政権打倒御百度参り 三十七度目

この漫画は、前回の「アメリカに梯子を外された日本政府」の続編として描きました。
前回の漫画では、高市政権が「アメリカと一緒に中国と対抗する」という前提で巨大なトランプ大統領によじ登っていたところ、トランプ氏が習近平氏の方へ歩いて行ってしまい、梯子ごと取り残される様子を描きました。
今回のテーマは、その後です。
普通なら、「あれ? もしかして前提が間違っていたのでは?」と立ち止まって考える場面でしょう。
しかし私には、日本政府の対応はそう見えませんでした。
むしろ、
「もっとアメリカにお金を出そう」
「もっと武器を買おう」
「もっと同盟を強化しよう」
と、梯子から落ちた後もなお、同じ方向へ突き進んでいるように見えたのです。
漫画の2コマ目で高市首相が抱えている札束は、トマホークミサイルの購入費や各種ミサイル開発費など、近年急速に膨らんでいる軍事関連支出をイメージしています。
もちろん安全保障は重要です。
しかし、私にはそれが日本の主体的な判断というより、「アメリカに気に入られたい」「アメリカに見捨てられたくない」という発想で進められているように見えることがあります。
そして、その先にあるのが3コマ目です。
「プリィィィズ コォォォル ミィィィィ ドナルドォォォ!」
外交交渉というより、もはや降霊術です。
このコマを描きながら私が思ったのは、長年の対米追従によって、日本は自分で考える力を失いつつあるのではないか、ということでした。
アメリカがどう動くか。
アメリカが何と言うか。
アメリカが認めてくれるか。
そこばかりを気にしているうちに、日本自身が何を望み、どのような地域を作りたいのかという議論が置き去りになっているように感じます。
そして最後の4コマ。
「ドナルドが電話くれましたぁ♡」
内容よりも、「電話をもらえたこと」そのものが成果として語られる。
私には、その姿がとても滑稽に見えました。
巨額の税金を使い、軍拡を進め、国民生活への負担を増やした末に得た成果が、「電話をもらえた」というメンツの回復だけだったとしたら、それはいったい誰のための政治なのでしょうか。
タイトルの「令和の怪談」は、「電話会談」とのダジャレです。
しかし私が本当に怪談だと思うのは、他国への依存を深め続けながら、それを外交の成功だと思い込んでしまう政治の姿そのものなのかもしれません。
