自然農×古琵琶湖層群 vol.103:時空が交差する「小指」と六臂の観音像
2026年3月7日、晴れ時々雨、9℃~3℃
1. 畝の直角修正と「行為」への気づき
朝から「デイタラボッチの小指」にて、春に向けた畝の直角修正とニンジンの種まきを行いました。最近、一気に作業を終わらせるよりも、少しずつ丁寧に整える過程そのものに喜びを感じている自分に気づきました。花粉症や体調と相談しながら、畝の形をつくり、一粒ずつ種を蒔き、雑草を見極めて刈る。収穫という結果だけでなく、土に触れる一つ一つの「行為」そのものが目的であるという感覚は、日々の営みをより豊かなものに変えています。



2. 伊賀に息づく個性的な十一面観音像
午後は、伊賀の仏像に関する講演を視聴しました。特に印象深かったのは、平安時代前期(8世紀頃)に作られた、村に伝わる非常に珍しい十一面観音立像のお話です。
代用檀像の一木造り: 白檀(ビャクダン)が自生しない国内で、桜やカヤ、クスノキを用いた「代用檀像」でありながら、2mもの巨木から彫り出された一木造りであること。
異例の「六臂(ろっぴ)」: 通常は二本腕の十一面観音ですが、この像は六本の腕を持つ極めて稀な姿をしています。
独特の面貌: 都振りの正統な作風とは一線を画し、分厚い上唇や鼻との距離の近さなど、非常に個性的で力強い造形を持っています。

3. 400万年の土と歴史の連なり
33年に一度しか御開帳されないこの貴重な観音様が、今年、東京国立博物館で展示されることが決まりました。400万年前の古琵琶湖層群の粘土の上に立ち、8世紀の人々が祈りを捧げた仏像の歴史に触れる。時間と空間が重なり合い、その大きな流れの中に今、自分が生きて存在していることの不思議さと尊さを深く実感した一日となりました。


