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事件とも奇跡とも呼べない、つかの間の偶然を綴じたZINEの話

初めましての方も、そうでない方もこんにちは。高橋直哉と申します。主に東京近郊の街中で写真を撮っている者です。

昨今の東京の気温の高さ、やばくないですか?6月から33度にまで到達して「今年の夏は、このレベルで行くからな!」と宣告してるかのよう。。。
わたくし、街中に出て写真を撮るのが主ですから本当にきついんですよ。温暖化も進む一方でしょうし、ここらでひとつ、人類が進化する新薬とか出てきませんかね。出たら飲むか一度は考えるよね…


冗談はさておき。今回はZINEについてです。

昨年、自主制作の写真ZINE『EPHEMERAL HAPPENSTANCE』を発行しました。公開直後SNSなどで一定期間お知らせしただけで、実はその後、あまり率先して告知はしていませんでした。最近になって在庫がだいぶ少なくなってきたことも重なりまして、あらためてここでご紹介させてください。

※2026/05/28追記
お陰様で、残り数冊となっております。追加生産の予定はありませんので、ご検討のほどお願いいたします。

まえがき

振り返ると、2022年以来2年ぶりのZINEとなりました。
東京カメラ部2024年写真展の開始に合わせてリリースしたのですが、これは多くの人に見ていただけるタイミング…という意味でしかなく、内容は写真展に沿ったものではありません(一部オーバーラップする部分もあるかもしれませんが)。

このZINE単体の作成にあたっては、数年前から撮りためた大量の写真を見直し、再構成することから始めました。

ZINEのご紹介

何度も街に出て撮影をしていると、稀に目を疑うような偶然が訪れる事があります。儚く、見過ごしがちで、瞬く間に過ぎ去っていくものがほとんどです。それらに驚き、ましてや記録に残すことができた時に得られる感動というのは、何とも言葉にし難いものがあるのです。

本書はこれまでの撮影の中から、事件とも奇跡とも呼べない日常の偶然を、今現在の目線で再セレクトして纏めています。一つ一つの写真を見ること、左右を俯瞰して見ること。全体を行き来することで見えてくるものもあるかもしれません。散りばめられた様々な偶然は視覚的な探究とも言ますが、これらを共有することは、自分自身にとって、また誰かにとっての「発見する喜び」の一助となり、何気ない日々がなんとなく豊かになれば…という作者のささやかな願いでもあります。

きっかけは「エフェメラ」という単語を知ったことからでした。「短命な/一時的な」を意味する一方で、美術におけるエフェメラは長期に保存することを目的としていないアイテムを指し、それは例えばチラシやハガキ、展覧会のポスター、インビテーションカードなどが挙げられるそうです。

本書も、大事にしすぎる事なくたくさん読み込んでもらい、使い込まれた姿すらも味として刻みこまれるように、表面加工がされていない少しザラつきのある紙で制作されています。 また、タイトルの色に緑を採用しているのは「感情の輪」からインスピレーションを得て「驚き(青)は、喜び(黄)」であることを混色で表現しています。

デザインとサイズの背景

表紙のデザインも自らで手がけました。

表紙に使っているのは、反射と顔の重なりによって生まれた「都市における偶発的な視覚の重なり」を象徴するようなカットです。女性が涙を流しているように見えるのは、お分かりになるでしょうか?
実際に何がどう写っているのかは、本を90度傾けることで理解が進むようになっているのですが、斜めに配置したタイトルや、縦書きと横書きが混在しているレイアウトが、「傾けて見る」という行為をさりげなく補助するための役割として落とし込んであります。

このZINEのテーマのひとつに“発見”が挙げられます。
「発見とは視点や”角度”をほんの少し変えることで、すこしずつ立ち上がってくるもの」──そんなささやかなメタファーを、表紙の仕掛けにも込めてみました。

サイズ選びにも意図があります。

「没入体験」という意味では、ある程度の大きさが必要になると思うのですが、今回の本の目的はそこには比重を置いていません。というのも、大きい本は時として開くのに気合が必要だったりして、わりと本棚に収まりがちというケースがあるんですよね。また豪華な本も同じように、大事に扱うあまり使用頻度が少なめ、ということもあると思うのです。

そういったことも鑑みて、今回の本では、紹介文にもあるとおり「大事にしすぎず、たくさん読み込んでもらいたい。エフェメラのように。」という思いから、A5サイズという比較的小さな判型を選んでいます。

これなら、デスクでも邪魔にならないし、バッグに忍ばせたって嵩張りませんよね。何だったら友達に貸すのだって容易です。そうやってガンガン使ってもらって、手垢がつくくらいに読み込んでもらえるのが、制作者である自分としても、そしてきっとこの本としても、本望なんじゃないかなと。そんなことを考えて制作しました。

感謝とこれから

前述の通り、あまり積極的なアナウンスはしていなかったものの、ありがたいことにじわじわとご購入いただいております。
どこかで目に留めていただいた皆さま、本当にありがとうございます。おかげさまで在庫がだいぶ少なくなって参りました。

水面下で目指していた国外販売もようやく稼働できるようになりまして、何かしらで露出する機会があれば、また少し購入も広がっていくのかな、などとのんびり考えております(そんなに甘いもんでも無いと思いつつ)

基本的に、私の制作物は「なくなり次第終了」で再販の予定はありません。もしここまで読んでくださって、少しでもご興味を持っていただけた方がいらっしゃいましたら、お早めにご検討いただけると嬉しいです。



ということで、今回はZINEにまつわることを、つらつらと綴ってみました。
改めてのご紹介にはなりましたが、できるだけ多くの方々の手元に広がってくれるのを願うばかりです。

今日はこんなところで。ではでは。


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