ガラケー時代で本気のラストバイブル【新約1クリアレビュー】
昨年度から始めたラストバイブル。
つい先日、旧シリーズ? である3を終え、今回からは新約シリーズに突入。まずは手始めに新約ラストバイブルをプレイ。1、2で見た輝きは色褪せてしまったのかと落胆しながら遊んでいたのだが。
結論:これはいいゲームだ!
面白い! とても面白かったぞ!
元携帯アプリと侮ることなかれ。そこにあったのはラストバイブルそのものだし、スタッフの本気をかなり感じられた。いいゲームだった!

※評価点からネタバレありです。
プレイフィール
新約ラストバイブル あらすじ紹介
物語の舞台は、百年の周期で魔王が復活し、侵略が繰り返し行われている悲劇の星「レガイア」。
星に住まう人々は天使により与えられる力「ガイア」を用い、魔王の封印を繰り返してきた。
次の魔王の復活が差し迫る今、主人公は救世主「ガイアマスター」の候補生として、世界を救うための旅へ出ることに。
敵として道を阻む魔獣でも交渉次第では力を貸してくれる、シリーズ恒例「仲魔システム」はもちろん、 他の候補生たちとのイベントや「魔獣合体」「魔獣強化」等の要素が、あなたの冒険を盛り上げます。
旅の果て、忌々しい歴史の先で主人公達を待つものとは…… 。
公式サイトがレガイアを間違ってるってどういうことなの。
オリジナル版は2007年9月10日に配信開始。
あ、遊べるぞ・・・!

どうも、愛機はW64SAでした。聞いてない。
あの頃の携帯アプリといえばチャリ走が覇権だったし、セコセコ三麻のアプリで遊んでいた記憶がある。当時にしては偉く? アバチュやペルソナ3のゲームもダウンロードして遊んでいた記憶があるが、もう朧げ。
僕みたいにゲームを暇つぶしと思わない人でも、携帯アプリのゲームは少し調子が違ったんじゃないかなと思ってしまう。コンシューマは立派な趣味だけど、携帯ゲーは暇つぶし、みたいな。それこそスマホの性能に驚かされるまでは、「携帯電話でできること」そのものを低く見ていた。
何が言いたいって、そんな環境でリリースされたゲームにどう期待すればいいの?って話だ。
そんなモチベーションだから、「うおおおお! G-modeアーカイブスだ!!!」とはならなかったし、購入済のゲーム群にいまいち興味が湧かなかった。今回だってラストバイブルでなければそもそも遊んでいない。
でも、タイトルにもある通り、しっかりと遊べる出来で驚いている。


クオリティとしては、GBぐらいかそれ以上の手触り。だから、今更? GBとかを遊べるレトロゲーマーにとっては、特に問題なく遊べると思う。
おそらくベタ移植なんだろうけど、後述するように世界観がしっかりしていて、安心して遊べる作品になっていた。
惹かれるストーリーがあって、バトルはそこそこ。レベリングをする必要もあるし、普遍的なJRPGの系譜ではある。ラストバイブルらしい重めなシナリオが気になる人なら、楽しいRPG体験ができると思う。僕は普通に楽しかったです。
クリア時間は12時間程度。人によってはもっとかかる人もいると思う。プレイスタイルによるだろうけど、僕は1週間くらい遊んでいた。ちゃんと詰めてやらないとクリアできないくらいのボリュームがある。
もちろん、手放しでベタ褒めできないということも、ここに付け加えておく。
僕は「携帯アプリだから」とか「ラストバイブルになってる」みたいなところでかなり評価をしているんだけど、そういった思い入れがない人にとってはあまり楽しいゲーム体験にならないと思う。それこそ、同じぐらいの値段を出すならP3PとかP4Gとかを迷わず薦める。
以下、ネタバレありです。
評価点
作品の完成度
これまでも、そしてここからもたくさん言葉を綴るんだけど、「面白かった」の一言に集約して良かったと思っている。
プレイフィールにも書いたように、携帯アプリそのものを低く見ていた自覚はあるから、いまいち食指が伸びなかったのは事実。期待値が低かったからか、余計に感動したっていうのが今回の収穫。

作品の出来はスクショから読み取れる通りだ。この表現力で世界が出来上がっていることを僕はなんだか嬉しく思う。


GBでの1や2で表現してくれた世界の系譜を受け継ぎ、独自解釈というか、焼き直しというか、新しいラストバイブルを遊べたことがすごく嬉しかった。
ちゃんと遊べる。ちゃんと作られてる。確かにグラフィックに乏しいところはあるんだけど、でも作品世界が閉じ込められてあるし、職人やクリエイターの魂を感じる。いいものを作ろうっていう気概を感じる。
例えば、至る所にGB1のオマージュがある。





