして、あたしはカナタを襲うのだ。
「カナちゃん、あたし暑いから服脱ぐね?」
「ちょっ!?まっ!ハルちゃんここ屋上!」
あぁ?知らねーわ屋上とか。
まあ、ただの若さか、欲求不満の賜物ながら。
下着姿で過ごす屋上が気分爽快で。
病みつきになりそうだった。
……ああ、もちろんスニーカーは履いてるぜぃ?
そこまで非常識ではない。
「あ、カナタ顔赤くなってる」
ね、カナタ?
誰かに見られちゃうかな?
ドキドキしちゃうね?
……あたしたち、
ちょっと普通の恋人同士じゃないけど。
だからこのくらいの贅沢。
味わってもいいのかなって、
たまに思うんだ。
――変態でごめんね?
カナタをフェンスの前に追いつめた。
お互いのドキドキが聞こえる距離。
ふたりで白昼夢に閉じ込められる。
カナタの喉を、そっと撫でる。
ゴクリと飲み込む様子も愛おしい。
――電話でした約束、来てくれたお礼。
耳許で囁いてあげた。
チェックが可愛いショーパンに、指をかける。
あたしも可愛いかな?いま、ちゃんと色っぽい?
「んぅ……」
カナタが恥ずかしくないように、
中身だけ出して、そっと包みこんだ。
シャツの上から、
少年みたいな胸をさわってあげる。
口許をおさえて、
必死に声を殺すカナタに、
あたしは、満たされてゆく。
よかったね?
あたしが♀で。
あたしにとっては、
もちろん貴女も♀なのだけど。
身体は、♂で……
あたしたちツイてたね?
