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VRChat経済拡大と新世代定着で同時アクセス14.9万人を記録!【メタバース人口統計レポート2026】

2026年元旦、VRChatが異例の同時アクセス数の記録更新を発表した。Metaのメタバース部門縮小を受け「メタバース終わった」論が語られているが、実体人口はどう推移しているのだろうか? そのうち、日本人が占める割合はどの程度だろうか? そこで一体どのような経済活動が行われているのだろうか?

本記事では、VRChatのヘビーユーザーであり、著書『メタバース進化論(技術評論社)』で「ITエンジニア本大賞(翔泳社)」を受賞、昨年2025年にはForbes JAPAN「NEXT100:世界を救う希望」に選出された筆者「バーチャル美少女ねむ」が各種統計データを元に、2026年現在の最新状況を解説する。

※追記事項:
・2/2 経済誌「Forbes JAPAN」様に転載頂きました
・2/3 海外メディア「Vhavcha」様に中国語版翻訳掲載頂きました
・2/4 海外メディア「Vhavcha」様に英語版翻訳掲載頂きました


1. 2026年元旦、VRChat公式が"異例"の記録更新を発表!同時アクセス14.9万人で「前年比9%」成長

2026年元旦、VRChatのコミュニティ責任者・tupper氏が、同時アクセス数が「14万8,886人」の新記録を達成したことをXで発表した。VRChatでは全世界のユーザーが集まる年末年始に新記録を更新することが毎年恒例となっているのだが、公式から当日に発表があるのは異例のことだ。

VRChatの歴史を後世に残すためにスウェーデンのユーザーFoorack(風楽)氏がVRChat公式のAPI情報を保存している「VRChat API Metrics」プロジェクトのグラフを確認したところ、VRChatの同時アクセス数は2026年1月1日元日の14:55(日本時間)に公式発表とほぼ同じ14万8,875人に達していた。昨年2025年元旦の記録は「13万6,567人」だったので、「前年比約9%」の成長となる。

2026年元日のVRChatの同時アクセス数 - VRChat API Metrics

なお、図中オレンジ色はゲーミングPCを利用しているSteam版(PCVR、デスクトップ)のみのアクセス数で、こちらは15:05時点で全体の約半数の「7万3,791人」に達しており、こちらも新記録である。

筆者自身も元旦にはVRChat内の神社に参拝した。ふだん時間が合わずなかなか会えない友人達とも改めて挨拶ができた。元旦は世界中のユーザーが集まり、様々な活動を繰り広げる仮想世界の住人が一堂に会する瞬間なのである。

2026年元旦、VRChat内の神社に初詣に集まる住人たち(中央左が筆者) - VRChat

2. 人口増なのに「メタバースは終わった」? Meta不振の一因はHorizon Worlds?

VRChat API Metricsから2026年1月現在までのVRChatの同時アクセス数の推移をまとめたのがこちらのグラフだ。マーク・ザッカーバーグ氏がメタバースへの大規模投資とMeta社への改称を発表し話題となったいわゆる「Meta宣言(2021年10月)」直後の大きな伸びが目立つが、実はその後も全体としては右肩上がりの成長を続けていることがわかる。

VRChatの同時アクセス数推移(2018~2026) - VRChat API Metrics

直近の増加を牽引している要素としては、日本の有名ストリーマー「スタンミじゃぱん」がVRChatに参入したことで巻き起こった空前の"スタンミ"ブーム(2024年6月以降)や、Metaの新型VRゴーグル「Quest 3S」の普及(2024年10月以降)などが考えられる。これらによる増加が一時的なブームに終わらず、住人としての定着につながったことが今回の記録更新の背景にあるのだろう。

VRChatのように「VRゴーグルで没入しオンラインの三次元仮想空間でアバターの姿でコミュニケーションができるサービス」のことを「ソーシャルVR」と言い、先述の「Meta宣言」以降は「メタバース」としても注目されるようになった。「メタバース」は定義の定まった言葉ではないが、筆者の著書『メタバース進化論(技術評論社)』では「経済性」「没入性」など七要件を満たす、「人生を送ることのできるレベルの仮想空間」としている。

