見出し画像

なみ町新聞6「図書館選書」

なみ町の中央広場には、図書館がある時とない時がある。
移動図書館という意味ではない。
気がついたら図書館の中だったという人もいれば、扉の前に立っているということもある。

私の上司は、その建物が現れる瞬間と消える瞬間を記事にしたいと考えた。いつも私はグルメ系しか書かない。なのに上司は私を指名した。仕事だから仕方がない。上司の命に従うのみだ。
それで今、私は寒空の中ずっとベンチの後ろに隠れている。

建物内には、一度入ったことがある。見た目は、普通の図書館のようだった。
ただ、この図書館はインクや紙の匂いがしない。靴音も響かない。窓から差し込む柔らかな光もない。
まるで、ロボットが整理したかのように、真っ白な本が本棚に並べられている。真っ白な本というのは、本当に真っ白なのだ。全ての本の背表紙には、タイトルが書かれていないのだから。
司書はいないので、何もわからないまま一番近くの本を開く。しかし、中にも何も書かれていない。
諦めて、本を閉じる。
すると、表紙にタイトルが浮き出てくるのだ。そして、ちゃんと中身も表れる。

ここから先は

830字
この記事のみ ¥ 100
Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで

小説、エッセイ、詩…。 書店や図書館にあるPOPのように、皆さんの作品をおすすめさせてください! ▼…

🍀なみあさむを応援し隊

¥300 / 月
1ヶ月無料 あと8人募集中

有料記事を1作品ずつ購入するよりも、お得です^^ 毎週金曜日に追加します!

”なみ町の日常”の有料ストーリーを楽しめます(^o^) この町で起こることを、新聞記者や住人、たまたま通りがかった人目線で綴っています。

Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで

読んで読んでPOP、書いて書いて物語!ありがとうございます(⁠人⁠*⁠´⁠∀⁠`⁠)⁠。⁠*゚⁠+