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(85)コバンソウ

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小さな穂が小判に似ていることから、「コバンソウ」と名付けられた。
ヨーロッパ原産で、日当たりの良い場所を好む。

明治時代に観賞用として日本に持ち込まれたが、その生命力の強さから、やがて野生化し、今では道端や空き地でひっそりと揺れている。
コバンソウはどんな土でも根を張り、ほかの植物が生えていない場所にも進出していく「パイオニア植物」として知られる。

パイオニア植物の役割は、土の世界を開拓すること
枯葉が積み重なり、少しずつ土を豊かにしていく。その土台ができた頃、別の植物たちが姿を現す——まるで新しい記憶が根付くように。

コバンソウの小穂は成熟するとカラカラと音を鳴らし、「スズガヤ」とも呼ばれる。
その音は、誰かの記憶の奥底に眠る風景をそっと呼び覚ますかのように、静かに響く。



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