後述するアンケート調査によると、ソーシャルVRの住人の回答者901人のうち82%がVRChatを「最もよく利用するソーシャルVR」と回答していた。

よく利用するソーシャルVR - メタバース経済:ソーシャルVRライフスタイル調査2025

各ソーシャルVRサービスは月間アクティブユーザー数(MAU)を公開していないため正確な数字は不明だが、最も利用されているVRChatの瞬間最大同時アクセス数が今回14.9万人であったことから、その数十倍と考えると、ソーシャルVR全体の世界人口は概ね数百万人から一千万人程度だろう。今月Metaがメタバース部門の1,500人削減や傘下のVRゲーム会社の閉鎖を発表したことを受け、早くも一部メディアは「メタバースは終わった」と語っているが、実際の人口の増加からは真逆の堅調な成長が見えてくる。

【分析】メタバースは終わった――米メタが事業部予算削減の報道、ウォール街好感 - CNN.co.jp

一方で、Metaが運営するソーシャルVR「Horizon Worlds」を「最もよく利用する」と挙げたユーザーは国地域によらずほとんどいなかった。しかし、こうしてみるとソーシャルVRの人口自体は堅調に伸びているため、Metaの不振の一因は、VRゴーグルの普及が彼ら自身のソーシャルVRの人口増に繋がっていないことにあるのかもしれない。

3. 日本の割合「約27.5%」! "スタンミ世代"が住人として定着か

全世界のWebのアクセス数を集計しているSimilarwebによると「vrchat.com」の2025年12月のアクセス数のうち、国別では日本の割合が「27.5%」でアメリカに次ぐ2位であった。これはあくまでvrchat.comのwebアクセス数の比率であり「VRChatユーザー」そのものの比率ではないが、概ね近しい数字ではないかと考えられる。

日本の割合は2023年時点ではわずか「12.9%」だったので、2024年に起こった先述の"スタンミ"ブームにより日本のユーザーが倍増し、そのユーザーが今も住人として定着していると言えるだろう。

VRChatの日本人割合は「約27.5%」 (2025年12月)- Similarweb

実際に筆者も昨年VRChatを回っていてびっくりしたのだが、スタンミ氏のVRChatにおける親友として有名になったトコロバ氏のファンコミュニティなど、"スタンミ"ブームは一過性のもので終わらず、様々な派生コミュニティやイベントが生まれていた。彼ら「スタンミ世代」は最新世代の住人としてVRChatに新しい風を起こしているのだ。

トコロバ氏のファンワールド「Wormie Planet」に集まる住人たち(中央右が筆者) - VRChat

4. メタバース経済は支出・収入ともに拡大! 掴め「VRChatドリーム」!

また、近年ソーシャルVRで起こっている見逃せない変化が経済活動の拡大だ。筆者が昨年ソーシャルVRの経済活動の実態を調べるためにスイスの人類学者リュドミラ・ブレディキナと共同で実施したアンケート調査「メタバース経済:ソーシャルVRライフスタイル調査2025」によると、過去の調査より収入・支出ともに拡大傾向にあることがわかった。

まず「支出」については、ソーシャルVRの住人である回答者901人のうち、約40%がデバイスに累計50万円以上していた。VRコンテンツにも同じく約40%が年間5万円以上支出しており、2023年から約7%増加していた。

支出 - メタバース経済:ソーシャルVRライフスタイル調査2025

このVRコンテンツのうち、最も多く挙がったのがアバターや衣装・ギミック・アクセサリーなどのバーチャルアイテムだが、アイテムの消費数はユーザーのプレイ頻度と相関があることがわかった。頻度が高いほど消費するアイテム数が増え、「ほぼ毎日」プレイする回答者のうち43%が累計「50個以上」ものアイテムを購入していた。VRの住人にとって、日常的にバーチャルアイテムに消費することは当たり前の行為になっているのだ。

プレイ頻度とバーチャルアイテム - メタバース経済:ソーシャルVRライフスタイル調査2025

また、VR活動で「収入」を得る住人も増加していた。30%が「収入あり」と回答しており、2023年から約6%増であった。さらに「すでにVR活動を生活の主軸にしている」と答えた回答者は、2023年時点では全体のわずか2%しかいなかったのが、2025年は5%と倍以上に増加していた。少しずつではあるが、VRが単なる趣味から経済活動にシフトしているといえるだろう。

収入 - メタバース経済:ソーシャルVRライフスタイル調査2025

実際に2025年はVR向けのアイテム販売で巨額を稼いだという報告が相次いでおり、中にはBOOTHでの総売上が2000万円を超えたユーザー。まさに「VRChatドリーム」だ。

