じわじわくる話#46 【マクドナルド店員vs客】
夜ご飯にマックが食べたくなり、モバイルオーダーで注文しながらお店に向かった。
着くやいなや「お前が殴ってきたからだろうが!」と荒ぶった声がした。見るとレジ前で男性店員と男性客が揉めており、店員も「だから殴る店員なんていねえっつってんだろ!」とどちらも引く気が無かった。
店内の注目も集まり、雑談すらなかなかできる雰囲気ではない緊張感のあるマクドナルド。注文待ちの客の片隅にまぎれて自分も様子を見守る。静寂の中で2人の罵声と店内BGMが響き渡っていた。
何ターンか口論を繰り広げた後、突然客が逃げ出そうとした。「おい逃げてんじゃねえよ!」とすぐに店員がテーブルに押さえつける。騒然とする店内。ピロリ♪ピロリ♪と揚がるポテト。
「何すんだよ!放せよ!」と抗う客に対して上から身を被せる店員。事の発端を知らないので一概には言えないが、こうやって勇猛果敢に対処する店員は尊敬する。そして遂に警察も到着し、それと同時に、
『モバイルオーダーM836のお客様〜』
完全に忘れていたご注文品がお呼ばれした。
一応スマホを確認するがしっかりM836と書いてある。
カウンターで夜マックを受け取り、揉め合う2人と警官の横を申し訳なさげに通過した。ちなみに横切る時、警官の1人にトレイの上のポテナゲをめちゃくちゃガン見された。
一人席のテーブルに着いて食べ始めたが、正直気持ちはもうそれどころではなかった。結論を言うと、自分はもちろん部外者なので揉めた理由も結局どうなったのかも一切分からなかった。自分に言えるのは、この時食べたポテナゲの味を思い出せないことだけである。多分できたてアツアツだった気がする。
