#1.音で感情が動かされる(1)_テンションが上がる音編
もし人が感情を失ったとしたら?
ひとりっ子で育った僕は、妄想をすることが大好きです。
「もし人が感情をなくしたら?」というテーマで想いを巡らせたことがありました。
もし本当にそうなれば、きっと地球上から戦争はなくなるでしょう。
でもその一方で、音楽は存在価値を失うかもしれません。
今回は、
音と人の感情の"かけ算"を、皆様に体験して頂こうと思います。
「音と感情」の不思議な関係
音と感情がリンクする瞬間
これは誰しも経験があると思います。
悲しい時、この曲に救われた
この曲を聴くとテンションが上がった
卒業式で歌詞とリンクして涙が出た
科学において音や音楽は、ただ「空気の振動」にすぎません。
空気の振動が、なぜ人の心にまで届くのでしょうか?
我々音楽家は音楽を作る際に、
音の高さ(音階)、重なり(和声)、強さ(音圧)、音色(トーン)などを自在にコントロールしています。その積み重ねが「音楽」となり、やがて聴き手の感情や記憶とリンクしていくのです。
このブログについて
僕は、こうした「音の効果」に強い関心を寄せ、これまでに多くの音響心理学・聴覚心理学・音楽認知に関する論文を読んできました。
それらの知見が少しでも誰かの生活に役立つなら、
そんな想いからこのブログを立ち上げました。
【あなたに質問】あなたのテンションを上げる音は?
ここからが本題です。
Q.あなたはこの質問に対して、どんな音が思い浮かびましたか?
何か「音楽作品」を思い浮かべた方が多いのではないでしょうか。
ですが今回は、特定の音楽作品ではなく、もっと純粋な
「音」をご紹介します。
「音楽」ではなく「音」。
さらには、あなたの記憶に連動もしない新規のもの。
果たして「この音」はあなたのテンションを上げることができるのか?
を体験して頂きたいです。
ご紹介:テンションを上げる“音”
テンションを上げるにふさわしい「汎用性の高い音」が存在します。
それがこちらの音です。
リンクより、再生ボタンをタップしてお聞きください。

解説:無限音階とは?
リンク先にあるのは「無限音階」と呼ばれる音。
音が永遠に上がり続けて聴こえませんか??
でも実際には、繰り返しているだけ
なんです。
これは「聴覚の錯覚」を利用した仕組みです。
絵画で似たものをご覧になったことがありませんか?
ペンローズの階段です。

階段がループしているのに、段が上がり続けているように見える。
その“音バージョン”です。
ポイントは、メロディや歌詞が存在しないということ。
つまりこれは「音楽」ではなく、「音の現象」に近いものです。
実践法:テンションを上げる聞き方
ここでは、あなたの想像力と気持ちの強さが問われます。
この音を聞きながら、目を閉じて心の中で強く念じてみてください。
「テンション上げていくぞー!」と。
音に気持ちを同調させる。
すると、音の上昇と共に気分が高まっていく気配を感じるはずです。
音楽家は無限音階を使っているのか?
いかがだったでしょうか?
僕自身、作曲や編曲にこの「無限音階」の仕組みを応用することがあります。実は、無意識のうちに多くの作曲家たちがこの錯覚を用いて、違和感なくあなたのテンションを自然に高めているのです。
EDMでよく聞かれる「Riser」という効果音もこれに属していそうですね。
機会があれば、僕がこの仕組みをどう作曲へ活かしてきたか、実演回も設けてみたいですね。
お読み頂きありがとうございました。
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