結婚式で友人代表スピーチを頼まれたあなたへ
結婚式で友人代表スピーチを頼まれたあなた、おめでとうございます。
人生で多くても数回も無い経験だと思います、誇らしく思ってください。
僕は一昨日、人生で初めて友人代表スピーチを行いました。
スピーチにあたって色々調べてみたのですが、各種サイトには定型句しか載っておらず、YouTubeには明るくボケ倒せる輝かしい方ばかりが載っており、程よく感動的で笑いが入るスピーチを作るにはどうしたら良いかの参考にあまりならなかったので、同じような方に向けて思考の記録を残しておきます。
人前でコントインできたり、歌えたりと言った何か特技がある訳ではないが、心に残るスピーチはしたいと思っている方向けです。
スピーチの目的を整理する
まずは与件整理です。
新郎新婦からスピーチを頼まれたと思いますが、そのスピーチの目的を依頼者とすり合わせましょう。それによって大きく内容が変わってきます。
・新郎あるいは新婦の友人代表としてのスピーチなのか、それとも2人の共通の友人としてのスピーチなのか。
・他にスピーチする人はどんな人でどんな雰囲気なのか。
・参列者はどんな人が多いのか。家族が多いのか、会社の内輪ネタが受ける雰囲気なのか、固い会か緩い会か。年齢層は高めか低めか。
・盛り上げてほしいと頼まれたのか、感動させてほしいと頼まれたのか、とにかく良いものを頼むと言われたのか。
目的が分かったら、時間や当日の流れも聞いておきます。
・スピーチの時間(当日アドリブで長くなっても、デッドラインは絶対守る)
・前後のタイムスケジュール
・あなたのスピーチ前に司会からどんな紹介がされるのか
僕の場合は、新郎新婦共通の友人代表で僕のみのスピーチなので2人の紹介をきっちり入れること、時間は5-6分だが多少長くなっても大丈夫、内容は任せる、司会から人物紹介がされた上でのスピーチ、とすり合わせていました。
ネタ出しをする
スピーチの目的や時間を整理できたら、いよいよ原稿作りに入っていきます。
ただ、いきなり原稿を書くと何度も修正することになるので、まずはネタ出しを行います。このパートが準備のほとんどを占めますし、ここで良いエピソードを出せば出すほどスピーチも良くなっていきます。
Notionやスプレッドシートなどを使って、新郎/新婦とのエピソードを思いつく限り挙げていきましょう。
僕は結婚式の2週間前からNotionでページを作り、ネタ出しを始めて、4日前までひたすらこの作業をしていました。
ジャンルごとに分けながら箇条書きで書きまくって、計50個ほどはエピソードを出しました。
LINEのトーク履歴を見たり、アルバムを見たりして記憶を呼び起こしながら、どんな粒度でも良いのでネタを書いていきましょう。粒度は細くて良いです、むしろ細かい方が良いかもしれません。
ネタ出しをする中で、あまりにもネガティブな話や絶対に結婚式ではできないであろう話は入れる必要がありません。
出会いのエピソードはマストで入れておくと良いでしょう。
ネタ出しをしながら、当日自分がスピーチをしている様子を何となく想像し、こういう方向性で行こうかなと少しずつ考え始めると良いかと思います。
ネタをまとめる
ネタ出しが終わったら、原稿にする前に「どのエピソードを使おうか」という選定に移ります。
主に選定するのは「出会いのエピソード」と「その人の人となりを象徴するエピソード」の2つです。
選定に迷うと思うので、まずは「参加者に一番伝えたいその人の良い所」を決めるのが良いと思います。そして、その良い所を象徴するエピソードを入れてください。
できればその「良い所」は自分の言葉でパワーワード化すると、テンプレっぽさを避けることができ、心に残るスピーチになると思います。例えば「明るくて誰からも好かれる人です」だとちょっとテンプレっぽいので、「努力型の人たらしなんです」などと言ってみると良いかもしれません。
また、良い所は「参加者の多くの人が知っているであろう新郎/新婦の良い所」と、仲の良い自分だからこそ知っていてみんなに伝えたい「意外な良い所」の2つがあると良いです。
参加者の多くの人が知っている新郎/新婦の「いかにも」の部分を象徴するエピソードを入れると、共感を生み、それが笑いに繋がります。
ただそれだけでは「みんなが知っている人物紹介」で終わってしまうので、それに加えて「意外な良い所」を言いましょう。
例えば、明るいお調子者というイメージがある人物はそれを象徴するエピソードと、実は意外と思慮深いというギャップを象徴するエピソードがあると深みが増すと思います。他にも、賢くて真面目な人というイメージがあるならそのエピソードに加えて、意外と人情に溢れていて感情を剥き出しにしたエピソードなどがあると良いですね。
無理に笑いを取りにいこうとすると考えるのが大変ですが、その人の「あるある」な行動を思い出して入れるだけで、実は結構笑ってもらえます。
関係性や人となりによっては少し落としても良いですが、ネガティブすぎるのは場にふさわしくないですし、落としたとしてもその倍以上は良いことを言うようにしましょう。
また、できれば出会いのエピソードと、良い所を象徴するエピソードに少し関連性を持たせたり、本筋では無い所で同じアイテム/同じ言葉を登場させることで、伏線回収では無いですがウィットに富んだスピーチにまとまると思います。
参加者の属性に合わせた言葉選び/用語選びをするのも良いと思います。その業界ならではの用語とか、所属していた部活で使う言葉などです。ただこれはやりすぎると寒いので少しだけで良いと思います。僕は1回だけ入れました。
文章にする
エピソード、ネタがまとまったら、それを原稿の形にしていきましょう。
