中根八景巡り!
以前「常北八景」を巡った後に、他に茨城県内に八景はあるのか調べたところ、各地にあることがわかりました。その中でひたちなか市には中根、湊、勝倉と3つの八景があり、立派なパンフレットも作られていて地図や各所の石碑の写真と説明が記載されています。
PDFをネット上で見られるのでそちらを参考にし、現物は最後の石碑近くにある埋蔵文化材調査センターでもらいました。

個人的には訪れた時、見つけた時により嬉しいので石碑(や目印)があった方がやる気がでるのですが、八景として選定されてはいても、石碑や目印になるようなものがなく場所が不確定なところも多い中、中根八景と湊八景は石碑が設置されているようなのでそちらを目指して自転車で巡ってみようと思います。
まずは中根八景。
パンフレットによると、大正12年に発行された郷土史に名所旧蹟として紹介されているが誰によって選定されたかについては明らかではなく、また石碑は平成8年ごろに個人が私費で建てたものなのだそうです。
パンフレットに載っている順に巡っていきます。
①長者ヶ谷津暮雪
②福乗院晩鐘
③宿の内夕照
④柳町帰帆
⑤七兵衛滝夜雨
⑥宮滝晴嵐
⑦大和田落雁
⑧八重崎秋月
①長者ヶ谷津暮雪
県道351号線沿いに長者ヶ谷津温泉の看板があるのでそこを入るとすぐにあります。


パンフレットには、薬師台アパート側から田んぼ越しに見た長者ヶ谷津の夕暮れの雪景色、と書かれていたのですが、薬師台アパートがどこかわからず…グーグルマップを見ると谷の反対側に何棟かアパートが建っていたので、そのアパート側からこちらをみた景色ということでしょうか。たぶん。地名の起こりは昔ここに長者が住んでおり、八幡太郎義家に滅ぼされた伝説に由来していると書かれていました。
ここでも滅ぼしたんか。
…というのも、つい先日ひたちなか市のお隣、水戸市をサイクリングしている時に見つけた石碑で「一盛長者伝説碑」というのがありまして。
十万の兵を率いて奥州に向かった源義家(八幡太郎義家)は、一盛長者の家に泊まって豪勢なもてなしを受けた。その後、再びそこに泊まり、前に劣らぬ接待を受けた義家は「このような富豪は後日の災いになる」と考え、急に長者を襲って滅ぼしてしまったという伝説があると石碑に書いてあり
「理不尽!!」
となったばかりだったので。

八幡太郎義家の伝説はあちこちで見かけますが、滅ぼされた伝説の石碑を立て続けに見るとは思いませんでした。
②福乗院晩鐘
パンフレットで説明されていた道順ではなく、グーグルマップで引いた最短距離のルートを選んだばっかりにダート道や激坂に見舞われつつも到着。


石碑は福乗院跡の敷地内、大イチョウの木の根元に立っています。
すぐ隣にはお墓やお堂もあります。

③宿の内夕照

のどかなサツマイモ畑の中を移動。T字路の脇に石碑が立っていました。ここは台地になっていて、美しい夕日を眺めて選んだとパンフレットに書かれていたんですが、残念ながら草が生い茂り見渡すことはできませんでした。


④柳町帰帆
宿の内夕照の碑からすぐ近く、畑に囲まれた交差点の片隅に石碑が立っていました。
パンフレットには、明治時代の初め頃までは帆掛け舟が那珂川を行き交う様子が見ることができたと言われています、と書かれていたんですが、那珂川まで結構距離があるので驚きました。

⑤七兵衛滝夜雨

八景巡りをしなければ通ることはなかったであろう細い道を進み、次の石碑へと向かいます。

グーグルマップによると到着したようです。
が、石碑が見当たりません。

この先であろうという場所に近づくと草に埋もれた石碑を発見しました。石碑脇の管から湧き水が流れ出ていましたが、かつては水量が豊富で高さのある滝があったそうです。
⑥宮滝晴嵐
次へ向かうには、石碑脇の道を直進ではなく迂回をした方がいいのはうすうす感じてはいたものの、またしても最短距離を選び直進し、先ほどのお先真っ暗道よりさらに暗く湿って落ち葉が腐葉土のようになった地面の上り坂に突き進む。

