Beats Solo 4。音質はAppleゆずり、されど装着しつづけ難し
AirPodsな空間オーディオを求めて
まずは、自分のオーディオ事情について少しだけ。様々なイヤホンを試してきた中で分かったことは、自分は耳の中に入れるのが苦手であること。特に、耳に入れて密閉するカナル型は、耳が痛くなるし、外れてくるしで、自分には無理だと分かった。
そんな中でも、AirPods Pro 2は特別だった。楕円形のイヤーピースのおかげか、奥まで入れない構造からか、自分史上最も嫌ではないカナル型のワイヤレスイヤホンであった。しかしそれでも、耳に合わないと感じたことから、手放す決断をしたのは、こちらの記事で書いた通り。
だが、AirPods Pro 2で体験した空間オーディオは、自分のバカ耳でも感じられる「いい音」であった。今まで聞いてきた音楽が、途端に空間へと広がっていくあの感覚は、忘れがたい。そこで、同じAppleの、しかも今度は耳に入れないヘッドホンである、「Beats Solo 4」に、活路を見出そうとした。
一段劣る空間感と、iPhoneで頻発した接続問題
AirPodsの空間オーディオを、耳に入れないヘッドホンで
この目的は、期待を下回る形で達成された。というのも、AirPods Pro 2で味わえた感動が、Beatsには無かったのだ。値段は両方3万円台前半で、同じ音質を期待してもいいはずだが、たしかに一段劣るような空間オーディオであった。ただあくまでAirPods Pro 2との比較なだけで、その他さまざまなイヤホンと比べれば、やはり息をのむような視聴体験ができるのは間違いない。
「まあそんなものか」と使っていたのも束の間。iPhoneとの接続が失敗する問題が発生した。具体的には、iPhone側のBluetooth機器一覧の中から、Beats Solo 4を選択しても、iPhone側がすぐ接続を諦めちゃう感じ。「接続を試してますよ~」のクルクルが、ほんの1メモリだけ動くだけで、以後固まって接続できずに終わる。
しかも、体感で3週間ごとの頻度で発生するため、しばらくほっといて、久々に使おうと思ってみたら接続できなくなってた...ということがよくあった。これを直すために毎回再ペアリングをしていたが、途中から有線(3.5mm→Type-C)で接続すると、その後のワイヤレスでも接続が戻るということに気づき、その後は自然と治っていったという経緯がある。
あのAppleの製品で、しかもApple同士の接続で不具合に見舞われるなんて、想像にもしなかった。しかも面白いのが、同じ事象がAndroidやWindowsとの接続では発生しなかったこと。いやなんで!と叫びたい。普段YouTube MusicをiPhoneにて疑似空間オーディオ化して聞いていたので、他の機器があったとしてもiPhoneとつないで聴きたかった。だからこそ、Beats Solo 4とiPhoneとの接続不良には驚き困惑した。まあこの個体の問題である可能性が高く(ちなiPadでも同様の問題が発生)、結局治ったのでよしとする。
「Beats お前もか!」(カエサル B.C.100-B.C.44)
接続不良は治ったため一件落着…とはならなかった。結局耳が合わない。装着した10分後には首が痛くなり、20分後には側圧で耳が痛くなる。つまり、耳に入れても入れなくても、耳は痛いというわけだ。耳の中が痛くない代わりに、外側全体が痛くなってしまった。しかも首の痛みを引き連れて。これが3時間つけったぱなしにして痛くなるなら、休憩を入れるなどの運用を見直すだけでいいが、1曲3分だとして、3曲(10分)聴いたら休憩なんて、まともに使えたもんじゃない。
終わりにかえて
かくして、Beats Solo 4は超わがままな自分の耳(頭?)を前に、破れることとなった。AirPods Pro 2には劣るものの、他を圧倒する空間オーディオは唯一無二。だが、その素晴らしい音は、首と耳の痛みと引き換えにはできなかった。
今のところ、耳も首も犠牲にせず、ずっと装着し続けられるのは「Nothing Ear(open)」となった。このオープンイヤーと呼ばれるジャンルは、イヤホンとは違って耳に入れないし、ヘッドホンと違って耳を外から圧迫することもない。重量もヘッドホンよりははるかに軽く、首にダメージが行くこともない。このように装着感としては最高だが、ノイキャンは無いし、もちろん空間オーディオにも非対応だ。Appleさん、「AirPods OPEN」ぜひお願いします。
