(31)マユミ
■
このシリーズは散歩中に見た300種くらいの植物を紹介していくシリーズです。
■
人の名前のようだが、今回ご紹介する植物で日本や中国の野山に自生しているものだ。この名前の由来は、昔、この木から弓を作ったことかららしい。
淡い赤い色の果実があり、熟すと4つに裂けて、中から真っ赤な種子が現れる。
秋に果実と種子、紅葉を楽しむ庭木としても親しまれ、盆栽に仕立てられることもある。
雄の木と雌の木があり、当然、雌の木しか実がならないため、
園芸店で売られているものは、雌の木だとわかる。
果実は有毒であり、昔はこの成分を、シラミの駆除に利用することもあった。
実には毒があるが、春の新芽は山菜として利用される。
そして、万葉集にも12首マユミが出て来る和歌まであるのだ。
陸奥(みちのく)の 安達太良(あだたら)真弓(まゆみ) はじき置きて
反(せ)らしめきなば 弦はかめかも(つらはかめかも)
この和歌を現代語で訳すと
安達太良山(あだたらやま)のマユミで作った上等な弓であっても
弦(ツル)を外して放置していたら 急に弓を引くことなどできません。
私をほったらかしにしておいて 急に気を引こうとしてもダメですよ。
である。
昔むかしの和歌ではあるが
現代でもほったらかしは
多くの場合、好まれないだろうなと頷き、
もし
急でないなら気は引けたのだろうかと植物じゃないところへ頭が動いてしまったので、マユミの紹介はここまでとする。
ナレーション台本化協力 人外薙魔様
Special Thanks!
参考文献