さらに本業をVR活動に切り替えたという住人も、筆者の周りでも少しずつ増えている

「今後メタバース内で経済が拡大していくと思いますか」という質問には84.9%がYESと回答しており、実際の住人の感覚としては今後も経済や人口の拡大は続くのではないかという意見が多かった。一方で「平和なメタバースが損なわれるのでは」「巨大資本に独占されるのでは」などの不安の声も上がった。

メタバース経済の拡大予想 - メタバース経済:ソーシャルVRライフスタイル調査2025

「経済性」はメタバースをただの遊びではなく、本当の意味で「生きていく」世界にする上で不可欠な要素だ。右肩上がりの人口増が続くこの世界で、経済はますます加速していくだろう。メタバースには物理的な制約や限界がないため、究極的にはいずれメタバースの経済規模は物理世界を凌駕するものになると筆者は考えている。

しかし、その過程での課題は山積みであり、一筋縄ではいかないだろう。筆者も一人の住人として、メタバースの健全な発展を祈っている。発展途上の今のメタバースは今この瞬間でないと体験できない。興味がある人はぜひ実際に体験してみてほしい。

絵馬に込める、メタバース住人達の未来への思い - VRChat


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みんなの感想

VRクリエイターの声

VR住人の声

今後のメタバースの成長要因は何か

「メタバースは終わった」論について

VRの参入障壁について

レポート公開中:「メタバース経済:ソーシャルVRライフスタイル調査2025 (Nem x Mila, 2025)」

メタバース経済:ソーシャルVRライフスタイル調査2025 (Nem x Mila, 2025)

ソーシャルVRユーザーの経済活動を調査したレポート「メタバース経済:ソーシャルVRライフスタイル調査2025」を公開しました。仮想世界における支出・収入・価値創出の在り方を定量定性の両面から分析しました。人類とメタバースの未来に向けたオープンな議論を活性化させるため、全84ページ無償公開します。ぜひ感想をお寄せください。

対談記事公開中:ガチ勢がデータで語る“メタバース経済”——VRChat・Resonite・cluster 異なる価値交換のカタチ【ねむ×ミラ×orange×真夜中 徹底討論】

今回、ソーシャルVR経済の大規模調査レポート『メタバース経済:ソーシャルVRライフスタイル調査2025 (Nem x Mila, 2025)』の発表を記念して、研究ユニット「Nem x Mila(ねむみら)」が討論会を実施した。テーマはズバリ――「VRChat」「Resonite」「cluster」で経済行動がなぜこんなにも違うのか?」 ゲストとして、各プラットフォームのヘビーユーザーであるResoniteの技術神「orange(おれんじ)」、そしてclusterのライブ魔人「おはよう真夜中」が緊急出演。「ガチ勢4人」が集い、笑いとデータと実体験が入り混じる2時間の濃密トークが展開された。

参考図書:『メタバース進化論(技術評論社)』

バーチャル美少女ねむ『メタバース進化論(技術評論社)』は、メタバースに興味を持った幅広い読者の方を対象に、現在のメタバースの真の姿、そしてその革命性をわかりやすく伝える「メタバース解説書の決定版」である。自身も黎明期のメタバースで暮らす"メタバース原住民"の一人である著者・VTuber「バーチャル美少女ねむ」が、自分自身の体験、数多くのユーザーへのインタビュー、そして全世界のユーザー1,200名を分析した大規模調査「ソーシャルVRライフスタイル調査」を元にメタバースのリアルを明らかにする、世界初の「仮想世界のルポルタージュ」である。

メディア掲載歴

2/2 経済誌「Forbes JAPAN」様に転載頂きました

2/3 海外メディア「Vhavcha」様に中国語版翻訳掲載頂きました

2/4 海外メディア「Vhavcha」様に英語版翻訳掲載頂きました

英訳版記事も公開中!:VRChat Economy & New Generation Drive 149K Concurrent Users! — Metaverse Demographics Report 2026

https://medium.com/@nemchan_nel/3def70b0c6de

過去のレポート

2025

2024

2023

著者:バーチャル美少女ねむ(VTuber/作家)

「バーチャルでなりたい自分になる」をテーマに人類の進化を促すべく配信・執筆・調査活動をしています。世界最古の個人系VTuberとして2017年にデビュー。メタバースの革命性を論じた著書『メタバース進化論(技術評論社)』で「ITエンジニア本大賞2023」を受賞。国連IGF登壇を始め、講演や大学講義の経験多数。2023年にはMoguLive VTuber Award 2023「今年最も輝いたVTuber」に選出。2025年にはForbes JAPAN「NEXT100:世界を救う希望」に選出頂きました。

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