結果、入ってすぐに自転車では進めず押し歩きになってしまったんですが(なぜいけると思った…)この道の何がヤバイって虫!
大量の虫が私の周りを飛び回ってまとわりつきずーーーーーーーーーっと付いてくる!
すぐに抜けるだろうと思い半分くらいまで押し上がって来てしまっていたので戻るのも嫌だと内心叫びながら小走りで押し上がりました。酷い目に合いました。

次の石碑が設置されている鹿島神社へ到着。お参りをします。

石碑は参道北側の小道を200mほど進んだところにあるとだけ書かれており、行けば分かるだろ~と向かったものの

小道が無い。
しかし、グーグルマップはこの先に碑があるという。
上の画像の右寄りの草が凹んでるあたり、どうもあの先なのでは無いかと推測し覗き込んで見るものの藪しか見えない。

よーーーーーーーくみたら踏み跡があったのかな…?と思わなくも無いうっすらとした分け目があるようなないような…怖すぎる。
念のため今回は草地もあるだろうと足元に虫除けスプレーをしてはいるものの、マダニなどが怖いしそもそもこの先が道ではない場合もある。
ここだけは草が枯れた冬に出直そうと自転車まで戻り、いやでも今日すべて回ってしまいたいと欲が出たり、しばらく悩みました。
しかしどう見てもグーグルマップはあの藪の向こうだと出ているので、少し進んで無理そうなら引き返そうと、思い切って入って見ることにしました。

数メートル藪をかき分けて進むとはっきりとした踏み跡があったので、やはりここで間違い無いと確信たのですが、それよりもなによりもここでも虫!虫がすごい!!
またしても大量の虫にまとわりつかれながらやっとの思いで石碑までたどり着きました。
距離にしたら短いはずなのにえらく長く感じました。

たどり着いたはいいが虫はまとわり続けるので急いで写真を取り引き返します。
周りを見回す余裕なし。
パンフレットには、現在は枯れた状態で往時の面影はありませんが、かつては水量が豊富で流れ落ちる滝の音が聞こえたと言われています。と書かれていました。
イラストは顔丸出しですが、実際はヘルメットにシールド、フェイスカバー、長袖にタイツと割と完全防備だったため耐えられましたが顔を守ってなかったら無理でした。
⑦大和田落雁
次の石碑は笠谷の坂の手前、西側にある小道を入ったところにあると書かれていたんですが、小道が見当たらず、坂を下りきったところにしっかりとしたあぜ道があったのでそこを進むもグーグルマップがさすあたりに来ても石碑がない。どうやら崖の上にある模様。でも坂の上に小道なんてなかったのになぁ…と戻ってみると、一見資材置き場の入り口に見えるところに小道がありました。坂の上側からだと死角になっていて気付きませんでした。


石碑の後ろ側、眼下に開けた田んぼの広大な空間に雁が飛び交い舞い降りる光景が見られたそうですが、現在は木々が生い茂りまったく見ることはできませんでした。
反対の石碑が向いている側は広大なサツマイモ畑が広がっていましたよ。

ちなみに坂を下りたところから見た田んぼがこちら。

⑧八重崎秋月
最後の石碑は十五郎穴(十五郎穴横穴群)にあります。
ここへは虎塚古墳側から行ったことがあるんですが、虎塚古墳からは少々歩くことになるので今回は直接十五郎穴へといける裏側の道から向かうことにしました。
しかし、舗装路から見えるはずの十五郎穴が生い茂った草で見えず、その上グーグルマップに一本隣のあぜ道へと誘導され、ここでも道中虫にまとわりつかれながら、ぐるっと回って結局、虎塚古墳側からたどり着きました。


十五郎穴。横穴墓群です。

これにて中根八景巡りは終了です。
最後の虎塚古墳すぐ横の埋葬文化財調査センターでパンフレットをいただけますよ。
①~⑧全て巡ってだいたい10km未満、道も細いので車よりは、徒歩や自転車、バイクなど小回りが利くものの方が向いていると思います!
特に夏場は虫対策を万全に!
お次は湊八景!
