【展覧会レポ】art cruise gallery「ソール・ライター<Beauty in the Overlooked Ordinary>」
【約4,200文字、写真約25枚】
art cruise gallery by baycrew’s(以下、art cruise gallery)へ初めて行き「ソール・ライター<Beauty in the Overlooked Ordinary>」を鑑賞しました。その感想や、ベイクルーズについて書きます。
▶︎ 結論
2024年2月にオープン、アパレル企業のベイクルーズが初めて運営するギャラリーです。日本で大人気のソール・ライターの作品(約40点)を無料で鑑賞できます。虎ノ門に行くいい機会にもなるため、一度行ってみてはどうでしょうか。想像以上に来場者が多く、ソールの人気を再認識しました。
おすすめ度:★★★☆☆
会話できる度:★★★☆☆
混み具合:★★★★☆
展覧会名:ソール・ライター「Beauty in the Overlooked Ordinary」
場所:art cruise gallery by baycrew’s
会期:2024.10.25(Fri) – 2025.1.13(Mon)
休館日:不定休
開館時間:11:00-20:00
住所:東京都港区虎ノ門2-6-3 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー3F
アクセス:虎ノ門駅から徒歩約10分
入場料(一般):無料
事前予約:ー
展覧所要時間:約10〜20分
撮影:すべて可能
URL:https://artcruisegallery.com/exhibitions/saul-leiter
▶︎ 訪問のきっかけ

Xを通じて、art cruise galleryの存在を知りました。当時は「本城直季<Small Cruise>」を実施中。過去に東京都写真美術館で、本城直季の写真を見たことがあったため、興味を惹かれました(結局、行けず)。
本城直季が映す“小さな地球”、虎ノ門アート クルーズ ギャラリーで写真展『Small Cruise』が開催
— Pen Magazine (@Pen_magazine) July 8, 2024
▶︎https://t.co/UopEaU43F1
シノゴと呼ばれる4×5の大判カメラを用いて人物や風景をミニチュアのように撮影。どこか非現実さを感じる“小さな地球”を、その目で楽しんでほしい。 pic.twitter.com/encMdjGeRu
▼ 本城直季を知った展覧会の感想
その次の次の展覧会がソール・ライター。去年、ヒカリエホールで実施したソールの展覧会は、2023年マイベスト展覧会7位に入るくらい良かったです。ソールにお腹いっぱい感はありましたが、ベイクルーズのギャラリーに行ってみたい欲が勝りました。
▼ ソール・ライターの展覧会の感想
▶︎ アクセス

art cruise galleryは、虎ノ門ヒルズのステーションタワーにあります。この付近は、駅が2つ(虎ノ門駅、虎ノ門ヒルズ駅)あり、タワーが4つ(レジデンシャルタワー、森タワー、ビジネスタワー、ステーションタワー)があるため、大変ややこしいです。

まず私は地上に出て「森タワー」に行ってしまいました。その後、HPを再確認、地図を見ながら「ステーションタワー」に辿り着きました。



art cruise galleryはステーションタワーの3階。アパレルショップを通らないとギャラリーに入れない、変わった位置にあります。

ギャラリーに行くまでに迷ったおかげで、森万里子《Cycloid V》に出会うことができました。

▼ 森万里子の展覧会の感想
そのほか、虎ノ門ヒルズにはこんなパブリックアートも。

私は、虎ノ門ヒルズに初めて行きました。ここは、働く場所やスーパーリッチな人が住む場所であって、休日にショッピングにくる場所ではない印象を受けました。
▶︎ art cruise gallery by baycrew’sとは

art cruise galleryは、ライフスタイルの中でいずれも必要不可欠であるアートとファッションが交差する場。有形無形、古今東西を問わず、ベイクルーズならではなクロスジャンルな視点によるキュレーションで、普遍的な美しさを秘めた作品・作家を取り上げ、世に伝えていきます。
ベイクルーズは、2024年2月に虎ノ門ステーションタワーの2階と3階をほぼ全て使った「SELECT by BAYCREW’S」(以下、SELECT)をオープン。店舗面積は約800坪。
SELECTは、ベイクルーズが、ファッション、アート、カルチャー、趣味、食といった“生活を豊かに楽しむためのセレクション”したスペースです。
その中で、ベイクルーズとして初の自転車、靴、ヴィンテージデニムなどを販売する店を構えると同時に、art cruise galleryをオープンしました。
今までの展覧会は、葛飾北斎、本城直季など。ソール・ライターで5回目の実施です。
▶︎ 「ソール・ライター<Beauty in the Overlooked Ordinary>」感想

ニューヨークの街中に潜む色彩と詩情に満ちた小さな断片を写し取り、その大半を公表することなくこの世を去った写真家ソール・ライター。(略)本展では、ソール・ライター財団監修の下、没後に発見されたカラーポジから新たにプリントされた作品44点を日本で初めて展示します。
辺鄙な場所にあるにもかかわらず、来場者が多いことにびっくり。PR会社や美術手帖といった媒体が、Xなどでバンバン宣伝を打った成果でしょうか。狭い会場の中で人が多いため、落ち着いて鑑賞しづらかったです。

“Photographs are often treated as important moments but really they are little fragments and souvenirs of an unfinished world.”