まずは「第1稿」として、入れたいネタを文章にしていきます。話し言葉で書いてください。
第1稿は後からいくらでも直す、という気持ちで書かないとずっと書き始められないので気軽に書き始めましょう。長さも気にしないでOKです。まず間違いなく予定時間より長い分量になるはずです。
第1稿を書き終わったら、通しで読んでみて、時間を計ってください。恐らく長くなっているはずです。僕は予定時間の2倍くらいになっていました。
読みながら不自然だった部分の言葉遣い、言い回しを整えて、本筋から少し離れた話や余計なエピソードを削って第2稿、第3稿を作っていきましょう。
ただ、論文や評論では無いので多少本筋からズレていても良いですし、むしろ具体性はある程度残しておいた方が良いと思います。
「この人はこういうことを話していた」というエピソードの詳細や言葉、内容は細かければ細かいほどオリジナリティが出るし、情景や人となりが参加者に伝わりやすいので、ここは削り過ぎないように注意してください。
僕も実際のスピーチの多くは新郎/新婦が実際に喋っていた「言葉」をそのまま紹介した形になり、それが結果成功したので、具体性を残したエピソードにして良かったなと思います。
文章にしながら、ここで定型句をネットで調べましょう。
最初に「ただいま紹介にあずかりました○○と申します。新郎さん、新婦さん、並びにご両家の皆様、この度は誠におめでとうございます」という言葉を入れたり、最後に「お二人の末永い幸せを心よりお祝いしております」という言葉を入れたり、絶対に外せない定型句は入れましょう。これがあるとスピーチとして崩れ過ぎないですし、「ここで終わるんだな」というのが聞いている人に伝わりやすいので安心して聞けます。どれだけ緩い雰囲気の式でも最低限入れておいた方が良いと思います。
また、同時に忌み言葉もネットで調べて、原稿に入っていないかチェックして修正しましょう。
内容に関して少し不安な要素がある場合は、事前に新郎新婦に確認してください。馴れ初めは話して良いのか、同棲していたことは言っても良いのか、など不安であれば聞きましょう。
練習する
何も見ないで言えるように何度も口に出して練習しましょう。
基本的には最新稿を作ったら、何も見ずに話してみるのが良いと思います。その時に、原稿通りに読み過ぎようとせず、自然と話しながら、その時に出た言い回しや表現、エピソードを重視して、その言葉に最新稿を上書きしていきましょう。本番当日もきっとその言葉の方が思い出しやすいし、心がこもった言葉になると思います。
毎回時間を計って練習してください。自分が当日緊張した時に早口になるのか、ゆっくり喋るタイプなのかの個性は予め把握しておき、それも想定した時間になっているか確認して修正しましょう。
少なくとも本番2日前には何も見ずに言える状態にしておくのが良いです。どうしても自信がない場合は、手紙に原稿を書いて、当日読む形でも良いとは思います。
また、できれば当日同じ結婚式に参加する予定の共通の友人に、事前にスピーチを聞いてもらうのが良いと思います。恥ずかしいと思うのですが、緊張感を持って話せるし、反応も分かるし、万が一言ってはいけない内容が入っていた時に気付けます。僕も1人に事前に聞いてもらいましたが、自信になったのでおすすめです。
あなたが緊張しやすい性格の場合、動画を撮りながら練習するのも良いでしょう。本番当日は絶対にカメラが向けられる状態で話すので同じ感覚になるのと、後から客観的にスピーチを見ることで、原稿では気付かなかったポイントや話し方を修正できるからです。
カラオケに行ってマイクを使って練習するのも本番と近い状況にできるので良いと思います。
また、万が一この結婚式があなたが人生で最初に参加する結婚式の場合は、結婚式自体の雰囲気に慣れておいた方が良いので、いくつかYouTubeで式の動画を見ておくと良いと思います。
当日の心構え
体調を整えてください。いっぱい寝ましょう。のど飴、ストッパ、胃薬などを持っておくと安心できます。
お酒で緊張をほぐすというのもあるかもしれませんが、できればスピーチまではお酒を飲まない方が良いかと思います。これは体質によります。
当日、挙式から参加する場合は、そわそわしてそれどころじゃないかもしれませんが、挙式の様子をできるだけ見て聞いておきましょう。また、披露宴も自分の友人代表スピーチより前に乾杯の挨拶や新郎新婦の挨拶、何か催しがあるかと思います。その内容も聞きながら、スピーチのどこかに取り入れられる部分が無いか探すとグッドです。そんな余裕無ければいりません。
僕は挙式で少し特殊な演出があったのと新郎の言葉が特徴的だったので、その言葉を絡めてスピーチの最後に入れました。こうすると一気にアドリブ感/ライブ感が出て、特別な思い出になると思います。余裕があるならおすすめです。
アドリブを入れようと思ったのは挙式の直後だったので、急いで尺調整のためにスピーチの一部を削りました。
さぁ、出番です。
色々書きましたが、安心して行ってきてください。
あなたの役割は、面白い話をすることでも、参加者を感動で泣かせることでもありません。新郎新婦の良さを参加者に伝えて、良い結婚式を一緒に作りあげることです。心を込めて話せば、みんな笑顔で聞いてくれるし、絶対に良いスピーチになるので大丈夫です。参加者は全員味方です。
変にスカしたり、ウケを取ろうとしたりせず、心を込めて、新郎新婦と参加者にメッセージを届けてください。必ず成功します。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
あなたと新郎新婦が素敵な思い出を作れますように、祈っています。
