特別で高額なアプリの開発は不要
この実験、日本でやったらどういう結果になるんだろうとちょっと興味津々。
この実験はカナダのケベック州で行われたんだけど、
「私は目が見えず、耳が聞こえません。私の腕にふれて話しかけてください」
というシンボルパネルを胸のあたりで示しながら、ショッピングモールを歩く。
腕にふれられたら、iphoneをだして、そこには、
「私は目がみえず、耳がきこえません。ここにあなたの言いたいことを書いて、書き終わったら2行改行してください:
と書いたメモ帳アプリを立ち上げる。
もうろう者は、そのメモ帳を点字ディスプレイをつないで会話するんだけど、
このとき、研究チームが着目したのが、もうろう者にとって使いやすいアプリを開発しようということではなく、既存の誰もがもっているような使えるようなものを活用しようということ。
ついつい、開発の現場などにいると、ないならつくってしまえばいいという発想になってしまいがちなんだけど、特別で高額なアプリや支援機器は意外と活用が難しい。
このメモ帳アプリ実験はうまくいったところもいかなかったところもある。
特に、相手に書き終わったら2行改行してねという依頼は、すっかり忘れられてしまうことが多い。
この2行というのは、もうろう者が相手の会話が終わったちおうことを理解するために創った設定だったんだけど、
初めて、いきなり、もうろう者と話す人にとっては、伝えようという気持ちでいっぱいいっぱいになって、2行改行するというシンプルで簡単な支持も抜け落ちてしまう。
でも、これってあるあるの現実。
そこで、研究チームは、考え方をかえて、相手が打ち終わったら、相手ではなく、もうろう者側が改行を2行いれるというやり方にかえたんだって。
私も随分と聴力がおちてきて、視覚障害があるだけでも、大変に感じるコミュニケーションが聴覚障害もとなると、不便に感じることが増えてきた。
おしゃべり大好きなので、話チアけど、聞こえないってのは想像以上の孤独感。
だから、この論文、私の生活にも光を与えてくれた。
本日の文献
Vincent, C., Wittich, W., Bergeron, F., Hotton, M., & Achou, B. (2021). Shopping When You Are Deafblind: A Pre-Technology Test of New Methods for Face-to-Face Communication—Deafblindness and Face-to-Face Communication. Societies, 11(4), 131. https://doi.org/10.3390/soc11040131
