【国会中継】立憲主義と9条を守る!山添議員の質疑(2026.4.27)

本文書は、2026年4月27日の参議院決算委員会において、日本共産党の山添拓委員と高市内閣総理大臣との間で行われた、憲法および立憲主義に関する質疑の内容をまとめたものである。

主な論点は、憲法の本質的な役割、憲法9条と日本の「平和国家」としての歩みの関係性、および憲法改正の是非である。山添委員は、憲法を「権力を制限し、国民の自由と人権を保障するもの」と定義し、総理が語る「国の理想の姿」としての憲法観を立憲主義の否定であると批判した。これに対し、総理は立憲主義の一般的定義を認めつつも、現行憲法下の改正手続きに基づいた議論は制約されないとの立場を強調した。また、政府がこれまで「平和国家」の根拠を国連憲章に求めるなど曖昧にしてきた経緯がある中で、現総理が「憲法9条に基づく平和国家」であることを明言した点は、今後の憲法論議における重要な焦点となる。

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主要テーマと詳細分析

1. 立憲主義の定義と解釈の相違

憲法の本質的な役割について、両者の間で解釈の提示が行われた。

  • 山添委員の主張: 憲法は単に国の理想を示すものではなく、国民が権力を縛り、国家の「やるべきこと」と「やってはならないこと」を命じるものである。時の権力者が自らの夢や理想を掲げるための道具であってはならないと指摘した。

  • 総理の答弁: 立憲主義とは「主権者である国民がその意思に基づき、憲法において国家権力の行使のあり方について定め、これにより国民の基本的人権を保障するという近代憲法の基本となる考え方」であると回答。現行憲法もこの考え方に立っているとの認識を示した。

  • 対立点: 山添委員は、総理が自民党大会等で「憲法は国の理想の姿を語るもの」と述べていることに対し、本来の立憲主義の認識(権力制限規範)が欠如していると批判を展開した。

2. 憲法9条と「平和国家」としての歩み

日本の平和主義の根拠と、憲法9条が果たしてきた役割について議論がなされた。

  • 憲法9条の本質: 山添委員は、憲法9条が戦争の反省に基づき、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こらないよう「戦争国家にならない決意」を表明したものであると強調した。

  • 「平和国家」の根拠:

    • 山添委員の指摘によれば、2013年から2015年の安倍政権下以降、集団的自衛権の行使容認や武器輸出制限の転換を進める過程で、政府は平和国家の根拠を憲法ではなく「国連憲章を遵守すること」に置き換え、根拠を曖昧にしてきた経緯がある。

    • これに対し、高一総理は、日本が歩んできた平和国家の理念は「憲法9条に基づいている」と明言した。

  • 評価: 山添委員は、総理が「憲法9条に基づく平和国家」であると断言したことを、今後の歩みを検証する上で極めて重要な答弁であると評価した。

3. 憲法改正に対する立場の対立

平和国家の歩みを維持することと、憲法改正を目指す姿勢の整合性が問われた。

  • 山添委員の追求: 9条に基づく平和国家を堅持するのであれば、その根幹である9条を変えることは矛盾していると主張。9条がこれまで常に政治の逸脱を制約してきた立憲主義の役割を強調した。

  • 総理の反論: 現行憲法自体に改正手続きの条文が含まれていることを根拠に、憲法の定める手続きに従って改正を検討・主張することは、憲法擁護義務(第99条)等によって制約されるものではないと反論した。

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重要な引用と発言

発言者

発言内容の要旨

山添委員

「自由と権利を保障するために国民が権力を縛り、やるべきこととやってはならないことを命じるのが憲法です。従って時の権力者が自らの夢や理想を掲げるためのものではありません。」

高一総理

「(平和国家という理念は)もちろん憲法9条にも基づいております。(中略)憲法の定める改正手続きによる憲法改正について検討したり主張したりするということは、制約をされておりません。」

山添委員

「(9条は)憲法上の逸脱を図る政治を常に制約してきました。それは立憲主義の故であり、なりより日本とアジアに夥しい犠牲をもたらした戦争の記憶と反省が多くの国民に共有されてきたからです。」

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結論と展望

本質疑において、政府側は立憲主義の定義を認め、日本の平和国家としての歩みが憲法9条に基づいていることを明確に認めた。しかし、同時に憲法改正を目指す姿勢を崩しておらず、以下の点が今後の議論の焦点となることが示唆された。

  1. 整合性の問題: 憲法9条を平和国家の基盤と認めつつ、その条文を改正しようとする政府・与党の姿勢の論理的整合性。

  2. 平和国家の再定義: 武器輸出の解禁など、これまでの平和国家としてのあり方を大きく変容させる政策と、憲法9条の制約との関係。

  3. 世論との乖離: 山添委員が指摘した「戦争反対、9条を守れ」という国民の声と、政府が進める「戦争する国への加速」との間の対立構造。

山添委員は、改正ありきの政治ではなく、憲法を「守り生かす政治」への転換を強く求め、議論を締めくくった。

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