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こざかしい落下

なんだ、いくじなしじゃないか、と言われて腹がたった。
よし、いくじがあるところを見せてやろう。

そのためには、何かエビデンスを示さなければならない。
くち先だけだと思われてはならない。

それはもう、飛び降りるに限る。ケストナーの『飛ぶ教室』では、ウリー少年は飛び降りることで勇気を示す。坊っちゃんは、小学校で分学校の二階から飛び降りて一週間程腰を抜かした。清水の舞台は高すぎる。やはり二階からだ。

二階から安全に飛び降りるにはどうしたらいいか。北海道大学の自治寮「恵迪(けいてき)寮」では、ふんどしをはいた寮生らが雪山を目がけて二階から飛び降りる伝統イベントがあるという。北海道大学に入れたならば、その時点でやつらを見返せるだろう。自前で雪のあるところの二階から雪に飛び降りたら、埋もれてしまいそうで、断念した。

仕方がないので、二階という苗字のやつがいたので、むりやり抱っこをしてもらって、飛び降りて、「二階から飛び降りたことがある」とうそぶいてみたが、こざかしい、と言われてしまった。
                                了


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