#04 ちょっとここまで、復習しよう!
営業前のLa Sala。
ゆりちゃんが、シャンパーニュのボトルを眺めています。
「なつみさん」
「ん?」
「私、シャンパーニュのこと、ちょっと分かってきた気がします」
「お?」
「最初よりは、ですけど」
「じゃあ——ちょっと復習してみる?」
「いいですよ」
ゆりちゃん、ちょっと得意げです。
第1問!
「そもそも、シャンパーニュって何?」
「え、それは簡単です」
ゆりちゃんは即答しました。
「フランスのシャンパーニュ地方で、決められたルールに沿って造られたスパークリングワイン!」
「正解」
「ふふん」
第2問!
「じゃあ、シャンパーニュの泡はどうやってできる?」
「これも分かります」
「どうぞ」
「瓶の中でもう一度発酵する!」
「そうそう。瓶内二次発酵ね」
「酵母が糖を使って、二酸化炭素ができて——」
ゆりちゃんはグラスの泡を指さしました。
「それがワインに溶け込んで、この泡になる!」
「おお。ちゃんと覚えてる」
「でしょう?」
だいぶ得意げになってきました。
第3問!
「じゃあ最後。二次発酵が終わったあと、瓶の中に残った酵母はどうする?」
「澱になる!」
「その澱は?」
「すぐには取らない!」
「お」
「澱と一緒に熟成して、最後に瓶口に集めて取り除く!」
「正解」
「…………」
「どうしたの?」
「私、結構覚えてません?」
「覚えてるね」
ゆりちゃん、満足そうです。

今日ひとつだけ覚えるなら……?
今日はありません。
「え?」
「だって今日は復習だから」
「あ、そっか」
新しいことを覚えなくても大丈夫。
ときどき立ち止まって、
「あ、ちゃんと分かるようになってる」
って確認するのも、勉強のひとつです。
一度で全部覚えなくて大丈夫。
少しずつ、一緒に覚えていきましょう。
「よし」
ゆりちゃんは、満足そうにシャンパーニュのボトルを手に取りました。
「私、シャンパーニュ結構分かってきました」
「うんうん」
「…………あれ?」
「ん?」
ゆりちゃんが、ラベルを指さします。
「この“Brut”って、何ですか?」
「……」
「なつみさん?」
「まだあったね」
次回
#05 Brutって、どういう意味?
シャンパーニュのお勉強、もう少し続きます。🍾
