見出し画像

〔ショートショート〕真っ白な未来

俺の人生は真っ白でなければならない。A子、B美、C香の三人と並行して付き合うのもそろそろ終わりだ。


A子は地味だが家庭的、家事全般が得意。B美はバリキャリで美人だが、部屋の掃除は業者任せ。C香は目を惹くものはないが、父親が大金持ち。このまま上手くやっていきたいところだが、いずれ彼女たちにバレて修羅場になる前に、不要な者は消していくべきだろう。人生の邪魔なシミは洗い流すのだ。最後に俺が選んだのはC香。残念だが今日はA子を消し去ろう。

来客のチャイムが鳴る。A子が着いたようだ。この部屋はA子と会うために偽名で借りているので、俺は躊躇いなくドアを開けた。
「え……何で……」
そこにはA子、B美、C香がいた。固まる俺を押しのけるように部屋に入り、口々に言う。
「早く片付けよう」
「人生の汚点だわ」
「消せば大丈夫よ」
首筋にチクッと痛みを感じ振り返ると、C香の手には注射器が。俺の意識は急速に、大きなシミのような暗闇へと落ちていった。
(完・410字)


こんばんは。こちらに参加させていただきます。

たらはさん、よろしくお願いいたします。
読んでくださった方、ありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!