会社の支払いで貯まったポイント・マイル、個人で使ってもいい?
最近、ポイ活にはまっています。
特に航空会社のマイルを貯めていて、そろそろヨーロッパに往復で行けそうです。
そんな中で、ふと思いました。
「これ、事業の経費をクレジットカードで払ったら、すぐにポイントやマイルが貯まるのでは?」
「でも、そのポイントやマイルは個人で使っていいの?」
今回は、会社の支払いで貯まったポイントやマイルについて、実務上どのように考えればよいかを整理します。
会社の支払いで貯まったポイントは誰のもの?
会社の備品、出張費、その他の経費をクレジットカードで支払うと、ポイントやマイルが貯まることがあります。
法人カードでの支払いは会社の事業活動のために行われたものです。
そのため、得られたポイントやマイルも、基本的には会社に帰属するものとして扱うのが自然です。
現金ではないため見落としがちですが、ポイントやマイルも支払いに伴って発生する経済的利益です。
もし法人カードで貯まったポイントを社長や従業員が私的に使用している場合、会社から個人への経済的利益の供与とされ、給与として課税される可能性があります。
特に役員の場合は、役員給与や損金算入の問題につながることもあるため注意が必要です。
個人カードで立て替えた場合は?
実務上よくあるのが、社長や従業員が個人のクレジットカードで会社経費を立て替えるケースです。
この場合、カード会社の規約上はポイントやマイルがカード名義人に付与されることが一般的です。少額の立替払いまで会社が厳密に管理するのは、現実的には難しい場合もあります。
ただし、毎月多額の会社経費を個人カードで決済していたり、ポイントやマイルを貯める目的で意図的に集約している場合は注意が必要です。
単に結果としてポイントが貯まったのか、それとも会社支出を利用して個人の利益を得ているのかで、評価が変わる可能性があります。
特に社長や役員が会社経費を個人カードに集約し、そのポイントやマイルを私的に使用している場合は、役員に対する経済的利益として問題視される可能性があります。
ポイントを会社で使った場合の経理処理
会社の支払いで貯まったポイントを、会社の備品購入などに使用する場合は、経理処理も必要になります。
例えば、10,000円の備品を購入する際に1,000ポイントを使用し、実際の支払額が9,000円になったケースを考えます。
この場合の処理方法は主に2つあります。
①ポイント使用後の9,000円を消耗品費などとして処理する
②ポイント使用前の10,000円を消耗品費などとして計上し、ポイント相当額を雑収入などとして処理する
ポイントを使用した場合は、レシートや領収書の表示を確認し、いずれかの方法で継続的に処理することが大切です。
マイルの場合はどう考える
航空会社のマイルも、基本的な考え方はポイントと同様です。
会社の出張で航空券を購入し、その結果としてマイルが貯まった場合、そのマイルは会社の業務に関連して発生したものと考えられます。
一方で、マイルはポイントよりも金額換算が難しい側面があります。特典航空券への交換では、利用区間や時期によって1マイルあたりの価値が変動するためです。
だからこそ、出張で貯まったマイルの個人利用を認めるのか、会社利用とするのか、法人カードで貯まったマイルの管理方法などは、あらかじめ社内でルールを決めておくことが重要です。
会社の出張で貯まったマイルを社長や従業員が私的な旅行に使用する場合も、会社の支出に付随して得られた経済的利益を個人が享受していると評価される可能性があります。
まとめ
会社の支払いで貯まったポイントやマイルは、会社の支出に付随して発生した経済的利益として扱うのが基本です。
法人カードで貯まったポイントを社長や従業員が私的に使用する場合や、会社経費を個人カードに集約してポイント・マイルを得ている場合には、給与課税や役員給与、損金算入に影響する可能性があります。
ポイントやマイルは便利な仕組みですが、会社のお金に関係するものである以上、「誰に帰属するのか」「どのように使うのか」「どう処理するのか」を明確にしておきましょう。
執筆担当
財務コンサルティング事業部 髙見圭亮
