『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』を観た。 / 眠々生活 増刊号
はじめの挨拶
ども、普段は日記のオマケに映画の感想を綴っている者です。掲題作品につきましてはちょっと語りたいところが多すぎたので、こうして個別にブチ上げさせて頂きましたっつーワケでさっそく本題へどうぞ。
(以下、ネタバレを含みます)
『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』を観た。
さて、本作はマーベル・シネマティック・ユニバースの第38作目であり……えっ!?おれって38本+αもこのシリーズ追ってきてるんですか!?こわ……。もう半ば惰性で観続けてきたところもあるし、近年の展開にはそれなりに不満もあったワケだが……見直したぞ、マーベル君。
大いなるインフィニティ・サーガの濁流に飲み込まれ、結局なにがしたかったのかわからないマルチバース・サーガの諸々で未熟さと共に全てを失ったピーター3が、ここにきて真の意味でスパイダーマンとして完成しちまった。ようやく本当のオリジンを観た気分だ。
ジョン・ワッツの手掛けたトリロジー(まあ合間にいろいろ起こりすぎてるし、前提作品も多すぎるから純粋な“三部作”って感じは希薄だよな)を経て、今回はシャン・チーの監督が新たな始まりを担当したんだけどこれはこれで大正解すぎる!!この人がナルトの実写版も撮るんですか?そりゃもう普通に楽しみだなオイ。
まずニューヨークの雑多な街並みや、そこを軽口叩きながら縦横無尽に奔走する親愛なる隣人の描写が見事すぎる。画作りがキマりすぎてるだろ。臨場感溢れる映像美だけでも100点満点だし、これはもう完全にスパイダーマンですよ。ユニバで観たほうのやつ。流石に2000年代の香りはわざとらしすぎもしましたが、それでいてどこかシリアスなムードもあり、これまでとは空気が変わったのも感じるよな。
そんでゲストの人選も「巨大な力を御する男」に「姉を喪い復讐に走りかけた女」といった本筋とリンクする配役なのが憎いですね。まあ前者はぜんぜん制御不能になってたし、本当に可哀想なんですけど、アンタもうずっと宇宙に居てくれないか?家族と幸せに暮らしててください……。
後者は納得感こそあれどもおかしみが強すぎる対面シーンめちゃくちゃおもろかったし、全体通して程良いポジションだったんじゃないかな。途中で「友達いるじゃん」って笑ってたのが本当に良かった。彼女が笑えている現状は、きっとピーターの未来にも重なるものだろうから。
あと準メインキャラとして活躍した「殺しも辞さないほうの自警団員」もピーターとの対比なんだろうけれど、劇中ではほぼ別人っつーか普通に気のいいおっちゃんだったな……いやむしろこっちが素に近いというか、これこそ喪失と孤独が人を変えてしまった好例なんだろう……。
それにしてもスパイダーマンが超人として覚醒するにあたって、こうもガッツリとミュータント・サーガへのフックを残していくとは。個人的にはかなりアツい展望。マクガフィンの真実も良かったね。どう見ても怪しいヤツが本当に何も知らなかった、という外しをここまで悪趣味に描けるのか。お見事です。
シリーズそのものの軸たる「大いなる力には大いなる責任が」に対して、「スパイダーマンにはピーター・パーカーが」と改めて当てはめる。そして彼が愛されるのは特別だからではなく、特別だからというアンサー。人外の力をその身に宿しながらも、確かに人間として生きていくことを叫ぶかのように「両方」を宣言するのには心底痺れたぜ。ヒーローであり隣人でもある彼ならば、ここからまた良き縁を結んでいける筈だ。
帰結としては『サンダーボルツ*』と似たような形ではあるんだけど、あくまで過去に交わされたやり取り、イコール決して当人の為に発されたワケではない言葉が一言一句そのまま救済として機能するってのは中々に震えちまったね。この構図すごすぎるし、メイおばさんは偉大すぎる。
(おれはタスキーの処遇に関しての一点だけであの作品を矜持の欠片も無いクソ以下の仕事だったと評しているので、こうして満足のいく救いを観れたこと自体にも感謝がある。『F4』の「犠牲なんてゴメンだぜ」みたいなところも更に昇華されたようだったし、本当に近年のテーマをうまくスパイダーマンに落とし込んだモンだよなぁ。誰か犠牲を差し出す必要なんてないし、自らがその罰を一身に背負うこともないんだ。再起の肯定が美しいぜ)
そんでラストシーンの解釈としては、正直なところ“マジに思い出した”というほうが好みかな。MCUユニバースにおいても初見でスリング使いこなせる程の潜在的大魔術師ならば、肉体の反射から自力で何かを取り戻してもおかしくないだろ。ピーターが優しさ(と、その裏にあった恐怖心)で踏み出せずにいただけで、いつだってそのチャンスはあったんだと信じたい。
もひとつ付け加えておくと、取り戻したものは「かつて親友だった頃の記憶」ではなく「かつて親友だったという事実」のみだと更に嬉しい。まあ、ぜんぶ妄言ですが。というか魔術の才とかぜんぜん関係なく、彼はずっと「空白」を感じていたワケだし、その違和感と肉体の記憶、MJの漏らしたピーターの名前とが繋がった結果のスパークなんだろな。自分がずっと探していた相手はどうやらこの男で、しかもその男こそがスパイダーマンの正体らしい。そんなんさァ……アツすぎんだろうがッ!!
ところでピーター、ROGのゲーミングノート使ってるんだ。それとガジェットで言えばアイアンマンから受け継いだ「高性能AIと対話しながらの製作風景」が心躍るSFギミックではなく、どこか現代的な描写のように受け取れちまうのがなんとも時の流れだよなぁ。でもポスクレのオマケは流石におかしいだろ!それは誰からの目撃報告で、どうやって信号を受信したってんだ!
おわりの挨拶
来たるアベンジャーズに向けてMCU熱がジワジワとアツくなりつつある昨今、最高の前哨戦だったように思います。まあ今作は更にその先へと続く布石なんだろうけれども、まずはドゥームズ・デイだね。
ドラマ版すげえ好きだったからこそロキの扱いにも期待と不安が入り混じるが、12月を楽しみに待ちたいところ。次は何時間あるんだろ。今から水めっちゃ飲んでたら膀胱って鍛えられるかな。
余談:ミセスの主題歌に対してとやかく言うつもりはないけれど、ニューヨークの街並みを映しながら邦ロックが流れてくるのは一瞬コナン映画か?って感覚でオモロでした。別にさっきまでも実写だったのに。
では、またどこかでお会いしましょう。
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なんか、ぜーきん?てやつ払わなきゃおこられちゃうらしいので、おかねいっぱい欲しいです。ついでがあったらおねがいします。具体的には大体250JPYくらいあるとおれが新たな音の涅槃に身を踊らせることが可能ですので、何卒。
