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無垢に想いを馳せる

赤子は、純真無垢じゅんしんむくで生まれてくる。
けがれの無い、純粋で澄んだ心と身体で
この世界に降り立つ。

音は聴こえていても、
何を言っているかは
すぐには分からない。

周りのこともぼんやり見えるだけで
何も分からない、正に未知の世界だ。

成長につれて、少しずつ
顔や動くものを認識して
声や音の理解ができていく。

周りがはっきり分かってくると
いろんなことが目新しくて
好奇心でいろんなものを
触って確かめてみたくなっていく。


生まれてからは、
無垢のままでは居られない。
生活していれば、身体は汚れて
垢は綺麗にしないと溜まってしまう。

耳垢が溜まれば
耳が聞こえにくくなるし
鼻垢が溜まれば、鼻が詰まって
呼吸がしにくくなったり
匂いが分からなくなる。

身体の垢も洗わなければ
汚れや臭いが残って不潔になるし
歯垢が溜まれば
虫歯や口臭の原因になる。

歯磨きや入浴、鼻や耳の手入れをすれば、
身体は整い、スッキリする。

清潔で綺麗になれば、
身体も気分も軽くなる。

ただ、垢は本当にそれだけだろうか。


目に見えて分かる表面上の垢は
綺麗にしやすい。

ただ、分かりにくい垢もある気がしている。
それがこの2つ
「脳に刻まれた垢」
「心に染み付いた垢」

この垢たちは、どのようにして
こびりついていくのか。

それは、これまでに
見てきた風景、見させられた光景
聞いた言葉、聞かされた声
によって、出来ているように思う。

特に幼少期で見聞きした出来事は
大きな影響を与えている気がする。

幼少期の子どもは
まるでスポンジのように
分別なく、周りの言葉や行動を
観察して、吸収してしまう。

その観察の対象は
親はもちろんのこと
兄弟、姉妹
YouTubeやテレビ等のメディア
保育園や学校の友達、先生
といろんな場面から吸収する。

分別なく吸収するということは
良いことだけでなく、悪いことも
吸収してしまうということ。

偏った考え方や否定的な言葉を
押し付けられて、浴び続ければ
偏った固定概念が植え付けられ
自尊心が傷付き、恐怖に
包み込まれることもある。

記憶に刻まれた考え方や振る舞いは
価値観や固定概念として、
脳の垢になり、

浴びせられた言葉や見せられた光景は
感情や気持ちに強く影響して、
心に染み付く垢となる。


この垢たちは、そう簡単には
綺麗に剥がし取れない。
大人になったとしても、難しい。

寧ろ、歳を重ねるほどに
頑固な垢になっていくかもしれない。

それなら、どうすれば良いのか…。
その垢をどうしたいか
綺麗にするか、そのままで良いのか
自分で決めることなのだと思う。

そのままでも、
不自由なく生きれる人もいれば
どうすれば良いかも分からず
苦しんでいる人もいる。

人それぞれ、捉え方も感じ方も違う。

だからこそ、
誰かの気持ちや意見だけでなく
自身の気持ちや考えを自覚してみる。


すぐに垢が綺麗さっぱり
消え去ることは難しい。

長年掃除していなかった
水回りやエアコン
コンロ周りやレンジフードの
水垢や油汚れと似たようなもの。

磨けば綺麗に光ってくれる。
ほこりを除けば、心地よい温度の
風を出してくれる。

人間も同じなのかもしれない。
どこかで違和感や不快感、嫌悪感を
感じても、そのまま放置して
溜め込んでしまうことがある。


汚れたスポンジは、水ですすいで
絞らなければ汚いまま。

エアコンは、ほこりが溜まれば
涼しい風も温かい風も上手く出せない。

レンジフードやコンロ周りも
手入れが出来ていなければ
吸い込みが弱くなったり
ベタついて料理しにくくなる。

どれも使えなくなったら
修理や買い替えをすれば
解決するが、人間はそうはいかない。

こまめに手入れをすれば
汚れは溜まりすぎることなく
汚れにくくなるように
予防やコーティングもできる。

脳と心も気付いた時に
手入れをする。

違和感や不快感を感じたら
その感情を見つめてみる。
嫌悪感を感じたら
その感情に触れてみる。

そっと優しく、丁寧に。
曇ったレンズを拭うように。
汚れた鏡を磨くように。
汚れた皿を洗い流すように。

身体のうちにある
もろく、臆病ではかない存在を磨き、
再び輝き取り戻せるように。


人間は元々、無垢で降り立つ。
周りを自然と笑顔にする存在だった。

誰かと比較したり、
優劣に振り回されていない。

植え付けるのは、言葉と光景。
見聞きした出来事によって
その人のキャラクターが形成されていく。

日常での振る舞いや言葉選びは
問題ないだろうか、
どんな影響を与えているだろうか。

自分1人の人生だけでなく
誰もが皆、周りにも影響を
与えている気がする。

僕は再び、周りを
笑顔にする存在に戻りたい。

「笑われる」でもなく
「笑わせる」でもない。

軽く頬が緩んで、肩の力も抜けて
みんなで微笑み合う。

無理に笑うこともせず、自然体で。

無垢に想いをせながら
少しずつ、無垢を思い出していく。

たとえ誰かに
考えすぎ、気にしすぎと
バカにされようとも…。

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Nari. 言葉と感覚をなぞる感情翻訳サポーター お気持ちとして、応援してくださるとすごく励みになります! いただいたチップは創作や活動費として有意義に使わせていただきます😌