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komatam52nz
十中八九七五三
俺には、息子がいる。いや、いた、というべきか。
俺は、過ちをした。若くして東京で結婚したのが過ちだったのか、すぐに長男が生まれたことが、あるいはその時期に仕事が忙しくて家に帰れなかったことが、そうだったのか。取り返しがつかなくなり、別れてしまった。親権は、元妻が持つことになった。会う権利はあったが、俺は放棄した。
だから、息子は、俺の顔を知らない。元妻は再婚した相手との間にも子供がいて、シアワセに暮らしているらしい。息子の名前ははじめ、という。もう俺の苗字であるニシムラではない。元妻の再婚相手の東野という苗字だ。
11月中ばに、無性に一目見たくなった。15日は土曜日だ。元妻が住んでいる所は知っていた。近くの神社は一つしかない。元妻の性格からして、十中八九七五三には神社に行くだろう。
俺は東側にある橘の木の陰に佇んだ。元妻の姿を、そして袴姿の子どもを見つけて涙ぐむ。
生まれた時は、二四六羅一だった俺の息子の姿を。
了
(本文406字)
中中一二三四五六七八九東東東(一気通貫)
