中間発表の英語でのプレゼンって何を話せばいいのか? エチオピア行って帰って100の疑問!? No.062
さて、1月になるとちょうどエチオピアに来て1年。
アディスアベバで同期隊員たちと中間発表のプレゼンを行う。
プレゼンの準備はかなり前から行っていた。
中学校を回っていたので日本語で学校紹介のプレゼンには慣れている。だが自分の活動を英語でプレゼンするのは初めてでいろいろ考えた。
私はプレゼンをする時に原稿を作らない。
パワーポイントのここでこういうことを話そうというのは決めている。だけど一言一句間違えないように原稿を読んだり暗記したりするのではなくその場で話す。何度も一人でリハーサルをして持ち時間ちょうどになるように調整した。
なるべく誰にでもわかるように美術教育の意義を伝えたいと思った。美術教育の前に美術の存在を知ってもらうところから始めなくてはならない。
現在エチオピアのほとんどの人は美術のことを何も知らない。
ごく一部の美術について学んでいる人は知っているけど、美術を教えることのできる人はほんとうに一握りでしかない。
それをすその広いピラミッドの3段階で
一番下の台に美術を知らない人、
真ん中に美術を知っている人、
一番上の小さな三角に美術を教えられる人。
その図を最初にして、その構造は同じで少し頂上が大きくなり、真ん中が増えて、すその台が少し小さくなった状態の図を最後にしたい。
中間発表の開催地はアディスアベバ。ホテルの会場を借りてJICA事務所主催でボランティアだけでなくそれぞれの派遣先のトップやカウンターパートも参加して行われる。
せっかくなのでエチオピアのドレスを着て髪の編み込みもして発表に臨んだ。同期隊員もそれぞれエチオピアの正装でドレスアップしていた。ほとんどの場合英語で発表するが、私の同期の2人はアムハラ語で行った。同期隊員の発表は素晴らしかった。
私の発表の要旨は以下の通りである。
まずすその広がった3段ピラミッドでエチオピアではほとんど美術が知られていない。
だけどエチオピアは人口が増加中だ。人口が増加すればその分食べていかなくてはいけない。農業だけでは限界があるので製造業に移行していかなくてはならない。
製造業に移行するためには良いデザインや美しさを理解しないといけない。エチオピアが発展していくためには良いデザインや美しさ、つまり美術を知ることが必要不可欠だ。

それ以外は学生たちの作品。
中央下の油絵はゲブレキロスの作品。
美術は物や道具が不足していても工夫次第で行うことはできる。私がアビィヤディ教員養成大学で行った実践例を見せて、美術を知る人や美術を教えられる人が増えるとピラミッドの下の台は少なくなり真ん中と上の部分が増える。
そうなると国として発展していくことができる。
もし美術について知りたければ呼んでください。
そしたら行くから。
後で発表を聞いたヨナタンが、
「プレゼンはとても良かった。
でもあなたはそれ以上のことをしてくれている。」
と言ってくれて嬉しかった。
大学からは学長も来てくれた。
その他にもマニュアルのテスト版を用意したり、
作品を展示したり、日本人ボランティア相手のワークショップをやったりとたいへん忙しかった。
私のプレゼンは好評だった。
あちこちからワークショップをしてほしいという
依頼が次々にやってくることになった。
そのためこれ以降は
任地外での活動が多くなってくる。
エチオピア全土で美術の専門家は
私しかいないのだ。
美術が必要だと言われたら
どこへでも行ってなんでもやった。
