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私が押したのはリセットボタンか、それとも…|#30代のキャリア

「リセットボタンを押したかもしれないが、ゲームオーバーではない」

私は30代真っ只中。40代になったとき、自身の30代のキャリアをこの一言でまとめることになるだろう。

私には、日本で積み上げたキャリアがあった。いま振り返ると行き当たりばったりではあったけれど、見た目は何となく良い感じに積み上げられた積み木のようだった。
ゲームの最高レベルが99だとしたら、レベル40ぐらいに達していた気がする。

しかし、ドイツに移住したことで、私が積んだ積み木は日本に置き去りになった。
まるでゲームのリセットボタンを押したときのように、今まで積み上げたものが一瞬で消えたのだ。

でもドイツでは、人生の途中でガラッと職業を変えるのはよくある話。

子どもの担任の先生も、最初から幼稚園の先生だったわけではない。プロのスポーツ選手から幼稚園の先生に転職したらしい。

私の親戚は、大学卒業後に何年か働き、職を変えるために再度別の大学に通い直した。最初の仕事は給料が低くて、嫌になったとのこと。

学びなおしを決めた当時は独り身だったから、入学許可をもらった大学のある街にササっと引っ越して、新たな生活を始めたらしい。
その後は見事に職を変えることに成功し、現在は高給取りになっている。

アルコール依存症の別の親戚は、かなり年を重ねてから職業訓練にチャレンジしたと聞いている(でも、結局アルコールが原因で職業訓練を修了できず、現在は親の援助を受けている)。

「自分が本当にやりたい仕事は何なのか」

大学に通い直したり職業訓練を受けたりしながら、真にやりたい仕事を探し求める人々が、ドイツにはけっこう沢山いる気がしている。
私の夫もけっこう長い間、同じ会社で働いているけれど、頭のどこかでは常に転職のことを考えている様子。

1日は24時間。7時間寝るとして、起きている時間は17時間。1日8時間労働と仮定すると、起きている時間のおよそ半分は仕事をしていることになる。

そう考えると、自分の納得できる仕事を追求することには、確かに意味がある気がしてくる。

ドイツでのキャリア形成というのは、理想のキャラクターを探し求めて、ゲームの途中で何度も転生するようなものかもしれない。

大学で学ぶとなれば、まずは卒業できるように必死に勉強しなければならない。
職業訓練中の給与水準は訓練場所によってまちまちで、期待するような給与はもらえないかもしれない。

でも少なくとも、ゲームオーバーではない。いちばん貧相な武器と防具からやり直しかもしれないけれど、好きな見た目で、好きなペースでまた旅を始めれば、それで良い。

私はどんな風に働くのだろうか。おそらく、フルタイムは難しい。

夫には出張があるし、普段も子どもが寝てから帰ってくることが多い。夫が転職しない限り、子どものあれこれは、引き続き私が担当することになる。

学童は最長17:00まで預かってくれるけれど、幼稚園は15:00に閉まる。
起きている時間の半分を日本語環境にすることが目標なので、学童にお世話になれるのは、どんなに長くても15:00までになるだろう。

となると、パートタイムで細々と働くのが、現実的な選択肢だと思う。バリキャリ道には、とても戻れそうにない。

職種については、正直に言うとまだよく分からない。ただ、最近一つ思うのは、「私はリセットボタンを押したつもりになっているだけで、実は押していないのでは?」ということ。

今はインターネットがある。新型コロナウイルスが猛威を振るって以降、フルリモートの仕事も増えている様子。

私はリセットボタンを押したように思っただけで、フルリモートかつ日本語の仕事を見つければ、今まで積み上げたものをそのまま活かして、ゲームのレベルを上げていけるのかもしれない。

とはいえ、日本に住んでいるときに比べてハードルが高いのは事実。

なにせ、現実的な勤務時間はドイツ時間の9:00~14:00。
サマータイムでも、日本時間では16:00~21:00。ウィンタータイムだと、日本は17:00~22:00。
ドイツ時間の6:00~7:00に追加で働いたら、日本時間の13:00~14:00か14:00~15:00に連絡がつくことになって、多少プラスかもしれない。

が、普通に考えて、日本に住んでいる候補者が採用されると思う。
少なくとも、私が採用担当者だったら日本在住の候補者を優先する(だって、色々メンドクサイでしょ…)。

ただ、可能性としてはゼロではないので、そんな道もあるかもしれないなと、頭の片隅で考えている。

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