【展覧会レポ】南城美術館「蜷川実花展 with EiM 光の中で影と踊る」
【約3,800文字、写真約45枚】
初めて南城美術館(沖縄県)に行き「蜷川実花展 with EiM 光の中で影と踊る」を鑑賞しました。その感想を書きます。
▶︎ 結論
南城美術館は約4年前に開館した日本最南端にある美術館です。アクセスは良くはないものの、訪れる価値のある美術館だと思いました。それは主に、1)海が見える眺望最高な立地、2)家の中に作品を展示する珍しいスタイル、3)蜷川実花の作品が南城美術館にうまくマッチしていたことによります。沖縄に来た際は、是非、立ち寄っていただきたい美術館です!
おすすめ度:★★★☆☆
会話できる度:★★★★☆
混み具合:★★☆☆☆
展覧会名:蜷川実花展 with EiM 光の中で影と踊る
場所:南城美術館
会期:2024年11月27日(水)~2025年5月30日(金)
休館日:期間中無休
開館時間:10:00~20:30
住所:沖縄県南城市知念安座真865
アクセス:那覇付近駅から車で約1時間
入場料(一般):1,500円
事前予約:不要
展覧所要時間:約1時間
撮影:全て可能
URL:https://mikaninagawa.njamuseum.com/#information
▶︎ 訪問のきっかけ

沖縄に行く機会があり、そこで美術館に1つは行きたいと思いました。調べたところ、沖縄の主な美術館は以下4つでした。

沖縄県立博物館・美術館(おきみゅー)
南城美術館
佐喜眞美術館
浦添市美術館
沖縄県で最も大きい美術館は、おきみゅーです。そこでは「Hello Kitty展」が開催中。しかし「Hello Kitty展」はすでに東京で行ったため、おきみゅーに行くのは、次の機会にしました。
▼ 「Hello Kitty展」の」感想@東博
そこで「X」や「アートシーン」で見たことがあった南城美術館に行くことにしました。最近、意図せず蜷川実花の展覧会によく出会います。
▼ 2024年に鑑賞した蜷川美奈の展覧会・アートイベント

なお、2027年秋に「PAN沖縄」という美術館が竣工予定です。オオタファインアーツがプロジェクトを主導しています。延床面積は約3,800㎡。今後、沖縄に行く理由が増えそうです😀
▶︎ アクセス

南城美術館へは、那覇市中心街から車で約1時間。私は南城美術館へレンタカーで行きました。私が車を運転するのは約5年ぶり(!)。ドギマギして神経を使いましたが、何とか1日運転できました。
南城美術館はバスで行くこともできます。しかし、乗り換えが必要であることに加え、バスの本数が極端に少ないため、難易度が高いです。


▶︎ 南城美術館とは?

アートは決して、ガラスケース越しの展示室で観賞するだけの遠い存在のものではありません。家の中でももっと気軽に親しんでいただける身近な存在です。時には、アート作品が人々の心を癒してくれることもあるのです。
南城美術館は日本最南端にある私立美術館です。運営は、アート関連企業の半山。オープンは2021年と比較的新しいです。そのためか、南城に住んでいる知り合いは南城美術館のことを知りませんでした😅
館内の広さは約380㎡(敷地面積は約5千㎡)。展示スペースに加え、アトリエや宿泊スペースなどを設けているため、アーティストが寝泊まりしながら作品制作に打ち込める珍しい美術館です。

ここでは、2018年までフィニッシングスクール「西大学院」が運営されていました。フィニッシングスクール(finishing school)とは、未婚の若い女性のために、必要な文化的な教養やマナー、美容、料理、家事など全般を教える学校だそうです。

「西大学院」を改装したため、玄関、リビング、ダイニング、和室、寝室などはほぼそのままにした中で、作品が展示されています。
コンセプトは「美は生活の中、暮らしの中に存在する」「at home Art home」。敷地内は、主に6つ(常設展示室<美宿館>、企画展示室、アトリエ、海のみえるテラス、アート広場、伴山カフェ)で構成されています。
▶︎ 「蜷川実花展 with EiM 光の中で影と踊る」感想

