【街頭演説】憲法を希望に!暴走を許さず対話で築く平和(2026.7.28)

この文書は、2026年7月29日に新宿駅東口で行われた日本共産党・山添拓参議院議員(政策委員長)の街頭演説に基づき、その主要な論点、批判、および政策提言を網羅的にまとめたものである。

エグゼクティブ・サマリー

本演説において、山添拓議員は2026年7月25日に閉会した国会を「戦後最悪のひどい国会」と断じ、高市政権による「暴走政治」を強く批判した。主な争点は、国会軽視の姿勢、軍事主導の経済政策への転換、そして国民の生活困窮に対する無策である。

山添氏は、政府が数の力で押し通した「悪法」の数々を挙げ、それらが国民の思想の自由やジェンダー平等に逆行するものであると指摘。特に、2年限定の食料品消費税1%減税案を「欺瞞的」と批判し、富裕層や大企業への課税強化(タックス・ザ・リッチ)を通じた抜本的な財源確保と、時給1,500円以上の早期実現、憲法9条を活かした対話外交への転換を訴えている。

1. 「戦後最悪」と評される国会運営の分析

山添氏は、今回の国会運営が戦後最悪とされる根拠として、以下のポイントを挙げている。

  • 国会軽視と説明責任の放棄: 高市総理の国会出席時間が極端に短く(石破政権時の3分の1、岸田政権時の半分程度)、憲法上の義務である国民への説明を放棄している。

  • 答弁拒否の常態化: 疑惑や問題に対し、秘書の陳述書を盾に答弁を拒否する姿勢が目立った。

  • 数の力による強行: 予算審議時間の圧縮や、維新の会との連携を優先した「悪法」の押し通しが行われた。

  • 優先順位の乖離: 物価高騰対策が最優先と言いながら、実際には「維新との連立」や「国論を二分する政策」が優先された。

2. 憲法と国民の尊厳に関わる諸課題

演説では、国会で可決・審議された具体的な法案や制度について、憲法の観点から鋭い批判がなされた。

皇室典範改正とジェンダー平等

  • 男系男子への固執: 養子縁組による皇族確保や、女性皇族に継承資格を与えない方針を「日本社会のジェンダー不平等を助長するもの」と批判。

  • 国民の総意との乖離: 国民的な合意がないまま、男性優位の制度を強化しようとしている点を問題視した。

国旗損壊罪の導入

  • 思想・表現の自由への介入: 維新の会から「愛国心の醸成」という本音が出たことを挙げ、内心の自由に踏み込む危険性を指摘。

  • 曖昧な罪の定義: 何が罪になるか不明確であり、一般市民による「現行犯逮捕」が可能になるなど、表現活動を威縮させる懸念がある。

選択的夫婦別姓と「通称の法制化」

  • 本質的解決の回避: 国際的に通用しない「ダブルネーム(通称)」の法制化でお茶を濁そうとしていると批判。1人ひとりの尊厳を尊重する「選択的夫婦別姓」や「同性婚」の実現こそが必要であると主張した。

3. 経済政策と税制改革:物価高への対抗策

高市政権が掲げる経済政策に対し、山添氏は「国民の暮らしに冷淡である」として以下の代替案を提示した。

消費税減税の欺瞞性

政府が検討している「食料品1%減税(2年間限定)」に対し、以下の問題点を指摘した。

  • 2年限定の矛盾: 「国家の品格」や「悲願」と言いながら期限を設けるのは不合理であり、期限終了後には過去に例のない「7%の大増税」が待ち構えている。

  • 密室協議の批判: 国会ではなく、一部の政党を排除した「国民会議」という密室で議論が進められた。

  • 共産党の提案: 物価高対策として、消費税の速やかな5%への引き下げ、およびインボイス制度の廃止を求める。

「タックス・ザ・リッチ(富裕層課税)」の提唱

格差を是正し、社会保障を支えるための公正な税制への転換を訴える。

  • 1億円の壁の打破: 金融所得課税の強化により、所得が1億円を超えると税負担率が下がる現状を是正する。

  • 大企業の内部留保活用: 600兆円に達する内部留保を持つ大企業に対し、適切な課税と賃上げへの還元を求める。

賃上げと社会保障

  • 最低賃金の引き上げ: 高市政権が「1,500円」目標を2030年代に先送りしたことを批判。政治の責任で中小企業を支援し、早期に大幅な賃上げを行うべきだとした。

  • 社会保障の拡充: 保険料の微減と引き換えに自己負担額を増やす「冷酷な社会保障政策」を批判し、全世代が安心できるセーフティネットの構築を主張。

4. 外交・安全保障:軍事主導からの脱却

軍事費の拡大と経済成長を結びつける政府の方針を「危険な踏み込み」であると警告している。

項目

政府の方針への批判

日本共産党の主張・外交ビジョン

軍事経済

防衛産業を成長産業化し、武器輸出を解禁。世界中の戦争を望むような社会構造への変貌。

軍事に頼らない経済成長。死の商人国への堕落を拒否。

核兵器

「非核三原則」の形骸化(持ち込ませず→打ち込ませずへの変更議論)や核共有の検討。

唯一の被爆国として核兵器禁止条約に参加。核のない世界を主導。

外交手法

対話なき「脅威」の煽り。他国との実質的な交渉の断絶。

憲法9条を活かした対話外交。ASEANのような多国間の枠組み構築。

5. 結論:憲法が希望となる社会へ

山添議員は、現状の暴走政治を止める力は国民一人ひとりの「声」にあると強調した。

  • 可視化される民意: 国会前での行動、SNSでの発信、地域での対話が、実際に政府の特定施策(定数削減案など)を押しとどめる力になっている。

  • 「救助」としての憲法: 救助(憲法9条)が自衛隊の無謀な海外派遣に対する確実な歯止めとして機能している。

  • 草の根の力: 日本共産党は「草の根の政党」として、職場や地域で要求を実現し、政治を変えるために力を尽くす。

演説の最後には、熊本地震への救援募金の呼びかけと共に、憲法の魅力を広めるイベントや署名活動への参加を促し、主権者として共に政治を変えていく決意を述べて締めくくった。

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