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娘からの手紙──一言で表せない感動

ある日、突然娘から郵便が届いた。差出人の名前を見て、胸がざわついた。何ごとだろうと封を切ると、中には手紙が入っていた。

それは、娘が仕事の合宿で書いた「感謝の手紙」だった。感謝の気持ちを伝える時間があり、誰に宛てるかは自由だったという。たくさんの人がいるなかで、私を選んでくれたことがまず嬉しかった。そして、何の前触れもなく手紙を受け取った驚きも大きかった。

便箋に並んだ文字を見たとき、ふと「娘の書いた字をちゃんと見たのは初めてかもしれない」と思った。その一文字一文字に触れただけで胸が熱くなる。

「ありがとう」と書かれていた。ただそれだけなのに、涙があふれそうになった。

思えば、私はよく怒っていた。離婚して、生活に余裕がなく、お金の心配ばかりしていた。心にゆとりがなく、娘にきつくあたることも多かったと思う。中学のころは体調を崩して学校に行けない時期もあり、心配で眠れない夜もあった。それでも娘は友達に恵まれ、活発で努力家に育っていった。喧嘩も多かったけど、母として迷いながらも日々を歩んできた。

そんな娘からの「ありがとう」は、ただ嬉しいだけではなかった。救われたような気持ち、安心感、誇らしさ、そして少しの切なさ。いろいろな思いが一度に押し寄せてきて、うまく言葉にできなかった。

私は手紙を握りしめたまま、しばらく動けなかった。あの頃の自分の迷いや不安、怒りや焦りも、すべてこの「ありがとう」の言葉で包まれていくように思えた。

その瞬間にあふれた気持ちは、一言では言えない。
嬉しいとも違う、安心とも違う。きっとその全部を含んだ「感動」なのだと思う。

#一言で表せない感動

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