42-景清の話 その9(川端康成の「船遊女」④)
平家の侍大将 藤原景清の話を8回も続けて書いてしまって🙇♀️、もう終わり!と思っていたのですが、このコラムの36「景清の話 その3」で紹介した宝塚の『船遊女』公演のパンフレットが手に入りましたので、あと1回お付き合いください。36で書いたような高額で入手したわけではありません(できません😢)のでご心配なく。
入手したのは、昭和32年(1957年)6月の宝塚歌劇六月月組公演の「宝塚歌劇脚本集」です。裏表紙には定価50円(送料8円)とあります。
演目は舞踊劇『船遊女』とグランドミュージカル『マンハッタン物語』の二つ。脚本集だけあって、全40ページの内容は、表紙4ページ(表1はカバー、表2・3・4は広告)、写真ページ4ページ(『船遊女』は1ページ)、公演の案内1ページの他は全部脚本です(『船遊女』9ページ、『マンハッタン』22ページ)。脚本ページに舞台を紹介する挿絵が4点あり、『船遊女』は「第一場 呉竹の家」の1枚のみ。『マンハッタン』の方がメーンだったのですね。
驚いたのは、昨今のプログラムは「誰が出ているか」が重要で、役者の名前や写真や経歴が大きく掲載されていて、内容の紹介は概略だけだったりしますが、この脚本集では、脚本家、振付家の名前も、俳優の名前も、脚本の字と同じ大きさ(小ささ)で掲載されています。
『船遊女』は脚本 川端康成、演出・西川鯉三郎とあります。景清役は神代 錦さん、景清の愛人の白拍子 呉竹役は南 悠子さん、娘のむらさき役は鳳 八千代さん。私は全く無知で(ごめんなさい)わからないのですが、宝塚に詳しい方は「!!」と思われるのでしょう。
脚本を見る限り、川端の原作をかなり忠実に守っていることがわかります。脚色の菅沼 潤さんは、在学中は学生歌舞伎の花形で、その後、古今東西の古典を現代版に作り直した宝塚歌劇団の演出家になったとのこと。宝塚には洋風のイメージがありましたが、こういう方がいらしたから日本のお話を題材にした演目も演っているのでしょうね。最近では、菅原道真や在原業平を主人公にしたお話や、三谷幸喜氏原作の『記憶にございません』などもありました。
そして、なんと!来年、『蒼月抄(そうげつしょう)-平家終焉の契り-』というタイトルで、平知盛を主人公にした舞台が予定されています。観に行かなくては!
*写真は紹介した脚本集から(葉っぱは私の脚色)。
