(5)ラナンキュラス
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このシリーズは散歩中に見た300種くらいの植物を紹介していくシリーズです。
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ラナンキュラス
地中海東部から中近東、さらにはカナリア諸島を原産地とする花である。
現在の季節、園芸店には色とりどりのラナンキュラスが並んでいる。
その美しさは人々を魅了してやまない。
この花は十字軍によって西アジアからヨーロッパに持ち込まれ
その後、長い年月をかけて膨大な品種改良が進められており
その結果
今日ではパンジーやバラに並ぶほどの多様性を誇る花となっている。
日本には明治中期に伝えられ、美しさを広めている。
ラナンキュラスの名前の由来はラテン語の「小さなカエル」にある。
葉の形に由来するとされるが、
キンポウゲ科に属するこの植物は湿地帯に生える種類も多く、カエルが周囲にいることが多かったためとも考えられている。
しかし
この美しい花も普及に至るまでには多くの困難が存在していた。
当初、日本では切り花として扱いにくいという問題があった。
一本の茎から得られる花の数が少なく、茎が太かったり曲がっていたりもしていて、アレンジに適さなかったのだ。
さらに
ラナンキュラスは球根でしか増やしづらい品種も多く
球根は種と比べると繁殖に時間がかかり、大規模な流通や品種改良の妨げとなっていた。
しかし「メリクロン栽培」という革新的な技術の登場によって状況が一変。
植物の茎の頂点の細胞組織を無菌環境で培養し、病気のない苗を大量に生産することを可能とした。
ラナンキュラスをはじめ
多様な花を作り出す「育種家」たちの努力は、時間、手間、そして広大な敷地など、さまざまなものを必要とするのだが、
花の育種は作った品種が売れなければ赤字になることも多く、育種家の高齢化が進む分野でもある。そのため、育種家が亡くなると、彼らが手掛けた多くの品種が失われてしまうことも少なくない。
それでもなお、育種家たちの情熱と試行錯誤の結晶が現在、園芸店に並び、私たちの目を楽しませている。
ラナンキュラスの美しさとその背後にある人々の努力に思いを馳せながら、この花の魅力を堪能してほしい。
Spetial Thanks!! ナレーション台本化協力 人外薙魔様
◎育種に関する参考文献
数分以内で終わるナレーション台本にすると、内容がかなり大雑把になってしまっていますが、育種についてのその技術や方法、取り組んでいる育種家の人たちの思いについては、トゲルさんのページで、詳しく紹介されているので、ご興味がある方は、ぜひ。
凄く奥深い世界です。
■追記・雑記
散歩していて、見る植物は、野草に限らず、花壇、街路樹、畑なども見ている。昆虫や鳥は、なかなか、見つからない事があるが、植物だけは、多かれ少なかれ、どこかにあるのがありがたい。
コロナが流行り始めた時に、ヨーロッパの植物学者たちが、アスファルトにチョークで植物の名前を書いて、道行く人々に楽しんでもらおうとした運動があったが、当局に禁止された。
歴史上にもまれな事が起きていて、人々の荒んだ気持ちを和らげる粋な行動に対して、個人的には、当局は、なんと無粋なことをするんだろうと思った。