公式曰く「作品44点を日本で初めて展示」とのこと。しかし、2023年のヒカリエホールで実施した展覧会で見た作品も確実にありました。スタッフの方に確認したところ「44点中、38点が初めて」らしいです。
「日本初」の定義に差があるだけで、公式の文言とスタッフの方が口頭で言う説明の両方が正しいと思います。しかし、ヒカリエホールに行った人は全員が疑問に思うため、誤解を生まない文章にした方が良いと思いました。


ソール作品の中でも人気のある雪の写真には、丸いシールが付いていました(売れた印)。プライスシートをスタッフの方に見せてもらったところ、全ての作品が80〜100万円で発売されていました。




"There is a tremendous advantage of being unimportant."
ソールの作品は、余白の使い方、撮影する立ち位置、画角が独特です。そこからは、浮世絵のような日本的な「間」の美しさを感じます。
私が写真を撮る時、平行線や映り込む物のバランスなどを意識するため、四角四面でつまらない写真になりがちです。ソールのような画角の切り取り方は、特別な意識がないと難しいと思いました。


ソールの作品は、誰かの目を盗み見しているような、ソールと一緒にニューヨークを歩いているような感覚を抱きます。ありきたりの風景は、一見して作品的ではないように見えるものの、撮れるようで撮れない作品的な作品だと思いました。
このような写真展に行くことで、普段撮る写真に違う視点を加えることができるため、定期的にさなざまな方の写真展は行った方がいいですネ。



▶︎ まとめ
いかがだったでしょうか?アパレルブランドを展開するベイクルーズが2024年から気合を入れて運営しているギャラリーです。人気の高いソール・ライターの日本初公開の作品(約40点)が無料で見られることに加え、普段行く機会のない虎ノ門ヒルズにも寄れるため、おすすめです!
▶︎ 今日の美術館飯

▶︎ おまけ(ベイクルーズとは)

株式会社ベイクルーズは、主にアパレルブランドを運営する、1977年創業の非上場企業です。売上は1,267億円(うちEC売上は510億円、EC売上構成比は40.3%)、店舗数は433店舗(2022年8月期)です。企業理念は「“衣食住美”を通じて人生の楽しみを提供」。
▼杉村茂 取締役CEOインタビュー(石破茂に似ている…)
「BAYCREW'S」の由来は、創業者(代表取締役会長の窪田祐)がヨットで世界一周航海した堀江謙一を見て思いついたそうです。社員を大きな海へと船出する船乗りたちになぞらえたとのこと(参考)。
セグメントは、ファッション、飲食、家具・インテリア、フィットネスの4つ。売上内訳は非開示。
アパレルブランドは50以上!HPのブランドリストでも全ては掲載されていないようです。おそらく売上の柱は、IENA、Deuxième Classe、EDIFICE、JOURNAL STANDARDあたりでしょうか。意外なところで、MASTERMIND、KITH、NOAHもベイクルーズでした。
ばっくり言うと、方向性はナチュラルでトラッド、顧客層は30~40代、出店は都市型だそうです。私の好みとは違うため、プレゼントとしてしか買い物したことはありません。大学生の時に、イケてる同級生は就活でEDIFICEのスーツを着ていました。
HPの沿革を見ても、ブランドの立ち上げが多すぎて、訳が分かりません。赤字でもブランドを作っては試し、育てる or スクラップの繰り返しのようです。非上場だからなせる技ですネ。「SELECT」も客数や坪効率から見て、黒字は厳しいのではないでしょうか。
飲食で私が行ったことがある店舗は、BOUL' ANGE、J.S. BURGERS CAFE、J.S. PANCAKE CAFE、eggslutがありました。意外なところで、ラデュレやル・プチメックも運営しているとのこと。
驚いたのが、京都の老舗パン屋であるル・プチメック!今出川の本店は、本当に普通の地元に愛され系パン屋なんです(私も行ったことがあります)。それが現在、ベイクルーズ傘下になったためか、京都を中心に全10店舗を構えるほどに拡大しています。見つけた際は是非、お立ち寄りください!
▼ そのほかアパレル企業の実施する展覧会
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