本展の開催にあたり蜷川実花とクリエイティブチーム・EiMは沖縄県の様々な場所を訪れ、地域の自然や風景を撮影しました。(略)沖縄の自然がもたらす「光と影」のコントラストを美術館の各所で体感できる構成です。(略)沖縄の花、緑、空、海が織りなす光と影、そこから感じる力強くも儚い生命の存在や、生と死、うつろい変化していく美しさと儚さを鋭くとらえ、唯一無二の作品へと昇華しています。
✔️ 第1展示棟「A Garden of Blooms Within」

まずは、もともとフィニッシングスクールだった家の中に入ることに。建物の中は「普通のこざっぱりした家」でした。


場所が辺鄙だけど、外国人もよく来るのだろうか?
そんな中で、蜷川実花の作品がリズム良く設置されています。玄関で靴を脱いで、まずは左にあるキッチンから。


美術館の中に、平然とキッチンや冷蔵庫が置いてある光景は初めてでした。フィニッシングスクールとして、ここで料理を教えていたそうです。

会場内に、個別作品のキャプションはありません。ただ、家の中にセンスよく蜷川実花の作品が展示されています。




その次は、玄関の右にあるリビングへ。

リビングには、畳敷きとフローリングの二つがあります。私は特に、畳の上にある、小さな丸っこいクッションが気に入りました。

畳敷きの中、藤のような素材でできた小ぶりのクッションに座ると「誰かの家に来た感覚」になります。一方で「蜷川実花の南国風の極彩色」を見渡すと、落ち着くのか、心が華やかになるのか、不思議な感覚になりました。



フローリングの空間にはグランドピアノと、いい感じのソファーやテーブルがあります。壁一面には蜷川実花ワールドが表現されています。

南城美術館のロケーションに、蜷川実花の写真はとてもマッチしていました。自然に近い場所で、自然を写した作品を見ることは、親和性があると感じました。

全体を通して「住む家の中にアートを飾るんやったら、こんな感じがええなぁ」と思える作品やキュレーションでした。訪問当時は、南城美術館のコンセプト「美は生活の中、暮らしの中に存在する」「at home Art home」を知りませんでしたが、今思えばまさにその通りの印象を受けました。
私の部屋にも数枚の花の絵を飾っています。

生活の中に何かアートがあった方が、心が豊かになります。南城美術館のように、自然豊かで、質の良いアートの中で暮らせると、心が休まりそうです(生活は少し不便そうですが)。

✔️ 庭「Garden of Lights」

屋外空間では、布に印刷した蜷川実花の作品が展示されています。この日は強風のため、作品は縛られていました。天気のいい日、風の少ない日に来ると、作品の良さがより引き立ちそうです。




✔️ 第2展示棟「Dancing with Shadows in the Light」


第2展示場は、小ぶりのホワイトキューブ空間でした。この展覧会で唯一の映像作品に加え、組み合わせ写真の展示があります。


過去に私が鑑賞した蜷川実花の作品は、表面的には「カラフルで映え」しかし本質的には「毒々しく儚い」印象がありました。
南城美術館の展示では、負の印象はなく、沖縄のもつ自然の美しさを全面に出した作品が多かったです。作品のセレクトが南城の立地にマッチしていると感じたと同時に、蜷川実花の作品のもつ汎用性を実感できました。



✔️ オーシャンビューテラス

オーシャンビューテラスに作品はありません。しかし、ソファやベンチに座って、ゆったりと沖縄の海を眺めることができます。

この日は、肌寒く、風が強い日だったため、テラスでのんびりできませんでした。しかし、天気のいい日は何時間でも過ごせそうです。

✔️ ショップ / カフェ

最後はミュージアムショップ、カフェに通じています。カフェを利用する際は、景色の良い2階がオススメです。

▶︎ まとめ

いかがだったでしょうか?わざわざレンタカーで訪問する価値のある美術館だと思いました。自然に囲まれた立地が良いことに加え、フィニッシングスクールを改装した展示室は、他の美術館にない新たな発見がありました。また、蜷川実花の展覧会は南城美術館にピッタリ!沖縄旅行には是非、立ち寄ってほしいスポットだと思いました。
▶︎ 今日の美術館飯


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