【飼い主の旅ノート】霧の城で、ソラが教えてくれた“信じる静けさ”
こんにちは。ソラの飼い主です。
今回の旅では、ドイツのノイシュヴァンシュタイン城を訪れました。
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朝の山あいは霧に包まれ、世界が息をひそめていました。
すべての音がやわらかく吸い込まれていく、そんな朝でした。

白い息を吐きながらシャッターを切っていると、霧の向こうで鐘が鳴りました。
その音に反応して、ソラの耳がぴくりと動いたのが見えました。
次の瞬間、
霧の中へ駆け出していったんです。

「ソラ!」
呼んでも返事はなく、
足もとだけが湿った草の匂いを残していました。
霧が濃くなるたび、心の中にも霧が広がっていくようで、胸の奥がきゅっと縮こまりました。
“もし、もう見つからなかったら”
そんな考えがよぎった瞬間、息が詰まりました。
でも、ふと気づいたんです。
この静けさの中でも、
わたしの中にはまだ、あの子の姿がくっきりと浮かんでいる。
目を閉じれば、柔らかな毛の感触も、鳴き声も、ちゃんと残っている。
“つながりは、見えるもので決まるわけじゃない”
そう思ったら、不思議と怖くなくなりました。
そのとき、草をかすめる音がしました。
霧の奥から、小さな白い影。
ソラでした。
濡れた毛に羽が一枚くっついていて、
まるで“ただいま”と笑っているようでした。

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