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マンション ルミナス (最終回)

 坂口さんの所の漏電は2転3転して、もしかしたらお手上げで、同じ所をグルグル回っているのではないかという疑念が、頭をかすめます。
東電さんからの駆けつけサービス、そしてまたもや東電を経て、今回の業者にたどり着きました。
なんと、調査費だけですでに、2万円です。
今回の業者さんは、電話の段階で、ストレスフリーでした。
てきぱきとした、多分美しいであろう女性が受け付けてくれました。
中小企業だからというのもあって、すべてがダイレクトで無駄なやりとりがありません。
いままでは、電話の段階で、辟易としていました。
これまでも、電話は私がかけています。
坂口さんが隣で見ていて「具合が悪いの?」と聞くほど、私の顔は苦悩に歪んでいたようです。
私が、イライラしたオペレーターの名前を、阪口さんが、覚えていた事にびっくりです、
あの、佐藤ね!って

そして、今日その業者の方が見えました。
朝、9時半にピンポーンと坂口さんがきて「30分位で、来るって電話あったから、よろしくお願いね」ということで、30分後坂口さんちにいきました。
坂口さんちにも慣れてしまいました。
「坂口さん近所に、お子さんとか誰かいない?」って聞いてみたのですが、
お子さんはいないらしく「兄弟がいるけどみんな私より年上だから」ということでした。
坂口さんちは、今回の停電のせいもあって、とても散らかっています。
ゴミ屋敷一歩手前です。
大きなダイニングテーブルと4客の立派な椅子がありますが、どこもかしこも、荷物で埋まっていて、座ることはできません。
多分もう片付ける気力がないのでしょう。
この間もずーっと立っていて、足がしんどかったので、仕方がないので、ヤンキー座りをしていたら、坂口さんが小さな折りたたみ椅子を持ってきてくれました。
「ごめんね!なんども」といって・・・。
私がいったとき既に業者の人はきていて、落ち着いたその動きにこの人がきっと解決してくれるんじゃないかと、期待しました。

最初の一時間位で、ここから、ここの範囲で不具合が起きているという目星がついて、そこから、ゴミをかきわけ、かきわけコンセントをあけていきます。
全工程2時間弱でした。
タコ足配線を外して、それぞれ近くのコンセントに差し込んで、電話にも、冷蔵庫にも灯りがともった時は、歓喜でした。
電気のありがたみを改めて感じました。
それで、料金は調査料金込みで、38500円でした。
私は、今度なんかあったらお願いしたいのでと、名刺を頂きました。
長い戦いがやっと、終わりました。
それにつけても、先日の水漏れの見積もりが異常な金額であることが、浮き彫りになりました。
だって、実質壁のシミをぞうきんで拭いて、巾木を15分程で取り替えただけですよ・・・。
それで、20万近いってどう考えてもおかしいんですよ。
管理会社の佐野君は、私がおかしいっていったので、外堀を埋めようとしていますが「とりあえず、保険会社の査定を待ちましょう」と言っています。
少し金額下げて16万位にしてきましたが「保険で全額支払われるなら、それでいいですけど、持ち出すならNOです」
今回、緊急という足元をみた駆けつけサービスに疑問を感じました。
そこと、管理会社との関係性が、そんな水増し請求のの温床になっているなら、考え直した方がよさそうです。
なーんて、小賢しいことを考えて、頭がパンクしそうです。
なんせ、今までそうとう期間休めていたので、ギイギイいいそうです。
暫く何もないことを祈りたいです。


 今回の電気屋さんもおっしゃっていましたが「人間も50才くらいになると、血管詰まったりするでしょ。それと同じですよ。でもこのマンション骨組みは、今時のマンションと違って、凄くしっかりしてますよ」とのことでした。
少し淋しいけれど、すべてが順調に老いていっています。
栄えたものが、衰退していくという自然の摂理です。
このルミナスも、50年前みんなの夢を背負って光り輝いていたのでしょう。
このところ、立ち合いの度にいろんなお話を聞かせて頂いて、50年の年月を思うと、感慨深いものがありました。
私、柚木蒼はもう少しここにとどまって、問題解決に、向き合いながら、人の人生に触れてみようと思いました。


  了

              エム


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