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ペーサー任務はウルトラの世界|板橋シティ2026

板橋シティマラソン2026で、大会公式ペースランナー(ペーサー)を務めました。
幻のさいたまマラソン(2/8:雪で中止)以降、この日のために準備を重ねてきました。

私が担当したのは「ネット4時間45分目標」。
つまり、スタートラインを踏んでから4時間45分未満でゴールするペースです。

当日、ペーサー控室に入ると、X(旧Twitter)で相互フォローしていた女性と初対面。
サブ3.5ランナーで、ウルトラやトレイルでも活躍されている“強強女子”でした。

ランナーとして明らかに私より格上の彼女は、5時間台のペーサーを担当。
やはり――走行時間が長くなるほど消耗は大きく、相応の実力がなければ手を挙げられない領域です。

私は、さいたまマラソンでサブ4.5目標・PBサブ5のブラインドランナーさんの伴走を担当する予定だったこともあり、板橋でも同じゾーンを希望しました。

バンバンクラブさん(ブラインドマラソンチーム)の応援団にご提供いただいた後半の写真。スタート時に着ていたウィンドブレーカーを脱いで半袖になるほど気温が上がりました☀️

4時間45分。
今年はエントリーしませんでしたが、サロマ50kmの目標タイムより長い時間です。
もはや、ウルトラマラソンの世界に片足を突っ込んでいると言っていいでしょう。

板橋シティマラソンの制限時間は7時間。
その最後尾を担うスイーパー(7時間ペーサー)は、サロマ100kmなら自分のレースをサブ10程度にまとめられる走力がなければ難しいはずです。

個人的に友人を引っ張る“私設ペーサー”であれば、自分のEペースで走れれば十分かもしれません。
しかし、板橋シティのような陸連公認レースの運営スタッフとして走る場合は事情が違います。

大会公式ペーサーは、荒川河川敷のフラットなコースを「びたびたのイーブン」で刻み続ける存在であることが求められます。

同じ4時間45分チームには、本職のペーサーさんがいて、スタート直後はその方と併走しました。

――そのとき、ふと我に返ります。
私はただ“ついていっているだけ”になっていないか?

ペーサーというと、イーブンで走ればいいと思われがちですが、実際はそんなに単純ではありません。
スタート前からゴールまで、何度もランナーの方々に声をかけられました。

「どのくらいのペースですか?」
「ネットとグロスの差は?」

そのたびに、
「キロ6分45秒ペースです。スタートロスは10分くらいです」
と答えます。

ただし、4時間45分完走を“保証する”わけではありません。
グロスではなく、ネット計測なので、整列ブロックが違えば、一緒にゴールしても記録は異なるタイムとなるわけです。

あくまでも目安として、それぞれの目標に合わせて利用していただく存在です。

例えば、後方ブロックから追いついてきた方にとっては、
ここから30kmまでを「6'45/kmのトレッドミル」として使い、脳を休ませ、脚を温存する――そんな使い方もできます。

だからこそペーサーは、
ただ正確に刻むだけでなく、考えずに走れる環境をつくる存在でなければならない。
無駄な動きを排除し、一定のリズムを刻み続けました。

給水所では集団がばらけます。
私は前を行く2人のペーサーを視界に入れつつ、あえて少し後方で全体を見渡しながら進みました。

小さな練習会で30km走を引っ張ることや、サブ4向けのスピード練習のペースメイクは経験があります。
ですが、陸連公認レースでのペーサーは今回が初めて。やはり緊張しました。

書きたいことは、まだたくさんあります。
この話はシリーズとして続けていこうと思います。
今日はここまで。

最後にひとつだけ。
ゴール後、浮間舟渡駅のホームで、韓国から来たという女性に声をかけられました。
4時間45分を目標にしていたとのこと。

思い返せば、整列のときから、ずっと私たちの真後ろにいました。
マラソンと日本が好きで、何度もレースに足を運んでいるという彼女。
そんな方と42.195kmを共に走れたことを、心から光栄に思います。

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