Retevis Ailunce H1の設定方法
Retevis Ailunce H1
DMR Transceiver
Ver 1.20
2025/12/25
by JG6YLB Amateur Radio Club NekoSafari
Retevis社からAilunce H1を購入しましたのでその設定方法、運用方法、Tipsなどをここに書いていきます。
1 はじめに
このRetevis Ailunce H1は最近JARDの保証を受けられる機種に登録されました。小型で持ちやすいDMRトランシーバーで、144/430の2バンド機です。
他社に比べてデザインも良く、音質も優れていてとても聞きやすいです。


2 購入先情報
2025年12月現在で国内での販売はないため、下記Retevisの直営ショップから買うのが良いと思います。私もここで買いました。

3 これからの大まかな流れ
これからJARDに申請して総務省に変更申請し、トランシーバーの設定をしていきます。その大まかな流れは下記のようになります。
(1)Radio IDの取得
(2)JARDに保証申請
(3)総務省に変更申請
(4)CPS(トランシーバーを設定するソフト)のインストール
(5)トランシーバーの送信周波数範囲を確認
(6)Radio IDとコールサインを登録
(7)Priority Contacts(交信するグループを登録します)
(9)Rx Group List(受信するグループを登録します)
(10)Channelの設定(メモリーチャンネルを作る感じ)
(11)Zoneの設定(メモリを選んでメモリーバンクを作る感じ)
(12)Digital Contact ListをCPSに読み込む(交信相手のRadio IDリスト)
(13)CPSを使ってトランシーバーにプログラムデータをアップロード
といったところになります。
4 Radio IDの取得
このRadio ID取得は必須条件となります。Radio IDは下記サイトで各自取得してください。基本的にコールサイン1つに1つのRadio IDを取得します。
radioid.net
https://radioid.net
1つのRadio IDが1つのコールサインに紐づけられます。
例えばRadio ID:4400046は世界に1つ、JH6PPXのことです。
なお、取得のために各自の無線局免許状をスマホで撮影するなどした画像データが必要です。
海外のサイトなので必ず、名前、都市名、国名等は英語表記(半角)で登録してください。
注意点︓
複数のDMRトランシーバーを所有している場合は、その複数のトランシーバーすべてに同じRadio IDをセットします。一度に2台のトランシーバーで電波を出すことはしないと考えられますのでなんら支障はありません。
なお、同じRadio IDを設定したトランシーバー同士は交信出来ません。Radio IDが同じ相手の音声は聞こえない仕様となっています。
このRadio IDは相手に伝わり、そして相手のトランシーバーに表示されます。これを非通知にすることは出来ません。
交信相手はあなたのRadio ID(=コールサイン)を見て、どこのだれだかを知ることが出来ます。
https://radioid.net/のサイトから検索することも出来ます。
5 JARDに保証申請を行う
5-1 総務省の電子申請サイトからJARDに送るPDFデータを作る
まず最初に、総務省の電子申請サイトにアクセスしてJARDに送るPDFデータを作ります。保証書を添付する直前まで記入したら送信せずにPDFファイルに落とします。ファイル名はアップロード時の余計なトラブルを未然に防ぐ意味で英数字(小文字)で名付けて保存します。
その後JARDから保証書が送られてきますのでこれをダウンロードし、再び総務省の電子申請サイトにアクセスして変更申請を完成させますが、そのときにJARDから送られてきた保証書を送付して、変更申請を送信します。
以下、要点を記します。

5-2 JARDに基本保証の申請をする
JARDから手続きをします。
具体的な方法は省略します。
6 総務省に変更申請をします
電子申請にログインして、申請書を完成させて送信します。
具体的な方法は省略します。
7 CPSをインストール
7-1 インストール
下記ホームページに行きます。

次にH1を探してください。


ダウンロードしたファイルを展開し、インストールします。
随時アップデートされるので、時々このサイトを見に行ってください。
7-2 初期値を保存
H1とパソコンをH1に付属してきたUSBケーブルを使って接続します。
CPSを起動します。

デバイスマネージャーでポートを確認し、私の例ではCOM22につながっていました。そして機種を選ぶといきなり無線機からパソコンに設定を読み込み始めました。

無線機に最初から入っていたデータは必ず保管しておきます。他社のDMRトランシーバーの例ですが、なにかトランシーバーにトラブルがあった時にこの初期データに戻すことで解決したことがありました。
8 送信可能範囲を確認


9 Radio IDとコールサイン

下記2点は必ず設定します。
Radio Alias : コールサイン
Radio ID : 各自が取得したRadio ID(7桁の数字)
下記は各自の好みで決めます。
VFO Step : 10KHz(私の例)
TIme Format : 24H(私の例)

さらに下記Radio ID Listにも記入します。
もし、この1台のDMRトランシーバーを複数の局長さんで共有する場合は、このListに使用する人それぞれのRadio IDとコールサインを登録しておき、運用する前にトランシーバーの設定を入れ替えねばなりません。