遊べば遊ぶほどのめり込んでいった。それは世界観の魅力もさることながらビルドクオリティの高さが、この作品の奥行きを教えてくれた。ゲーム後半には一見してチープな表現力も気にならないぐらいにのめり込んでいた。

きっとこの感情の中には「3への落胆」も含まれているし、「ラストバイブルを遊びたかった!」という希望も含まれているんだと思う。
十数時間のプレイ体験を通して、僕は非常に満足をしたし、それぐらいの出来栄えだったと思ってもいる。
ゾクゾクする話運び
今回はシナリオが面白かった。やってる最中にめっちゃ面白みを感じていた。終始楽しかったな。スクショと共にどうぞ。




この世界では100年の周期で魔王が復活し、人間がそれを討つっていうことで平和が維持されてきていた。「なんでそもそも100年きっかりなの?」っていう疑問は、言われてみればそうだし、それを作品世界の住人が言及することがまず面白かった。

正義なる神 VS 邪悪なる悪魔 っていう単純な二項対立なんだけど、メガテニストが天使を信じるわけもなく、「どーせ裏切るんだろ」と思いながらちゃんと裏切ってくれる。
こういうところは本家にも通底しているところだし、あえて言語化はしないけど、ラストバイブルを好きな所以だとも思う。「まぁ、そうなるよね」って。
結局、人々は偽史を信じているわけで、その闇を詳らかにしようとした主人公一行が処刑されそうになる。この辺りは、裏で大天使が暗躍するのが気持ち悪くて面白かったな。

追い詰められるんだけど、夢に現れてた女神に助けられて、エデンに到着。

ここさァ! ノヴァ ラ・ムーと同じ演出でさァ! 最初のイントロがさァ!!!!!!
OPが違うから同じ曲は流れないんだけど、それでもかなり興奮したポイントだったな。







このスケールの大きさが「ラストバイブル」って感じ。ちゃんといるべくしているんだよな。大宇宙の意思から産み落とされた一つとして存在する。まぁイベントバトルなんだけど、それでも嬉しいファンサービス。

勝てなすぎて20レベルぐらいあげたぞ。
いつも調整ミスりすぎてんぞ。
闇堕ちした中島説があったんだとか。
遍在者が日本の学生っていう演出が僕の中で賛否分かれてる。すごい面白い!って思う反面、すごい気持ち悪い!っていう感情が流れている。つまり、とってもいい采配なんだと思う。
僕の興奮は幾らかでも伝わっただろうか。
これが携帯アプリで展開されていたことがにわか信じがたい。「ちゃんと遊べる」っていう意味の一端でもわかってくれたら幸いだ。
さぁ、以下不満点です。この野郎が。
不満点
ゲームとしてのダメさ
ビルドクオリティの高さとは。
まずは移動がすっとろすぎる。画面の移行がガクガクで、GBよりも低いfpsで動かしてんじゃね?って思うぐらい。後半はだいぶ慣れたけど、めちゃくちゃ高いエンカウント率も相まってダンジョン探索が苦痛だった。

あとは随所にバランス調整の不足感を感じる。ゲームバランスが悪い意味で壊れている。
ボスが強すぎる。それはいいんだけど、単純に圧倒的な火力で轢かれるか状態異常をぶん撒かれてピンチっていう展開が多すぎる。バトルにおけるゲーム性の低さが招いた事故だと思う。2回目のプレイはしたくないかな。
他、細かいところで言うと。
アイテム欄が少なすぎる。そんなところまでGBライクにしなくていいのよ。
逃げるの成功率が低すぎる。素早さで勝ってるなら確定にしてほしい。
リエンズがエンカゼロじゃなくて低下。逃げにくい作品だからこそ、ストレスが溜まる。
限られた訴求力
ここまで自分の思いを整理して気づくのは、この作品の好感度は「ラストバイブル1」に大きく紐づいているということだ。
令和の今、ノヴァ ラ・ムーに感動した僕なら、そりゃ新約を遊んでも面白いよねと。
でも、GBのラストバイブル1はそれこそGBを遊ぶ環境がないと触れないわけだし、SwitchやSteamで配信されている新約1だけを遊んでも、そこまで「おもろい!」ってならないのでは? と思ってしまった。
そういう作品作りをしていると思うのでこれ以上話は広げようがないが、それでも小項目の1つとして残しておきたい。
総評
隠れた名作である
作品性を定義することは非常に難しいと思う。
でも本作にはラストバイブルらしさが至る所にあって、「ラストバイブルを遊んでる!」ってなった。僕にとってはそれが十分だ。
プレイするハードルは高いし、面白みを感じない人も多いかもしれない。
それでも僕にとっては、かなり満足度が高い作品だったし、続く新約2も非常に楽しみである。
待ってろよ、新約2。
お前に会うためだけに、ここまで遊んできたんだぞ。

