女風は「嫌だったらやめてください」が本当に通じる場所
「嫌なことをされたらどうしよう」
女風を検索しているとき、一番最初に浮かぶ不安がこれだったりしませんか。
コースの内容も、料金も、流れも、調べればある程度わかる。でも「本当に嫌って言えるのかな」だけは、調べても答えが出ない。
私はこの2年半、現場でずっとそのことを考えてきました。
同意って何だろう、ということをまず書きたい
「同意」という言葉は、最近よく聞くようになりました。
ニュースでも、SNSでも。
でも、女風の現場で言う「同意」は、もう少し地味で、もう少し具体的なものです。
たとえば、施術の前に私が必ず聞くことがあります。
「触れても大丈夫ですか」
これを聞かずに始めることはありません。
そして施術中にも、何度か確認を入れます。
「このままで大丈夫ですか」
「強さはこれくらいで平気ですか」
と。
正直、聞きすぎてテンポが悪くなることはあると思います。
雰囲気が途切れるというか。映画のラブシーンではこういう確認は挟まれないので、なんだか段取りっぽく感じる人もいるかもしれない。
でも、私はそれでいいと思っている。
雰囲気より安全を取る。これは譲れないところです。
「嫌です」と言えない人のことを、ずっと考えている
ここで正直に書きます。
「嫌なことがあったら言ってくださいね」と伝えれば、全員がちゃんと「嫌です」と言えるかというと、そうではない。
むしろ、言えない人のほうが多い。
初めての場で、相手はセラピストで、緊張していて、雰囲気を壊したくなくて。
そういう状況で「嫌です」と声に出すのは、想像以上にハードルが高いんです。
私はそのことをわかったうえで、この仕事をしています。
だから「嫌と言ってくれればやめます」だけでは足りないと思っていて。
大事なのは、嫌と言わなくても気づくこと。
身体のこわばりとか、呼吸の変化とか、返事のトーンとか。
そういう小さなサインを見落とさないようにしています。
2年半かけて、少しずつ身についてきたことだと思います。完璧にできているかはわからない。でも、意識し続けることはできる。
「やめてください」が通じる場所の条件
私なりに考えると、「嫌だったらやめてください」が本当に機能するためには、いくつかの前提が必要です。
ひとつは、最初の段階で信頼が生まれていること。
いきなり初対面でホテルの部屋にいたら、「やめて」と言える人はほとんどいません。
だから私の場合、事前のLINEでのやりとりをかなり丁寧にやります。
「こういう流れで進みます」
「ここまではやりますが、ここから先はご希望がなければやりません」
そういう説明を、会う前にしておく。
当日になって初めて聞かされるのと、前もって知っているのでは、安心感がまるで違うはずです。
ホテルコースの流れについて書いた記事がありますが、あの記事に書いた内容は、実際にLINEでお客様に説明している内容とほとんど同じです。
もうひとつは、途中でやめても怒らない、不機嫌にならないと信じられること。
これ、言葉で言うのは簡単なんですが。
たとえば、施術の途中で「やっぱりやめてほしい」と言ったとき、相手がため息をついたり、黙り込んだりしたら、それだけでもう次は言えなくなる。
私は途中で止まることに対して、何も思いません。本当に何も思わない。
「今日はここまでにしましょう」と普通のトーンで言って、お茶でも飲みましょうかという話になる。それだけです。
むしろ言ってくれたことに対して「言えてよかったですね」と思います。
ちょっと脱線しますが
この「途中でやめられる」に関連して、ふと思い出したことがあります。
私はバンドのライブが好きなんですが、ライブで曲の途中にMCが入ることがあるんですよ。
盛り上がりの途中でふっと雰囲気が落ち着く瞬間。
あれって一見、流れが途切れるようでいて、実はそのあとの盛り上がりが前より大きくなったりする。
施術もそうで、途中で一回止まって、呼吸を整えて、そこから再開したほうが結果的に良い時間になることがある。
止まることは損じゃないんです。
……音楽に例えるのが適切かはわかりませんが。
安全は「ルール」じゃなくて「空気」だと思う
お店によっては「禁止事項リスト」を掲げているところもあります。
それはそれで大事なことです。
でも私が思う安全というのは、リストに書いてあることを守るだけじゃなくて、その場の空気がそもそも安全であること。
「この人の前では、嫌な顔をしてもいい」
そう思ってもらえたら、それがいちばんの安全だと考えています。
口コミで「安心感があった」と書いていただくことがあります。ありがたいことに、それが一番多い感想かもしれない。
でもその「安心感」は、私が何か特別なことをしたからではなくて、嫌なことをしなかった結果だと思っています。足し算じゃなくて、引き算。やらないことのほうが多い。
口コミに「安心感」と書かれるたびに思うことという記事に、もう少し詳しく書きました。
女風における安全って、結局は「この人は私の味方だ」と思えるかどうかだと私は考えています。
セラピストは味方でいるべきだし、味方でいられないなら、その仕事をやるべきじゃない。
私はお客様の同意なしに、何もしません。
それは決めごとというより、当たり前のこととして、この仕事を続けているだけです。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
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