神奈川大学附属中・高等学校、2026年度入試結果から見えた学校の概観

まず、2026年度入試の受験者の皆さん、そして親御さんの皆様の健闘に敬意を表します。さて、神奈川大学附属中・高等学校 (以下、当校) では今年度も入学試験が実施されました。今年度の入試も卒業生としても大きく注目すべきものでした。本稿ではそんな2026年度の入試結果を振り返り、その概観についてお伝え致します。

  • おことわり……本ページは神奈川大学附属中・高等学校技術家庭科部卒業生有志が運営する物です。本記事に関する内容について学校法人神奈川大学ならびに神奈川大学附属中・高等学校へ問い合わせするなどの行為はご遠慮ください。


驚くし、恐れていた志望者の減少

※人数について、特記なきは「延べ人数」で表現します。

今年度(2026年度)入試で大きな変化を書くとしたら、延べ志望者の減少では無いでしょうか。昨年度(2025年度)入試では2281人の応募、1788人の受験であったところ、今年度(2026年度)入試では1973人の応募、1504人の受験となりました。人数差を取れば、受験者は284人の減少、応募者に至っては308人の減少です。

では、合格者はどうでしょうか。昨年度は621人の合格に対し、今年度は615人と、この差は僅か6人の減少に留まりました。
この志望人数の減少に対しては入試のボーダーライン厳格化などが実施されることも考えられましたが、本年は概ね例年通りの採点基準で入試が終了したようです。

【参考 応募者、受験者、合格者の延べ人数の推移】
2025年度 2281 1788 621
2026年度 1973 1504 615

2025年に起こった偏差値の異変

偏差値表の大規模改訂

前節では、志望人数の減少について説明いたしました。この減少に対して一番影響の大きかった原因は某社の偏差値表の大規模改訂ではないでしょうか。
2025年春頃、某社が突如として当校の偏差値に対して上方修正をします。その内容はなんと、第1回入試(2/1)を58、第2回入試(2/2)を56、第3回入試(2/4)を58に改訂したと言うものです。
この会社の例年の偏差値表では第2回入試を53程度に抑えていたことから考えれば、この数値が公開されたことは大規模な上方修正と言っても過言ではありません。

秋にかけて起こった偏差値の下降

しかし、この上方修正の話題には続きがありました。
10月ごろに公表された資料によれば、第2回入試の偏差値を54に引き下げを実施しました。とは言え、小学4年生から偏差値表を見ていた親御さんからすれば警戒すべき変動であることには変わりないものです。こうした数値の変動が結果的に受験者の減少を招いたことに変わりはないでしょう。

他社の偏差値表に変動はなし

ところで、他社の偏差値の変動はどうなったのでしょうか。
結論から言えば、ほぼ変動なし。強いて言えば、神奈川県域の校舎が少ない某社から出た数値が低空飛行にとどまっている点でしょうか。

得点結果の大幅な簡略化

学習塾などの立場から大きく注目すべき事柄と言えば「得点結果の大幅な簡略化」でしょう。当校では、例年は平均点や最高得点について男女別に開示するなど、詳細な入試結果を提供しておりましたが、今年度よりこれらのデータがすべて受験者基準になるように改定されることになりました。
一見するとジェンダー格差の是正と言えば聞こえのよい対応ですが、実態としては男子校志望者や女子校志望者と言った受験生への対策潰しと言えます。
次年度以降は男子校/女子校対策に併せた得点の確保手法について推定になる内容が増加するため、対応が難しくなるでしょう。

軽微な変更点

解答例の体裁がすべて解答用紙に準拠される

解答例について、例年では理科、社会の場合は解答用紙に準拠しない形式で公開する場面が見られましたが、今年度は全科目が解答用紙に準ずる体裁で公開されました。また、数年前は算数の解答例を手書きにして公開した例がありましたが、今年度はMicrosoft Officeにて対応された (Officeに対応した数式フォントがあった) ものとみられます。
これらの解答用紙は年度明けに声の教育社や東京学参が過去問を発売するまで確認できない場合が多い(学校によっては解答用紙を公開しない場合もある)のですが、今年度は全解答用紙に準拠した解答例が学校から公表されたことになります。

生徒募集要項の体裁が変わる

当ページで報じることはありませんでしたが、昨年秋ごろに公表された今年度の生徒募集要項については、その体裁が昨年度より大きく変更することになりました。
令和6(2024)年度までは一部を除いて新ゴやリュウミンなどの書体が多く用いられていましたが、昨年度より一部のデータが小塚ゴシックやMSゴシックに変更され、今年度からは游ゴシック、游明朝に変更、統一されました。実物を閲覧した方なら分かると思うのですが、ちょっと落ち着きのない体裁のように感じます。余白が少ないからでしょうね。

おわりに

偏差値の章では、偏差値が低空飛行をしている塾について紹介しました。確かに、当校は東京都特別区、特に東部方面からのアクセスが難しい印象が払拭できず、中山駅からは急坂があるなど、都内の学校と比較すると「通いづらい」という印象が持たれていることに違いはありません。しかし、新幹線駅に近くて神奈川全域ともアクセスルートを持つ当校における魅力とは何か。残り数年で受験人口が減少すると言われる環境の中で、改めて考えていきたく存じます。
さて、中学入試が終わってからはいよいよ高校入試、そして大学入試へと入ります。この記事を作成している現在では36期生の多くが大学入試に向けた最後の努力をしている段階です。彼らの努力の結晶は、年度末にどんな結果として帰ってくるのでしょうか。

(了)

いいなと思ったら応援しよう!