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redbandit
〔ショートショート〕紫陽花男子
「おい、何だよ!その頭!」
ゼミが始まる前、俺は入ってきた裕樹を見て叫んだ。赤、青、黄、白と、髪を4色に染め分けていたからだ。
「へへ。紫陽花みたいで、今の季節にピッタリだろ?紫陽花男子と呼んでくれ」
「お前なあ……」
と、そこへ同じゼミの翔子がツカツカとやって来て言った。
「何よそれ!私への当てつけ?!」
ポカンとする俺に、翔子は捲したてる。
「紫陽花の花言葉、浮気とか心変わりとかなんでしょ。そうよ、私はこの淳と浮気したわよ!昨日は許すなんて言っておいて、やり方が陰湿!」
言うだけ言うと、翔子は教室を飛びだして行った。裕樹と翔子、付き合ってたのか。いや、それより。
「裕樹、お前、わざとだろ」
「ん?何が?」
涼しい顔の裕樹。
「紫陽花の花言葉も、翔子が俺と浮気したことも知ってて、俺にあんなこと言ったんだな」
「さあな。でも、お前は何も知らなかったんだろ?」
「ああ。けど……」
「なら良いよ。もうあいつとは終わりだし」
裕樹は怒らせると、怖い。
(完・412字)
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