※PTTを押すとRadio IDが送出されますので、この値が間違っていると他の人のコールサインが相手のトランシーバーに表示されます。くれぐれも慎重に登録してください。
10 Priority Contacts
交信する相手(個人局あるいはグループ)をここに記します。
ここが空白ですと誰とも交信出来ません。
DMR Services --> Priority Contacts
下記のNo.1の項目だけをとりあえず登録してください。これでCall ID 1にセットしている局へ音声が届きます。
国内ではお互いにCall ID 1にセットしておきましょうということになっていますが、他のGroupで別のID番号を用いている場合はその番号をセットしておく必要が出てきます。そういった場合はNo.2以降に各自加えてください。

11 Rx Group List
ここには受信するGroupを登録します。
先のPriority ContactsにCall ID 1を登録しましたので相手に声は届くようになりましたが、このままでは相手の音声は聞こえません。相手の音声を聞くためにはCall ID 1をRx Group Listに加えなければなりません。


上記の例ではCall ID 1とNekoSafariのグループの会話は聞こえるが、World-wide 91とDisconnectのグループは受信出来ても音声は聞こえません。
12 Channel
この「Channel」の概念を説明するために八重洲のFMトランシーバーの取説に出てくる用語「周波数」「メモリーチャンネル」を用いてみます。
DMRトランシーバーの「Channel」を八重洲FMトランシーバーの「メモリーチャンネル」と置き換えてみてください。
DMRトランシーバーではVFOモードで交信相手を探すということは滅多になく、予めよく使う周波数をChannel(メモリーチャンネル)に登録しておいて、Channel(メモリーチャンネル)をあちこち行き来して交信相手を探す方式です。
VFOモードの場合は先に書いたContact GroupとReceive Listなどの設定が相手と合っていなければ、たとえ周波数が合っていても相手の声が聞こえないし、送信しても相手に聞こえないという事態になります。
なので、国内のDMRユーザーが通常使っている設定をあらかじめ各Channelの中で設定しておき、交信するときはこのChannelを呼び出して相手を探すことになります。
下記のようにChannel Informationの中に各チャンネルを書き込んでいってください。なおさらに詳細を記入するために右側にある編集ボタンを押します。


チャンネル数が多く大変ですが特に送信周波数の項目には慎重に入力してください。
13 Zone
この「Zone」「Channel」の概念を説明するために八重洲のFMトランシーバーの取説に出てくる用語「周波数」「メモリーチャンネル」「メモリーバンク」を用いてみます。
「Channel」を八重洲FMトランシーバーの「メモリーチャンネル」に、
「Zone」を八重洲FMトランシーバーの「メモリーバンク」に、
それぞれ置き換えてみてください。
先に作ったChannelをいくつかのグループに分けておくと分かりやすいかと思います。ここではそのグループをZone(メモリーバンク)と呼びます。
最低でも1つのZone(メモリーバンク)を作る必要があります。
私は、
UHF-1、UHF-2、VHF、FMレピーターのグループを作り、それぞれをZone(メモリーバンク)に割り当てました。


14 Local Address Contacts
14-1 Digital Contact ListをCPSに読み込む
このDigital Contact listを自分のトランシーバーに入れておくと、相手のコールサイン、住んでいる都市、国、名前がトランシーバーに表示されるようになります。
まずはこのリストをダウンロードします。
AilunceのDMRトランシーバーに関しては下記Resource Centerが便利です。
上記のページが開いたら、ずっと下のほうまでスクロールします。するとDigital Contactsをダウンロードするページがあります。

まずは機種を選びます。

次にフォーマットを選びます。

次にVerify Codeを入力したらDOWNLOADをクリックします。


それを展開します。
次にCPSのLoad Address ContactsのImportをクリックし、展開したファイルを選び、CPSに読み込みます。
※この段階ではパソコン内に読み込まれます。

14-2 CPSを使ってトランシーバーにデータをアップロード
!!!ここからは要注意です!!!
Write Contactsをクリックするとトランシーバーにデータが送り込まれるわけですが、びっくりするほどものすごい時間がかかります。
食事の前とかにスタートするなど余裕を持って行いましょう。

15 Tips
ここにちょっと役立つ情報を書いてみます。
キーパッド
[MENU]
確認ボタンです。[EXIT]
長押しでVFO(周波数可変オペレーション)モードとチャンネルモードを切り替えます。
スタンバイ画面では、すばやく「連絡先」メニューに入ります。
メニュー操作中は「終了」機能になります。[*](アスタリスク)
短く押すとBand AとBand Bを切り替えます。
長押しでキーボードのロック/解除をします。[#](シャープ)
スタンバイ画面で短く押すと、シングルバンドとデュアルバンドを切り替えます。
入力画面では、入力方法(ピンイン、英語、数字)を切り替えます。
VFOモードでは長押しで、VFOチャンネルのアナログ/デジタルモードを切り替えます。
Any CC , Any ID
通常はCcの値やContact IDの値が異なるとお互い声も聞こえません。
しかし、下記の設定をすると異なるCCであっても受信出来ますし、異なるContact IDであっても受信出来るようになります。
ただし、受信した直後にすぐに応答したら交信出来ますが、しばらく経ってから応答すると交信出来ません。

ちょっと試すだけならトランシーバーのMenuから設定を変更出来ます。
Menu(緑のボタン)--> Digital Monitor
DigMoni Switch Off --> On
DigMoni Cc Same Cc --> Any Cc
DigMoni Id Same Id --> Any Id
VFOモードとChannelモードの切り替え
本体の赤いボタンを長押しすると切り替わります。


